お医者さんを呼びたいとき「Could you call me doctor?」では来ません!
あなたの英語、思った通り伝えられていますか?
英語がうまく伝わらないとき、その原因は発音でも文法でもなく、私たちに染みついた英語のかんちがいかもしれません。
例えば、旅行先で体調が急変して「医者を呼んでください」と言いたいときは、
「Could you call me doctor?」
こう表現する人が多いはず。しかし、実は日本人がついつい言ってしまいがちなかんちがい英語でした!
医者を呼んでください。と言いたいのに、「ボクのことはお医者様と呼んでくださいね 」
なんと! これだといきなり「お医者様と呼んでください」と、言い出すちょっとおかしな人に勘違いされてしまうかもしれません(泣笑)。
では、実際にはどう話すのがいいのでしょうか? それはある単語をつけることできちんと通じるようになります。
冠詞の a を入れないと〈call me +呼び名〉と捉えられ、「私のことを doctor(先生、博士)と呼んでください」になってしまいます(doctor は博士号を持った人への敬称としても使われます)。
「医者を呼んでください」と言いたいなら、a を入れて Could you call me a doctor? とするのが正解。タクシーを呼ぶなら Could you call me a taxi? です。まあ、実際の会話では、aが入っていなくても、医者もタクシーも呼んでもらえるでしょうけどね。(ついつい出ちゃう! 日本人のかんちがい英語より)
日本人にとって、英語は母国語ではありません。だから、英語をネイティブのように話せないのはごくごく当たり前です。
でも、相手を困らせたり誤解されたりするような爆弾発言はできれば控えたいものですよね。今回紹介した「かんちがい英語」を取り除いて、“会話のキャッチボール”を楽しんでください♪
初出:しごとなでしこ
教えてくれたのは...ゲーリー・スコット・ファイン氏
米オレゴン州出身。早稲田大学非常勤講師、立教大学助教、東海大学教育開発研究所准教授を経て、東海大学高輪教養教育センター教授。NHK Eテレ「ニュースで英会話」出演、「リトル・チャロ2」「同4」「プレキソ英語」監修。テレビ、ラジオ、執筆活動など、日本人の英語習得をサポートするため幅広く活躍している。