伊澤実佐子さんってどんな人?
世界中から夢をもった人が集まり、流行の発信地として新たなグルメのトレンドをつくる街、ニューヨーク。伊澤さんは、この街で、ティファニーやGAPなど錚々たる有名企業からオファーが殺到するケータリング会社「shiki nyc」のオーナー。
料理の売りは、アメリカンとアジアンのミックス。鮮やかで独創的な料理が評判を呼び、食や流行に敏感なニューヨーカーから絶大な支持を得ています。
■39歳まで、雑誌編集者だった–。
東京都杉並区生まれの伊澤さんは、大学卒業後は出版社でファッション誌の編集者として活躍し、その後、フリーに転身。
しかし、「この業界でトップにはなれない。“one of them”になるのはイヤだ」という思いを抱き、39歳で編集者のキャリアを捨て単身渡米。
日本人が誰もやっていなかったケータリングにビジネスチャンスがあると考え、独学で料理の腕を磨き、2016年に起業。
そして、ヘルシーでオリジナリティー溢れるメニューが口コミで広がり、わずか2年で急成長。いまでは年商1億円に迫る勢いという。
伊澤実佐子さんの「7つのルール」
さて、そんな伊澤さんが「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…?
■1.朝食はとにかく“見た目”を大事に
ケータリングは、レストランと違ってお客さんにすぐに食べてもらえず、味が落ちることも。そのため、カラフルな食材を使ったり綺麗に盛り付けたりするなど、見た目に気を配るのがポリシー。特に朝ごはんは、その日1日のお客さんの気持ちがあがるようにこだわっている。
■2.必ず抹茶のメニューを入れる
“人種のサラダボウル”と言われるニューヨークでさまざまな人の食の嗜好に対応するため、多種多様の料理を用意している。そんななか、どのケータリングにも必ずあるのが、抹茶を使ったメニュー。他のケータリング会社と差別化を図るため、必ず抹茶のメニューを入れることを徹底。
■3.日本人は雇わない
伊澤さんがスタッフを採用するうえで決めていることが、日本人を雇わないこと。仕事に対する姿勢や価値観の違いでぶつかることもあるけれど、新しい気づきや刺激をくれる異国のスタッフを雇うようにしている。
■4.家事はやらない
オーナーとして一日中働き続け、多忙を極める伊澤さん。家事は、週に1度ハウスキーパーを頼み、自分たちではやらないのがルール。夫が白血病になり2年間闘病してから夫と一緒にいる時間を大切にするように。
■5.思考を止めるため体を追い込む
週に3回、体を追い込むと決めている伊澤さん。あえて厳しいトレーニングに打ち込むことで、仕事に関することを考えない時間をつくっている。
■6.残り物の写真を撮る
お客さんが料理を食べ終わると、片付けをしながら残り物の写真を撮るのがお決まり。残り物の写真は、自分への成績表のようなもの。お客さんにより満足してもらうために、残り物を毎食チェックして好みを把握。
■7.目標は持たない
雑誌編集者から39歳にして単身渡米、起業した伊澤さんですが、意外にも目標はないという。目標にこだわらず、巡ってきたチャンスに食らいつくことでどんどん進化していきたいという。
成功するためには、確固たる目標を見定めゴールに向かって闇雲に努力する姿勢も大切ですが、伊澤さんのように、自分がいいなと思ったことを選択しながら流れに乗っていく人生もまた素敵ですよね!
文/かわはらりな
次回の「7ルール」の放送は、11月20日(火)よる11時~11時30分です。主人公は、著名人からも予約が殺到するヘアスタイリスト・大森寛子さん。
しごとなでしこでは、番組を振り返り、仕事をする女性たちへのヒントを見つけていきます! ぜひチェックしてみてください♡
初出:しごとなでしこ
NYのケータリング会社オーナー 伊澤実佐子
東京都出身42歳。大学卒業後、出版社に入社し、ファッション誌の編集者に。その後、フリーの編集者として活動していたもののそのキャリアを捨て、2015年に単身ニューヨークに。翌2016年にケータリング会社「shiki nyc」を立ち上げ、わずか2年で年商1億円に迫る会社へと成長させる。台湾系アメリカ人の夫と二人暮らし。