知人に何かの協力を頼んだときに「やぶさかでないよ」と言われたら、どんな意味だと思いますか?
この「やぶさかでない」、かしこまった会話でなくとも使われる機会が比較的多いだけに、ビジネスパーソンなら正しい意味を知っておきたいことばのひとつです。
正反対の意味に捉えていたら、会話がおかしな方向に!
日本語の「いま」を見つめる国語辞典『大辞泉』が発信しているクイズで、ことばセンス&知識に関して自己点検してみましょう。「間違いやすい表現」をマスターして言葉・表現に自信をもてるビジネスウーマンに♪
【問題】
「協力するにやぶさかでない」あなたは、どちらの意味で使いますか?
1.仕方なくする
2.喜んでする
正解は?
2.喜んでする
つまり冒頭の知人は、喜んで協力してくれるということ。
「やぶさか」がネガティブな意味なので「ない」で打ち消して、ポジティブな意味のことばです。
【ことばの総泉挙/デジタル大辞泉】では84%の人が正解していましたが、15%がつまり2割弱の人が、誤った意味を正しいと思ってしまっています(2018年2月13日現在)。
「やぶさか」は、もともと「物惜しみするさま、けちなさま」を表す言葉です。それに「ない」という打ち消しの言葉がついているので、「物惜しみせず」つまり「喜んで、積極的に」という意味になります。
※ ※
やぶさ‐か【吝か】
(1)(「…にやぶさかでない」の形で)…する努力を惜しまない。喜んで…する。
(2)思い切りの悪いさま。
(3)物惜しみするさま。けちなさま。
(ことばの総泉挙/デジタル大辞泉より)
【もっとことばの達人になりたいときは!】
▶︎ことばの総泉挙/デジタル大辞泉
初出:しごとなでしこ