バーゲンで30%オフの商品を見てもいくらお得なのかわからない、割り勘するときにいくらかパッと計算できない、なんてことありませんか?
何となく、数字に苦手意識を抱く女性は多いもの。でも、ビジネスで数字は切っても切れない関係。いつまでも「わかんない」「苦手」なんて言っていられません。そんなあなたに朗報! あなたのアタマが数字と仲良くなるウマい方法を紹介します。
今回は、デキる人がサラリと使う、「100」という数字を使ったビジネスフレーズのテクニックについてです。
部下や後輩を動かす時にも有効な、「100」という数字を使ったビジネスフレーズ
今回は「100」という数字を使った、ビジネスでも役立つ“言い回し”をご紹介しましょう。
後輩などに「もうちょっと頑張ってもらいたいな」と思った経験はありませんか?
まだそのような経験がない方も、これから先輩やマネジャーとして部下を動かさないといけない局面があるかもしれません。今回の話は、そのような時に有効ですので、ぜひ覚えておきましょう!
さっそくですが、そのエッセンスは前回の「偏差値」の話にあります。「そこそこのイケメン」を偏差値という数字を使って表現することを提案しましたが、そこでご紹介した遊び心あるフレーズをもういちど思い出してみましょう。
「◯◯先輩を偏差値50としたときの、55くらいのイメージかな」
「俳優の高橋一生さんを偏差値70としたときの、60くらいのイメージかな」
このふたつのフレーズに共通するものは何でしょうか? もちろんひとつは偏差値という数字を使っていること。でももうひとつ重要なエッセンスがあることにお気づきでしょうか。
「・・・・を偏差値◯◯としたとき、」
そうなんです。何かひとつ基準をつくり、それを具体的な数字にすることではじめて「そこそこのイケメン」も数字で表現できたのです。この考え方を応用すると、ビジネスでも役立つ次のようなフレーズがつくれます。
「パーフェクトを100としたとき…」
たとえば完璧な状態や完璧な仕事を100とします。しかし、ビジネスにおいて完璧な状態などあるのでしょうか。完璧な仕事なんてあるでしょうか。少なくとも私はないと思っています。おそらくあなたもそうではありませんか?
そこでこのフレーズを使い、部下や後輩にもうひと頑張りさせ、仕事の質がもっと上がるように導いてはいかがでしょう。私なら(仮に上司とします)、こんなやりとりで部下を動かすかもしれません。
上司「昨日のプレゼン、よかったよ」
部下「ありがとうございます!」
上司「ところでキミ自身の評価はパーフェクトを100としたらどのくらい?」
部下「…なんですかそれ?」
上司「いいから評価してみて。パーフェクトを100としたら?」
部下「…90くらいですかね」
上司「そのマイナス10はなに?」
部下「配布資料が多すぎて、リスナーが少し混乱していたことでしょうか」
上司「なるほど。じゃあ次回はそこを修正して臨むように」
部下「わかりました」
「パーフェクトを100としたらどのくらい?」という質問に「100です」と自信を持って答える人などそういるものではありません。
実際に先ほどの例のような素直な部下がいるかどうかはわかりませんが、少なくとも「もっと良くするためになにが必要か」「現状で満足してはいけない」といった気づきを与えるきっかけになる会話になることは間違いありません。
数字には大小があります。それゆえ、誰でも簡単に比較することができるコトバでもあります。こんな簡単なフレーズで相手が自己評価し、次への改善点を考えてくれるなら、使わない手はありません。
部下や後輩のマネジメントに悩んでいる方がいたら、ぜひ使ってみてください。
もちろんこのフレーズを使う以上は、あなた自身も自分に問いかけ続け、現状に満足することなく「100」を目指して改善し続けるビジネスウーマンでなければならないことは言うまでもありませんよ。
深沢真太郎 ビジネス数学の専門家/人材教育コンサルタント
BMコンサルティング株式会社代表取締役/多摩大学非常勤講師/理学修士(数学)
ビジネスパーソンの思考力や数字力を鍛える「ビジネス数学」を提唱し人財育成に従事。著作多数。
文化放送「The News Masters TOKYO」ニュースマスター
ラジオ『深沢真太郎のビジネス数学カフェ』パーソナリティ
パールハーバープロダクション所属(文化人タレント)
国内初のビジネス数学検定1級AAA認定者
公式チャンネル「ビジネス数学TV」