【目次】
・こんな症状が出たら…風邪の治りかけのサイン
・風邪の治りかけに運動は?お風呂はいつから入ってもいい?
・風邪の治りかけが大切な理由とは?
・風邪の「治りかけ=治っていない」と心せよ!
こんな症状が出たら…風邪の治りかけのサイン
大量に出ていたくしゃみや咳の量が少なくなってきたり、熱が平熱に近づいてきたりすると、治りかけではないかな? という気がしてきますよね。
そういう目に見える治りかけのサインももちろん参考になりますが、一番の目安になるのは、自分の体感です。全く起き上がる気力がなかったのに、ベッドの上で半分起き上がりたくなる、何も食べる気がしなかったけれど、少しお腹が空いてきた。そういう小さな意欲が出てきたら、風邪は治りかけています。
風邪の治りかけに運動は? お風呂はいつからOK?
ずっと寝ていたから、と風邪の治りかけの時にまだ咳や鼻水が残っているのにジムなどに行ってしまう人もいますが、これは絶対にだめ。まだ自分の中に風邪のウイルスが残っていたら、ジムにいる人に風邪を移してしまうことにもなりかねません。
またヨガなど静かな中で集中して受けるレッスンなどで、コンコンと咳こんだり、鼻水をすする人がいたら気になってしまうし「あの人の風邪、うつされそう」と周りが心配になってしまいます。
何より良くないのは、運動して汗を書いた後に冷えてしまい、また風邪がぶり返してしまうこと。よく、風邪の時にお風呂に入ってはいけないと言われますが、これは入浴自体がいけないわけではなく、お風呂上がりによく体を拭かなかったり、髪をきちんと乾かさなかったことで体が冷えて、風邪をぶり返してしまうことが多いため、お風呂はダメと言われるようになったのです。
運動は完全に治った! と実感できるようになるまでは、家で軽いストレッチくらいにしておくのが正解です。
お風呂の前にまずシャワーから
お風呂は、まず熱はないことを確認し、熱いお湯への入浴や長湯は避けて。湯船に浸からなくても、シャワーを浴びるだけでもかなりさっぱりします。
そして繰り返しになりますが、体の水気はしっかり拭き取り、髪はしっかり乾かしましょう。せっかく治りかけていたのに、自分でぶり返す原因を作らないよう、慎重に過ごしましょう。
風邪の治りかけが大切な理由とは?
風邪は治りかけの時が大事というのは、まだ風邪が治っていないのに「もう治った!」と無理をしてしまう人が多いので、それを戒めるために言われているようです。
体調が完全に戻っていないのに、元気な時と同じような生活を送れば、当然体には負担がかかります。免疫力も落ちたままなのでウイルスにも感染しやすく、結果的に次の新しい風邪を引いてしまい、また体調が悪くなる…これを「風邪がぶり返した」と勘違いしている人が多いのです。
完全に体調が良くなる前に無理をすると、今までの休養がムダになってしまうばかりか、さらに不調が長引くことになってしまいます。完全に元どおり! と実感できるまでは、仕事でもプライベートでも無理をしないことが大切です。
風邪の「治りかけ=治っていない」と心せよ!
仕事の納期や職場にかける迷惑などを考えると、1日も早く治して出社しなくては! というのは社会人なら誰でも思うこと。でも無理に出社して、パフォーマンスが上がらなかったり、数日してまた具合が悪くなったりした方が、仕事への支障は大きくなります。
お休み中は居ても立っても居られないけれど、風邪は、治りかけ=治っていないということを忘れずに、しっかり休養を取りましょう。そして完全に元気になってから頑張りましょう!
初出:しごとなでしこ
教えて下さったのは…板橋聖子先生
東京女子医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学病院にて外科医として勤務。出産子育てを経て、現在は東京女子医科大学予防学科兼女性科(非常勤講師)と、「優ウィメンズクリニック」勤務。病気だけでなく、女性特有の悩みや子育て、仕事のことなど、その人のバックグラウンドを考えあわせた診療を行っている。優ウィメンズクリニックは、スタッフは全員女性、おしゃれなインテリアと最新設備が整った女性専用クリニック。なでしこ世代の患者さんも数多く来院しています。