【目次】
・はじめに
・「あせも」と「汗あれ」の違いって?
・「汗あれ」の予防法って?
・汗あれ、あせもを予防できるアイテムをご紹介
・おわりに
はじめに
汗をかくこれからの季節、汗が刺激となって肌がピリピリチクチクとかゆみを感じることはありませんか? その症状は「汗あれ」と呼ばれ、夏に向けて増える肌トラブルのひとつです。
この記事では、気温差が激しい時期から初夏にかけて発生しやすい「気温差 汗あれ」の予防法・対処法をご紹介していきます。「あせも」だと思い、放っておくと重症化しやすい「汗あれ」。早めのケアができるように、きちんとした知識を身につけましょう!
「あせも」と「汗あれ」の違いって?
まずは「あせも」と「汗あれ」の違いについて確認をしていきましょう。皮膚科専門医の吉木伸子先生(よしき皮膚科クリニック銀座院長)に教えていただきました。
「あせも」とは
▲「あせも」は、運動などで大量の汗をかいた際に、汗を排出する管が詰まることが原因でできる炎症のこと。赤いブツブツや水ぶくれができます。
「汗あれ」とは
▲それに対して「汗あれ」は、汗をかいた後、汗に含まれるアンモニアなどの成分が刺激になり肌があれ、チクチク・ピリピリと感じるもの。
このように、「あせも」と「汗あれ」は原因や症状が異なります。気温差が激しいこの時期に、特に注意が必要になるのが「汗あれ」です。
「『汗あれ』とは、乾燥や間違ったスキンケアによって皮膚が傷んだところに汗をかき、自分の汗が刺激になってかゆみを生じたもの。汗に肌が慣れる初夏にかけて、『気温差 汗あれ』に注意が必要です。」と吉木先生。
「汗あれ」の予防法って?
それでは、「汗あれ」ができないようにするには、どうしたらいいのでしょうか? 予防法について、吉木先生にうかがいました。
「汗あれ」の予防法
予防法について尋ねると吉木先生は、
「肌を十分に保湿するほか、日常生活を見直すことによって肌表面にある角質層を傷めないように、健康に保つこと。また自分でケアしていても、かいて血が出てしまうような場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。『汗あれ』とは異なり、大量に汗をかくことで汗を排出する管がつまる『あせも』も汗による肌トラブルのひとつ。どちらも夏本番に向けてますます増加しますから、今のうちから早めにケアしましょう。」
と教えてくださいました。
具体的な予防法としては、汗をかきやすい部分(首、髪の生え際、関節の内側(ひじの内側、膝の内側)、お腹のベルト周り、下着のあたる部分、背中、太ももの後ろなど)は特に衣類を工夫して通気性をよくすると同時に、肌を清潔にし、保湿をすることが大切です!
「汗あれ」ができてしまったときの対処法
では、実際に「汗あれ」ができてしまった時にはどのように対処すればよいのでしょうか?
「冬以外でも洗いっぱなしでケアをしないと皮膚は乾燥し、バリア機能が低下するため汗あれを起こしやすくなります。入浴後は適度な保湿を心がけ、クリームやローションなどを塗りましょう。かゆくなってしまった場合は、市販のあせも治療薬やかゆみ止めなどを塗りましょう。それでもかゆみが続く場合は皮膚科を受診しましょう。」
と吉木先生は言います。
汗あれ、あせもを予防できるアイテムをご紹介
汗あれやあせもの予防には、保湿が大切だということはお分かりいただけたと思います。ここでは、予防に効果的なアイテムをご紹介します。
ユースキン 薬用あせもジェル
「ユースキン 薬用あせもジェル」は、しっかり保湿して皮膚のバリア機能を正常に保つことで「汗あれ」「あせも」を予防できるアイテム。ジェルタイプなので、ベタつかずに潤いを与えてくれます。症状を重症化させないために、初期のケアで使うとより効果的です!
大人のそれって、“あせも”じゃないかも… 実は、放置すると重症化するかもしれない「汗あれ」かも…
おわりに
大人の夏の肌荒れ「汗あれ」について、いかがだったでしょうか? 「あせも」とは原因と症状の異なる物だということが分かりましたね。
これからの気温が高まる季節は、「あせも」だけでなく、「汗あれ」の肌トラブルに要注意! まずは、肌の清潔を保つことや保湿などの予防を行い、もし、症状が出てしまったら早めにケアをしましょう。市販の薬で良くならない場合は、皮膚科に行ってみると良いかもしれません。
教えてくれたのは…… よしき皮膚科クリニック銀座 院長 吉木伸子先生
TOP画/(C)Shuttestock.com
初出:しごとなでしこ
よしき皮膚科クリニック銀座 院長 吉木伸子先生
【経歴】
平成5年 横浜市立大学医学部卒業 同年 慶応義塾大学病院 皮膚科学教室に入局
平成6年 浦和市立病院(現さいたま市立病院)皮膚科勤務
平成8年 埼玉県大宮市(現さいたま市大宮町)のレーザークリニック勤務
その間、米国オハイオ州クリーブランドクリニック形成外科、日本漢方研究財団附属渋谷診療所にて、美容医療および東洋医学の研修を行う。日本美容学校皮膚科非常勤講師を兼任。
平成10年 よしき皮膚科クリニック銀座開業 現在にいたる。