皆様、こんにちは。
『一般社団法人 女性のための快適住まいづくり研究会』代表の小島ひろ美です。前回のコラムでは“将来賃貸に出しやすいマンション”についてのお話をさせていただきました。今回は「万一大震災が起きた時、どういった建物や地盤が地震に強いの?」という多く寄せられる質問に対し、“耐震性にすぐれたマンションはどんな建物や地盤か”についてのお話をさせていただきます。
マンション購入検討時に知っておきたい知識1:耐震性のポイントは地盤から!
耐震性に関しては、建物構造はもちろんのこと地盤も重要なポイントになってきます。建物構造がしっかりしていても、地盤が悪くては意味がありません。大地震が起きた際に、埋め立て地などで液状化現象が起きてしまったとしたら、住宅が傾いたり、道路が陥没したりします。隣に建っている建物が1981年以前の旧耐震設計の建物であれば、こちらに倒れこんでくることも考えられます。そのため、耐震性に優れたマンションを選ぶ上で真っ先に見るべきなのは地盤なのです。
大都市圏の地盤の状態を見ていくと、地盤の固いエリアには古くからある神社・お寺、大名たちの武家屋敷跡があったりします。昔は木造で、今ほどの耐震性を実現する建築技術も無かったので、こういった重要な建物を建てるのには地震や台風の影響を受けにくい場所が選ばれたのでしょう。ですから最近埋め立て・開発された、特に人が初めて住むような場所は分譲マンションの土地としてはよく調べたほうが良いかと思います。
(c)Shutterstock.com
マンション購入検討時に知っておきたい知識2:耐震構造は“マンションの体力”。建築時期にも注意
マンションの耐震構造のチェックについても怠るわけにはいきません。少し前に起きた一連の耐震偽装事件以来、不動産会社はモデルルームでたびたび構造説明会を開いています。これは地盤の強度や耐震性能を建築士などが講師となって説明するというもので、専門的な話もありますが、分かりやすく説明してくれますので、出席することをお勧めします。地質調査書や基礎工事の資料のコピーを貰うことが出来る場合もあります。中古マンションにそのような資料が残っていることはまれですから、新築を選ぶメリットのひとつと言えるでしょう。
(c)Shutterstock.com
耐震偽装事件を受けて、2007年6月20日から大きく建築基準法が改正されました。構造設計の計算チェックがより厳格化され、建築確認申請とは別に構造の専門家がダブルチェックを行う「構造計算適合性判定」も行われるようになりました。これは買う側にとっては安心なことで、安全な建物を選ぶ判断基準になります。あくまでも2007年6月以降に建築確認申請が下りたマンションを選ばないとこの判定は適用されていませんので、それぞれの分譲マンションの建築確認番号のカッコの中に記載されている年月日をよく確認してください。
耐震等級1以上のマンションを選んでおけば、地震の震度6強~7程度にも建物が倒壊せず、人命及び財産を確保するでしょう。
(c)Shutterstock.com
さらに詳しく学びたい方は『女性のための快適住まいづくり研究会』主催「女性のためのかしこいマンション購入術講座」にご参加下さい♪詳しくはこちらから。
初出:しごとなでしこ
小島ひろ美 一般社団法人 女性のための快適住まいづくり研究会 代表
1957年福岡県生まれ。関西学院大学商学部卒 ライフスタイル・コーディネーター、宅地建物取引士、相続診断士 。26歳の時にマンション購入で苦労した経験をいかし、“女性がマンション購入の夢を実現できる世の中にしたいと”と1991年に研究会を設立。以降、「女性のためのかしこいマンション購入術講座」で、今までに8万人以上の女性たちに750回以上の講演を行いながら、25年間に渡り女性のマンション購入を応援し、第一線で活躍中。著書「シングル女性の㊕マンション選び」(講談社)、「元気になる!幸せマンション購入術」(アスコム)、他多数。
http://www.kaiteki.gr.jp/
詳しく学びたい方は『女性のための快適住まいづくり研究会』主催「女性のためのかしこいマンション購入術講座」にご参加下さい♪お申込はコチラ⇒http://www.kaiteki.gr.jp/seminar/lp.php