今さら聞けないっ! 社会人として知っておくべき「給与明細」の見方
会社員であれば、毎月もらう「給与明細」。あなたは正しい見方を知っていますか?
会社によって表記スタイルや手当などは違いますが、概ね下記の内容が一般的です。基本的な間違いがないか確認をして、残業などの働いた時間もしっかりチェックする習慣をつけましょう!
給与明細には、大きく分けて4つのパートがあります。
(1)出勤状況を示す勤務(または勤怠)。
(2)会社から支払われるお金、支給。給与以外にも、会社によってさまざまな手当が支払われます。
(3)(2)の合計から差し引かれるお金、控除。
(4)実際に支払われるお金、差引支給額。
ここから、それぞれの詳しい中身を見ていきます!
給与明細を貰ったら、この14ヵ所をチェックして
■1.勤務(または勤怠)
[1] 出勤日数・出勤時間
タイムカード等による、会社で働いた時間。
[2] 超動時間
残業や休日出勤など、定時以外に働いた時間。残業した場合は確認しましょう。
[3] 有給日数
その月に消化した有給休暇の日数。
■2.支給
[4] 基本給
ベースとなる給与金額のこと。
[5] 通勤手当
通勤に支払われるお金のこと。
[6] 住宅手当
会社が住宅費用を補助してくれる場合に支払われます。賃貸か持ち家か、家族はいるかなどによって金額は異なります。
[7] 扶養手当
家族手当ともいい、配偶者や子供がいる社員に支払われます。
[8] 超勤休日手当
残業や休日出勤をしたことに対して支払われます。
■3.控除
[9] 健康保険料
会社に入ると同時に、原則として会社が加入している健康保険組合に入ることになります。基本的に保険料は会社と社員で半分ずつ負担し、ここに記されているのは自己負担分の金額です。
[10] 厚生年金料
会社に入ると同時に、厚生年金に加入することになります。保険料はやはり会社と社員の折半で、自己負担分の金額が記されます。
[11] 雇用保険料
失業したときに生活を安定させるためにある保険です。
[12] 所得税
給与に応じて支払う税金。超勤休日手当も含めて計算されるので、毎月違う場合も。年末調整によって還付されることもあります。
[13] 住民税
前年の所得に対して徴収される税金で、新社会人は2年目の6月から支払いが始まります。
[14] 財形
「勤労者財産形成貯蓄制度」の略。申し込むことで給与から自動的に積立貯金をすることができます。
今さら聞けない! 年末調整って?
毎月の所得税は概算で計算されていて、1年間の所得や生活の事情などによって過不足額を調整しています。そのため、年末までに「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」と「給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」が配られたらすぐに記入して提出すること。
このとき、個人で支払った生命保険料などの「保険料控除証明書」(保険会社から送られてくる)が必要になります。
年末調整について、詳しくはこちらの記事も合わせてチェックしてくださいね。
▶今年もこの時期がきた!【年末調整】いまさら聞けない基本を解説♡
毎月もらうものだから、きちんと見方を覚えて「損をしていないか」「何がどれくらい控除されているのか」をしっかり把握することが大切です。
初出:しごとなでしこ
教えてくれたのは…ジュエリーブランド『BRILLIANCE+』執行役員 北條久美子さん
東京外国語大学を卒業し、ウェディング司会・研修講師を経て、2007年 エイベックスグループホールディングス株式会社人事部にて教育担当に。2010年にキャリアカウンセラー・研修講師として独立。
同時にダイヤモンドジュエリーを販売するBRILIANCE+を運営する株式会社キューの顧問に就任。現在は執行役員として採用や人財育成に携わる。