#2「東京で働くミレニアルズ世代の女性の“キャリア観”」
みなさんは、「自分の名前」で働くことへの憧れはありますか? 自分の好きなことやスキルをベースに、会社に与えられた肩書きではなく個人名で仕事をし、そして自ら世の中に発信していく・・・。そんな柔軟で自由な働き方が、ミレニアルズ※にとって身近になってきているようです。
※21世紀を主体的に生きる女性たちとSHEでは定義しています。
第2弾では、そんなミレニアルズ女子の“働き方”意向について、詳しく紐解いていきます。
■4人に3人は「個人名で働きたい」時代
先日、私が経営するSHE株式会社で「ミレニルズの働き方観」について独自で調査したところ興味深いことになんとミレニアルズの4人に3人は、「個人名で働きたい」という意向を持っていることが分かりました。
この数字、実は40代-50代と比較すると1.5倍以上と、非常に高い傾向にあるのです。フリーランスやパラレルワーカーが増え「個人の時代」と言われるこの世の中で、働くミレニアル女子の多くも、自分自身が“個人名で生きる実践者”となることを目指しているようですね。
■「個人名で働きたい」。でも現実は・・・?
しかし、実際に個人名で働くことを実現できているのは、意向のある人の半数以下という実態も明らかになっています。
いったいなにが個人名で働くことを妨げているのでしょうか? 多くあがってきたのは、「今の自分のスキルが十分にないことへの不安」、「セルフブランディングをどうしていいかわからない」というお声でした。
SNSやスキルシェアのサービスなど、個人で好きなことや得意なことを発信し、仕事にできる環境は整いつつあるものの、そもそもの自分のスキル不足やセルフブランディングの難しさといった漠然とした自信のなさが足かせになってしまっているのかもしれませんね。
加えて、「会社の許可」「身の安全を失う不安」「会社にバレるリスク・罰則」などの会社の制度に由来する不安もあげられました。
自分に自信がないことに加えて会社からの縛りによって身動きが取れないため、ミレニアル女性の「個人名で働きたい」気持ちは消化不良のまま、モヤモヤとして溜まっていっているのかもしれないですね。
■理想の働き方を実現しているミレニアルズ
そんなモヤモヤやハードルを乗り越えて、実際に好きなことや得意なことを仕事として「個人名で働いている」ミレニアルズたちをご紹介させてください。
◆会社に所属しながら、個人名で自分らしく活躍:大橋菜央さん
まず1人目にご紹介したいのは、大手旅行系メディアの編集長としてご活躍されている大橋菜央さん(@naoliving)です。
編集長をつとめるメディア自体の象徴的存在でもありながら、働くママとして育児もプライベートも全力で楽しんでいる、そんな姿に憧れるファンは社内外問わず多いのではないでしょうか。
大橋さんのインスタグラムで素敵なライフスタイルを拝見するたびに、「会社に所属していても自分らしさを発信し動くことを恐れる必要はない。むしろオープンに表現することで、会社員としても信頼や期待の獲得に繋がる」
そんなことを示唆しているように感じています。
◆会社員と個人での活動、2足のわらじで活躍:原千春さん
2人目は、某美容系メディア編集者として働きながら、個人としてもモデルや広報PRなどで活躍されている原千春さん(@thousandspring5)です。
原さんは人気女性向けメディアのプランナーという本業のかたわら、これまでのお仕事で培われた女性についてのノウハウや知識を生かして、SNSのコンサルティングやベンチャー企業のサポートなど会社外での活動についても精力的に行われています。
ひとつの職種にとらわれず、得意領域をどんどん増やし融合させていくことで、自分の可能性を広げ続けている原さんの生き方は、今の仕事を続けながらキャリアの選択肢を増やしたいミレニアルズにとって、「自分も同じような働き方に挑戦してみたい」と想像をしやすい、とても良いロールモデルだと思います。
◆会社を辞めて、「好きを仕事」にするために独立。:砂川星来さん
最後にご紹介するのは、IT企業を経て独立され、現在はSNSコンサルタントなどの活動をはじめ「好きを仕事に」を体現されている砂川星来さん(@sera_sunagawa)です。
砂川さんは会社員時代から、ご自身で「OKINAWA HOLIC」というメディアを運営されていました。そんな砂川さんが好きを仕事にするために意識されているのは「研究」と「発信」だそうです。
「好きなことを趣味で留めるのか、仕事にするかの違いは研究量だと思う」と言い切る砂川さん。地道に自分の発信内容と向き合って研究をし続けてこられた砂川さんだからこそ、個人名で生きることを決断できたのでしょうし、彼女の現在の活躍はそんな継続的な努力に下支えされているのだと思います。
■自分らしい働き方が柔軟に選択できる時代
今回ご紹介したミレニアルズの働き方が三者三様なように、ひとことで「個人名で働く」と言ってもキャリアの選択肢はいくつもあります。
せっかく自由な働き方を選べるこの素敵な時代を生きているのですから、もしモヤモヤを抱えている方がいらっしゃったら、ぜひこの機会に自分らしいキャリアの描き方について色々な可能性を考えてみませんか?
2019年はまだスタートしたばかり。個人名で働きたいけれど、1歩が踏み出せない・・・そんな方の後押しに少しでもなれば嬉しいです。
次回も、「東京で働くミレニアル女性の○○観」を主軸に、ミレニアル女子の人生やライフスタイル観をお届けします! お楽しみに。
※2018SHE独自アンケート概要
「働く女性の価値観」に関するアンケート
調査主体:SHE株式会社(協力:株式会社マーシュ)
調査期間:2018年10月26日〜2018年11月4日
調査対象:女性221名(22-38歳のミレニアル世代180名、40-59歳41名)
調査方法:インターネット調査
SHE株式会社 中山紗彩
1991年生まれ 27歳。
早稲田大学在学中の起業とリクルートへの新卒入社を経て、同じリクルート出身経営メンバーで2017年4月SHE株式会社設立。私らしい働き方を叶えるクリエイティブスクール「SHElikes(シーライクス)」を中心としたサービスで、ミレニアル女性たちの新しい生き方をサポート。
Instagram:@she_saaya
Twitter:she_saaya