こんにちは!
働く女性として、日々目標に向かって奮闘中のなでしこリポーターズのオダマリです。
この連載では、しごとなでしこ達から学ぶ「Happy Workの作り方」を紹介していきます。仕事の不安や悩みに対して、何かヒントを見つけてもらえれば幸いです。
リクルート勤務の傍ら、バースコーディネーターとしても活躍【根本篤子さんのHappy Workの作り方】
今回お話をうかがうのは、株式会社リクルートライフスタイルの人事部でダイバーシティ推進に従事する傍ら、バースコーディネーターとしても活躍する根本篤子さん。
自身の出産の経験から学んだことを世の中の女性へ伝えたいという思いでバースコーディネーターの資格を取得。三児の母でありながら「副業」を選んだ根本さんの「HappyWorkの作り方」とはーー。
初めての出産の時に妊娠・出産の知識がないことに大反省。自分の体のこと、きちんと学びたいと思った
−− 現在、リクルートではどのような仕事をされているのですか?
根本:「新卒で入社した会社からリクルートに転職し、営業として働いていました。現在は社内でのキャリアチェンジを経て、人事部にて教育研修・組織活性化のグループに所属しながら、復職したママ向けのイベントなどを担当しています」
−− 根本さんのもうひとつの仕事は「バースコーディネーター」。実際はどんな仕事ですか?
根本:「海外ではバースエデュケーターと言って妊娠・出産の知識を習得した方が出産準備教育の専門家として活躍しています。バースコーディネーターとは、バースエデュケーターと同等の知識を備えた人としての認定資格。資格取得後は、妊娠・出産関連の講義やセミナーを自ら企画設計したり、講師として活動する人が多いです」
−− バースコーディネーターになりたいと思ったきっかけは?
根本:「28歳の時に社内結婚。現在は3人の娘がいます。バースコーディネーターになりたいと思ったのは、長女を出産した時。あまりに自分が妊娠・出産に対する知識がないことを痛感したんです。
出産したことがある方は経験があると思うのですが、女性の体はこの期間ドラスティックに変わっていくんですよね。私は、自分の体のことを知らな過ぎることに大反省。と同時に、“子どもを産み育てやすい社会を作るために活動したい”と思ったんです。幸い、リクルートはきちんと申請・承認されれば副業が許可されています。
とあれば、出産後すぐに妊娠・出産について学べるところがないか検索。そして“公益財団法人 誕生学協会”と出合い、資格を取得しました。現在は、妊娠前・妊娠中・出産後それぞれのフェーズで必要な知識を発信しています。あと、和菓子職人になる! と会社員を辞めて出店した旦那さんの手伝いもしています」
−− 資格取得後、どのようにして活動の幅を広げていったのですか?
根本:「育休期間を活用できたことで、ママ達のコミュニティ構築ができたことがとても良かったと思っています。育休中は、地方に単身赴任していた旦那の家で1年間暮らしていました。知り合いがまったくいない環境のだったので、自分が知り得た知識をアウトプットするいい機会になればとサロンで講座を開いたんです。
そうしていくうちに、講座を受講した人がどんどん繋がっていき、この誕生学のサロンをきっかけに、50人ぐらいのママサークルのようなコミュニティが広がっていきました。
この経験から、妊娠・出産を経験する女性の不安や悩みなど必要な知識はどこに行っても共通に需要があることを実感しました。育休が終わるタイミングで地元の方に運営を任せて帰ってきたのですが、とても大きな経験なったと思います」
復職後、旦那は単身赴任で平日はワンオペの子育て! 子ども2人を抱えて全国出張に飛び回ることも
−− 復職後、本業とバースコーディネーターの仕事はどのようにして両立したのですか?
根本:「平日は本業としてリクルートで働き、休日にバースコーディネーターとしてパパママ学級の講師をしていました。当時、旦那は単身赴任中。土曜の朝に帰ってくるので、子どもを預け、その日はフルに活動。日曜日は家族と過ごす時間にしていました」
−− 1番大変だった時期の平日の1日のタイムスケジュールを教えてください。
根本:「1番大変だったのは、当時江東区に住んでいたのですが区内の保育園に入れず江戸川区まで送る必要があった頃ですね。当時は営業職でしたのでそこから遠方に出ることもありました」
やらないことを決めることで、家族とのコミュニケーションの時間を増やしています
−− 家事、子育てに複業。そのモチベーションや原動力はどこからくるのでしょうか?
根本:「家庭があり、安定した仕事がある。その上での自分が挑戦したい別の仕事があるということが非常にバランスがいいんです。
誰でも直接的に感謝されることに喜びを感じますよね。私の場合、バースコーディネーターの仕事では、よりそれがダイレクトにそれを受けとれているんです。どんなに大変でも、自分が学んだことが役立っているという実感が自分のモチベーションに繋がっているんだと思います。
また、家庭だけではない自分のコミュニティが複数あることは、子育ての息抜きにもなると思います」
−− 多様な役割があることで、それぞれのフィールドにうまく相乗効果をだしているのですね。
根本:「そうですね、子育てや副業でインプットしたことが本業にもすごく活かされていると思います。これまでは、どのフィールドが自分に合うのか会社でどういう価値を出せるか考えた時期もあったのですが、今は妊娠・出産関連の経験を活かして自発的に会社の制度をまとめたり、復職したママ達向けのイベントを開催したりと尽力しています。自分がやりたいと思う領域に本業の内容も近づいていっていると実感しているんです」
−− 家庭も円満に回していくためにしている工夫があれば教えてください。
根本:「夕食は必ず家族みんなで一緒に食べます。旦那は働いていた会社を辞め、今は和菓子屋で勤務。朝4:30には家を出てしまいますが、逆に夕食は必ず一緒に食べています。
あとは、やらないと決めたことはやりません。例えば、トイレ掃除。毎日の習慣にするのは負担だったので、週1回にしていますよ(笑)」
仕事も育児も、そして旦那様の仕事のお手伝いもされている根本さん。女性の多様な役割を前向きにとらえ、会社の制度も最大限活用しながらワーキングマザーを全力で楽しんでいる姿が印象的でした。将来は、引続き誕生学を発信しながら地域の場を活かした活動に貢献したいそう。
そんな根本さんから学んだことをまとめてみます。
【オダマリの学び1】
インプットとアウトプットを繰り返す
「学びたい」「知りたい」と思ったことをとことん追求し、得た知識・情報を同じように求めている人にアウトプットすることが大事なのだなぁと思いました。そうすることで、新しい気づき・次にやりたいことが見つかっていたのだと思います。
【オダマリの学び2】
ツライことに目を向けるよりも、楽しいことに目を向ける
日々多忙に過ごす中でツライことももちろんあったと思いますが、意識的に楽しいことに目を向ける、そんな習慣が1日1日を明るく前向きなものに変えてくれるのだろうと思います。
【オダマリの学び3】
本当に大切にしたいことをするために、“やらないこと”を決める
限られた時間の中で全部を完璧にこなそうとして、結果大事なこともうまくできなくて、それがまた自己嫌悪に繋がって・・・っていう負のスパイラルを私自身経験したことがあります。
「やらないこと(=頑張らないこと)を決める」ことで“頑張らない”ことが結果本当に大切なものをやり遂げられるプラスに繋がることを根本さんのご経験談から改めて実感しました。
「やらないこと」を決めるには「本当に大切にしたいこと」をちゃんと言えるように日々自分と向き合っていきたいなと思います。とっても明るくて、私自身目標にしたい素敵なワーキングマザーの根本さん、貴重なお話しをありがとうございました!
次回も働く女性のお話をお届けします!!
※取材時の2018年3月の情報です。
初出:しごとなでしこ
なでしこリポーターズ オダマリ
東京都内のIT企業から大手事業会社へ転職。高校生の頃に見た、ドラマ「美女か野獣」の鷹宮真というキャリアウーマンに憧れ、女性キャリアへ関心を持つように。将来は自分で事業を立上げるいう目標を掲げ、自分自身も日々奮闘中。