彼女にはなれても、妻にはなれない……そんなアラサー女性が増えているように感じます。美しく仕事もできて自立している女性たちが、結婚したいと望む男性から「結婚はちょっと、まだ考えられない」となぜ言われてしまうのか。今回は、2年以上交際が継続している男女双方の考えをインタビューしてきました。
まずは女性側から。
「3年半同棲している3歳年上の彼から、結婚は子どもができてからと言われました。1年以上レスなのに……」(35歳・派遣社員)
「4年以上付き合っていて、彼の家で半同棲状態なのに、結婚の話を避ける。私より5歳も年上なのに、結婚願望がないみたいだし、最近、浮気をしている様子もあるんです」(33歳・IT関連会社勤務)
続いて男性側の意見。
「結婚したくないわけではないけれど、もう少し自由でいたい」(35歳・商社勤務)
「結婚するなら2年同棲している彼女しかいないと思っているけれど、もう少しいい子がいそうな気もして」(38歳・不動産関連会社勤務)
取材した男性の中には、10年以上同棲していて、籍を入れていないという人もいました。
2年以上交際しているアラサー以上の男女で、結婚していない女性の共通点を探ってみると、下記10個のポイントが浮かび上がりました。
彼女止まりになりがちな女性の行動
□ 掃除、洗濯など彼の身の回りの世話をしている
□ 結婚=胃袋をつかむことだと料理を頑張っている
□ 将来に保守的であり、彼の転職や独立を支持しない傾向がある
□ 彼のグチを聞いてあげていることが多い
□ 彼の面倒くさい部分、ダメなところを“かわいい”と思い込むようにしている
□ 彼が不機嫌になると、とたんに機嫌をとろうとする
□ 自分よりも彼の好みを優先することが多い
□ 彼に対して「自分は我慢している」ことを言動でアピールする
□ 彼の前ではなるべく笑顔でいるようにしている
□ 彼に「重い女」と言われないように、気持ちを押し殺している
このうち、5個以上当てはまったら、「彼女止まり」どころか「便利な女」だったり、お母さんでありながら恋人であるという「疑似母彼女」になっている可能性があります。一度、保護者的な安定した関係になってしまうと、恋人同士といった揺らいだ関係に戻れないことが多いです。
あなたがもし、彼の身の回りの世話をしているのに、結婚に積極的でないと感じるならば、一刀両断に関係を終わらせてしまうことも、ひとつの手。あなたの結婚願望につけ込み、支配・被支配の関係が固まってしまう前に、次の可能性があるうちに、動き出すことは大切だと感じます。
何十年も無料の家政婦さん状態のまま、「腐れ縁なのよ」と自嘲しているアラフォー以上の女性は少なくありません。人の幸福の形は人それぞれですが、自分の望む未来が彼と描けないと感じたら、思い切った決断をしても遅くないのはアラサー期です。
「8年間も尽くしたのだから、結婚してもらわないと」と言っていた、41歳の女性がいました。しかし、その彼は最近20代の女性を妊娠させてしまい、8年交際した彼女の方と別れました。
これがもし、入籍していたら、慰謝料や財産分与、親族との関係も発生し、彼は若い女性と浮気をすることもなかったかもしれません。
初出:しごとなでしこ
沢木 文 Writer&Editor
1976年東京都足立区生まれ。大学在学中よりファッション雑誌の編集に携わる。恋愛、結婚、出産などをテーマとした記事を担当。著書に『貧困女子のリアル』『不倫女子のリアル』(小学館新書)がある。