【目次】
・【送付状】そもそも、どういうもの?
・【送付状】基本的な文例
・【送付状】親しい間柄なら手書きのメッセージや、一筆箋や付箋などもOK
・【送付状】どんな内容にするかは「お世話になっている度」で判断する
・【送付状】送る際はどこにセットするのが正解?
【送付状】そもそも、どういうもの?
「簡単にいうと、文書を送るときに添える文書のことです。
これをつけておくことで、先方は送られてきた文書がどんなものかがわかるので、ただ文書だけを送るより丁寧な印象になります。社外の場合は正式な送付状をつけるのが常識ですが、社内や親しいクライアントの場合は、手書きの物の方が返って良い印象になることも」(北條さん)
先方の宛名、差出人の名前と連絡先、どんな文書を送ったのかがわかるような内容に。正式な送付状はPCを使い、A4サイズで作ります。
【送付状】基本的な文例
書類送付のご案内
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
さて下記の通り書類を送付いたしますので、ご査収のほどよろしくお願いいたします。書類内容にご不明な点などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
敬具
記
1. 見積書 1通
2. 請求書 1通
以上
また、書類でなくお得意先へ贈り物などを送る場合にも、やはり送付状は必要です。むしろこちらは送る理由や内容、感謝の気持ちを示す品であれば、送付状でもそれをキチンと書きましょう。
◯◯様
謹啓
盛夏の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は、弊社へのご厚誼を賜り、心より御礼申し上げます。
厳しい暑さが続きますが、お元気でお過ごしでしょうか。
本日は心ばかりの夏のご挨拶として、私どもの地域の特産品であるフルーツを送らせていただきます。ささやかではございますが、皆様でお召し上がりいただければ幸いです。
貴社の更なるご発展ご繁栄を心よりお祈り申し上げますとともに、今後とも、引き続きご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
略儀ながら、書中をもちまして、ご挨拶とさせていただきます。
謹白
平成◯年◯月◯日
株式会社しごとなでしこ
山田ナデシカ
【送付状】親しい間柄なら手書きのメッセージや、一筆箋や付箋などもOK
いつもお世話になっている取引先や、社内の別部署に文書を送付する場合は、もう少しカジュアルな送付状でもOKです。
「PCで作成した送付状の下の空いている部分に直筆で一言入れるというのも、カジュアルすぎず、程よい親しさが表現できるのでオススメです。
『いつもありがとうございます』『最近メールばかりで失礼しております』など一言添えるだけで、先方も気持ちよく受け取ることができます」(北條さん)
先方との関係が、正式な送付状だとかえって堅苦しく感じてしまうくらいの間柄の場合は、一筆箋や大きめの付箋などにメッセージをつけるのもOKです。
例えば先方が猫好きだと知っていたら、猫の付箋を使ってみたり。コミュニケーションツールとして活用するのがベター。一筆箋は縦書きなので、手書きながらもきちんとした印象にもなります。
【送付状】どんな内容にするかは「お世話になっている度」で判断する
手書きの送付状は、他人行儀すぎない印象を作るには効果的ですが、ビジネス上のものなのであくまで書き方は丁寧に。砕けすぎたものだと逆効果になることも。
「線引きが難しいところなのですが、先方が異性の場合、あまり親しげに書いてしまうと勘違いをさせてしまう場合もあるので注意が必要です。
普通の書式にするか、一筆箋や付箋などにするか迷ったら、それは親しさで考えると遠い関係だということ。無理に手書きのものをつけなくても良いのです。プリントアウトしたものの余白によろしくお願いいたします、と一言直筆で添えるだけで十分です」(北條さん)
【送付状】送る際はどこにセットするのが正解?
封を開けたら、まず最初に読んで欲しいので、文書の上にセットするようにしましょう。クリアファイルなどに文書を入れている場合は、その一番上に。一筆箋など大きさの違うものは、左下の角を書類と揃えてピシッと入れましょう。
文書だけをいきなり送るより丁寧な印象を与えられる送付状。
できるだけ見やすく、内容がすぐ把握できるものを心がけましょう。ときには手書きの一言を加え、好印象に。
初出:しごとなでしこ
北條久美子
ほうじょう・くみこ
キャリアカウンセラー・研修講師として全国の企業や大学などで年間 約2,500人へビジネスマナーやキャリアの研修・セミナーを行う。現在はライフスタイリストとしてワーク(仕事)寄りだった人生を、生きること=ライフにシフト中。ジュエリーブランドBRILLIANCE+の執行役員・株式会社Surpassの顧問として企業の人財育成や教育体系の構築にも携っている。イラスト豊富でわかりやすい最新著作『仕事の基本 社会人1年生大全』が好評発売中。詳しくはこちら▶