この世には男女から好かれる“エロいいオンナ”と、嫌われる“エロいオンナ”の2種類が存在する
世の中には<男が嫌いになるオンナのタイプ>、そして<女が嫌いになるオンナのタイプ>が存在します。前者の代表格といえば、<気が強いオンナ><すぐ感情的になるオンナ>なんかが当てはまりますよね。
では後者、<女が嫌いになるオンナ>にはどんなタイプがいるのかについて考えていきたいと思います。
今回は<エロさを武器にするオンナ>について考えてみましょう。
まず前提のお話になりますが、私たち女性は何もすべてのエロイ女たちを目の敵にしているわけではありません。案外女同士でも『ルパン三世』の峰不二子に代表されるように、<カッコよくてエロイ女=エロいいオンナ>には憧れがあり、人気があるものです。
ここでまず論じたいのは、エロイ女にも大きく分けて2パターンあるということです。
1.<女に好かれるエロいオンナ=峰不二子型>とでも呼ばせていただきましょうか。
これは芸能人とかでも多く見受けられますよね。カッコいいエロボディを堂々と見せつけ、男性を色気で誘惑し、そして振り回すようないわゆる魔性の女です。男性は勘違いしているのですが、実はこの手の女性は同性受けが非常にいいのです。
滅多にいない希少種であり、また絶対的な美しさや迫力が彼女たちにはあります。
自分には絶対にない圧倒的なエロさ。彼女たちが支持される理由は、<真似したい。でも真似できない>ところにあると私は考えます。
また彼女たちのベクトルは、男性に向けられておらず、自分に向かっているんです。だから周りが女性だらけになろうが、また人類が絶滅しようが、彼女たちは相対的には生きておらず絶対的なので、そのエロさは変わることはありません。
<女に好かれるエロいオンナ>の全体像が見えてきたところで、今度は2つ目のエロい女、つまりは<女に嫌われるエロいオンナ>について考えていきたいと思います。
2.<女に嫌われるエロいオンナ>は<峰不二子的絶対的なエロいオンナ>の対局の位置に存在します。つまりは<真似できるエロさ>であり、<その存在意義は相対的>。これはどういうことなのか。
<女に嫌われるエロいオンナ>のエロさというのは、例えば上目づかいで甘えてみたり、ボディタッチを試みたり、胸の谷間を強調した服を着てみたり、そういったテクニック的なエロさになりますので、誰でも真似することが可能です。また誰彼構わずするものではなく、ターゲットがいるときに<相対的に>エロくなるのです。
こういったエロさが女性になぜ嫌われるのか。それはほとんどの女性がそのような行動を<あえてやらないように律している>からです。
女に生まれた以上、「それをやっちゃ、おしまいよ」というものが存在します。
例えばみんなの前で涙を流したりすることもそのひとつです。
男性にエロさで甘えて自分のポジションを上げようという行為は、その代表的な「それをやっちゃ、おしまいよ」行為なのです。しかし、この暗黙の了解とも言えるタブー行為を、いともたやすく実行し、それにより仕事や恋も含めて世の中をスイスイ渡っている女たちがいます。
そんな女たちに対し、「ノー!」とほとんどの女性が嫌悪を抱くのです。当の本人がこの嫌悪を知ったら、「それは嫉妬では? だったらあなたもやればいいのに」、そう涼しげな表情で言うでしょう。
しかし私たちはその効果のほどを重々知っていながら「あえてやらない」のです。そして簡単にタブーを犯す女を心から軽蔑するのです。これは大人の女がたやすく人前で涙を流さず、どんなことがあろうともグッと堪えることとほぼ同義。
これがエロい女への憎悪にも似た感情の正体なのだと私は思います。今後もこの女が嫌う女の正体について考察していきたいと思います。
吉田奈美 ライター
女性誌を中心に、タレントインタビュー、恋愛企画、読み物企画、旅企画、料理企画などを担当。著書に『恋愛saiban傍聴記』(主婦の友社)も話題に。