「あなたと同期で入ってきた営業部にいる山本くん、最近、ずに乗っていると思わない?」と先輩に言われたら、「うわ~。山本くんってば、怖いお局様を敵に回しちゃってるよ~」などと、ドキッとしますよね。
ところで、この「ずに乗る」という表現。調子に乗っている人を指す言葉なのはわかっていても、いざ漢字で書くときには、どんな字を使えばいいのか迷ってしまう人もいるのでは。
日本語の「いま」を見つめる国語辞典『大辞泉』が発信しているクイズで、ことばセンス&知識に関して自己点検してみましょう。「間違いやすい表現」をマスターして言葉・表現に自信をもてるビジネスウーマンに♪
【問題】
「ずに乗る」あなたは、どちらで書きますか?
1.図
2.頭
正解は?
1.図
この場合の「図」という漢字は「思ったこと、考えたこと」という意味で使います。
どうやら、冒頭に出てきた営業部にいる山本くんは、お局様から「図に乗っている」と思われているようです。
【ことばの総泉挙/デジタル大辞泉】では54%の人が正解していますが、45%つまり半数近い人が本来の意味とは異なる意味で使ってしまっています(2017年11月6日現在)。
「図」は、思った通りになったので、勢いにまかせて進もうとするさまを表す言葉です。
※ ※
ずにのる【図に乗る】
いい気になって勢いづく。調子に乗る。つけあがる。「少しでもほめるとすぐ図に乗る」
(ことばの総泉挙/デジタル大辞泉より)
【もっとことばの達人になりたいときは!】
▶︎ ことばの総泉挙/デジタル大辞泉
初出:しごとなでしこ