美人カレー研究家一条もんこさん監修の「あしたのカレー」が大人気!
カレー研究家の一条もんこさん。
『マツコの知らない世界』をはじめ、各種メディアでカレーの魅力を伝え、広めている方です。女優と言われても違和感ない美しいお方でありつつ、かなりのおっちょこちょいだったりもして憎めないキャラクター。そして何よりカレーに対する愛と情熱は本物。僕自身、尊敬する方の一人です。
そんなもんこさんが長年の念願かなって遂にオリジナルのレトルトカレー「あしたのカレー」をこの春から発売開始しました!
インターネット番組「買えるAbemaTV社」で1週間先行発売をしたところ、番組内ぶっちぎりの新記録である1251セット(6255個)もの売上を記録し、工場の生産が追い付かず一時期は入手困難に陥ったほどの商品です。
最近ようやく小売店などでも購入可能となってきたところなのですが、今回はこのあしたのカレーと、それを監修なさったご本人 一条もんこさんにお話をうかがうため、もんこさんご自身が調理も担当されている下北沢の名店「般°若」におじゃましてきました。
一条もんこさんがカレー研究家になった理由
カレーおじさん\(^o^)/(以下、カ):最初にお聞きしたいのは、あしたのカレーを出すまでに至るカレー研究家としての歴史なんですが、それについて教えてください。
一条もんこ(以下、も):まず、小学校の時の家庭科の授業をきっかけに料理に目覚めまして、自宅でも家族に料理を作っていたんです。その中でも具材が変わると味が変わるのが面白いのもあってカレーを作ることが多くて、それがカレーと関わる最初です。
その後、高校時代はお弁当でカレーを持って行きたくて、冷たくても美味しく食べられるカレーを考えたり、短大に進学して一人暮らしを始めると、カレールーではなくスパイスで作るカレーを色々と作ってみたり。
カ:学生時代から既にカレー研究家としての精神性みたいなものができあがっていたんですね。
も:そうかもしれません(笑)。もちろん当時はお仕事としてではなく、趣味だったり生活の一部としてなんですが、カレーは昔から大好きで、色々な料理をしながらも常にカレーとは向き合っていた気がします。
カ:その後社会人になられるわけですが、そこからカレー研究家になるまではどのような経緯があったのですか?
も:最初は普通に就職したんですが、色々なことに興味がわいて色々とやって行く中で、もっと自分でやりたいと思って起業したんです。会社経営も大変でしたが、何とか軌道に乗せることができました。でもそうなると「自分が本当にやりたいことはこれじゃない」という気持ちが出てきてしまって…。
カ:その本当にやりたいことというのがカレーだったんですね。
も:そうなんです。また色々とありまして、人生の転機みたいなものが来た時、「やっぱりカレーだ!」と一念発起し、会社も他の方に預け、自分は料理の道に進むことにしたんです。
カ:凄まじい決意と熱意ですね! もんこさんは様々な飲食店で働いていたと聞いていますが、具体的にはどちらで料理を学ばれたんですか?
も:学んだということですと、料理の道に進む前に、趣味の一環として料理教室に通っていたんです。そこで出会った川上文代先生にお声かけいただいて、先生のアシスタント的なことをしながら学んだのが最初です。
その後料理の道に専念するようになって最初に働いたお店は渋谷のバル。ここはランチにカレーがあったんですよ。その後カレーも人気なフレンチのお店で3年、続いて南インド料理店で3年かけてカレーについてしっかりと勉強させていただいて、イタリア料理店でイタリアンカレーに挑戦し、今は般°若でカレーを作っています。般°若昔から色々とお手伝いしていたりすることもあって長い付き合いですね。
カ:では般°若は他のお店と並行して働いていたと。
も:そうなんです。他にも合間合間に大手カレーチェーンでバイトしたり、インド料理店でバイトしたり、とにかく気になったら働いてみるというスタンスで、料理の作り方だけではなく、お店の運営についても勉強させてもらいました。
カ:凄い! まさに研究家ですね。カレーそのもののみならず、働き方だったり経営の仕方だったり、カレーに関する様々なことに対して研究していらっしゃるんですね。
も:私のカレー研究家としてのこだわりなんですが、「カレーの作り手であり続けたい」というものなんです。その為にはやはりお店の動かし方もわかっていないといけないので。
カ:お店に携わることによって今世間にはどんなカレーが求められているのかもよりわかりやすく感じられるのかもしれませんね。
レトルトカレーを作るのが夢だった
カ:では続いて、今回の本題であるレトルト「あしたのカレー」を出すに至るまでの経緯について教えていただけますか?
も:レトルトカレー自体は小さい頃からの夢でした。昔からレトルトカレーを色々と食べるのが好きなのですが、いつか自分が作ったカレーがレトルトになったら良いなと漠然と考えていて。
その後カレーに携わるようになって、TV番組「マツコの知らない世界」レトルトカレーの世界の回に出演させていただいたあたりから、様々な企業さんからレトルトを作ってみないかとお声かけいただく機会が増えてきたんです。でもなかなか理想どおりに作ることができなくて話が最終的な所まで進まなかったんです。
カ:もんこさんのレトルトの理想というか、レトルトを作る際に最もこだわった部分ってどんなところなんですか?
も:やっぱりレトルト特有の匂いですね。それが消せないと、自分が作りたいカレーをレトルトにするのは難しいので、妥協するくらいなら作らない方が良いと思っていました。でも、やっとそのレトルトの匂いが無いレトルトを作れる会社と出会えたんです!
カ:確かに、僕があしたのカレーを食べて一番最初に凄いと思ったのはレトルト臭の無さなんですよ! どのような会社なんですか?
も:36chambers of spiceという会社なんですが。
カ:36チャンバー! 良い名前すぎる! 少林寺三十六房(マニアに評価の高いカンフー映画の名作)からきてるんですよね?
も:そこ反応するんですね(笑)。そのようですよ。社員さんの人数も少ない小さな会社なんですが、皆さんこだわりを持って仕事している方ばかりで、だからこそレトルト臭のしないカレーを作れたんだと思います。ここなら一緒にできるかもしれないと思って制作にとりかかりました。
カ:そんな素敵な社名つける会社ならこだわりまくり確実ですよ(笑)。完成までにはどのくらい時間がかかったのですか?
も:約半年ですね。試作に試作を重ね、色々な部分で無理も言って会社に頑張ってもらって、やっとの思いで納得のいくものができました!
カ:妥協せず、しっかり時間をかけたからこその美味しさなんですね。凄く納得です。そしてできあがったあしたのカレーですが、どんな想いで作られたのですか?
も:老若男女誰にでも美味しく食べられるカレーというのは最初にあるんですが、中でも特に、小さなお子さん、そしてお年寄りに食べて欲しいんです。というのは、最近はおふくろの味という文化が薄れてきていますし、独り暮らしのお年寄りも増えていますから、そういう方に「おふくろの味」を味わって欲しくて。
おふくろの味を知らない方には新しい美味しさ、知っている方には昔食べたその味を懐かしんでもらえるような、そんなカレーにしたつもりです。家庭で作ったカレーの、二日目の味という意味もあって、今日食べられるあしたのカレーなんです。とにかく家庭のカレーの優しい味という部分を一番大切に考えて作りました。最近カレーの進化もめざましいですが、昔からのカレーの美味しさも残していきたいなと思っています。
カ:なるほど。あしたのカレーには色々な想いがつまっているんですね。今日食べられる明日のカレーという意味もあれば、あした、つまり未来へ残していきたいおふくろの味という想いもあったりと。なんだか感動しちゃいます。それを想いながらもう一度あしたのカレーを食べてみますね。
あしたのカレー、本当に凄いです。カレーだけ一口食べれば確かなスパイスを感じ、ご飯と一緒に食べるとマイルドになって奥深い美味しさになります。二日目のカレーを目指して作ったというだけあり、具材の柔らかさ、カレーと混然一体になっているバランスはまさに作って二日目のカレー! レトルトカレーはどうしてもレトルト臭が気になることが多いのですが、このカレーはそれも無く、手作りカレーと何ら変わらないレベル。といいつつ、こんなカレーが手作りできる人はなかなかいません。家庭のカレーでありながらもプロの味。究極の家庭カレーといっても良いでしょう。
カレーマニアと一般的なカレー好きの方の好きなカレーはえてして方向性が違うものですが、あしたのカレーは一般的なカレー好きの好みのド真ん中にありながら、カレーマニアも本気で美味しいと思える奇跡的な逸品です。
現在はAmazonなどで通販可能。また今後、北野エースはじめ全国小売店の店頭にも並ぶ予定とのことです。もんこさんが調理をつとめる般°若の店頭でもしばらく購入可能とのことなので、般°若にカレーを食べに行き、お土産にあしたのカレーを買って帰るのも良いですね!
そうすれば今日も明日もカレー。何と幸せなことでしょう\(^o^)/
初出:しごとなでしこ
AKINO LEE カレーおじさん\(^o^)/
ヴォーカリスト、パフォーマーとして自身の活動の他、様々なアイドルの作詞作曲振付プロデュースを担当。ヴォイストレーナーとして後進の育成にも力を注いでいる。音楽ライターとしても各種雑誌、ムック本などで執筆を担当。また、カレーおじさん\(^o^)/としても知られ、年間平均900食以上のカレーを食べてきた経験と知識を活かしてTVや雑誌など各種メディアにおいてカレーについて語っている。
http://www.akinolee.tokyo/