寒い冬がもうじき終わり、新入社員を迎える季節が近づいてきましたね。先輩・上司の振る舞いや取り組み姿勢を見て、新入社員はそのまま真似ていきます。真新しいスーツに身を包む新入社員と同じくらいフレッシュな気持ちで、ビジネススーツの着こなしやマナーを再確認していきましょう。
スーツのポケットのフラップ(ふた)、入れとく?出しとく?
スーツのジャケットについているポケットのフラップ(ふた)。恐らくスーツを購入したときは、ポケットの外側にふたがある状態になっているはずです。購入時のまま、外に出しておけばいいのか? それともポケットの内側にしまっておくべきなのか、あのピラピラしたポケットのふたの行方はどこが正解なのでしょうか?
正解は【ポケットのふたの行方は場所によって決まる】なのです。
✔︎屋外では外に出しておく
✔︎屋内では中に入れておく
これだけ覚えておけばOK! ポケットのふたはフラップ(雨蓋)と呼ばれ、雨やホコリなどが入らないように作られたもの。室内でもフラップが出たままの人も多いですが、このような理由から本来は中にしまっておくのがマナーです。ポケットから何か取り出したままの状態なのか、フラップが乱れた状態の人もよく見かけます。片方は中に入っていて、片方は外に出ているようなスーツの着こなしでは、身だしなみが整っていない人と見なされる可能性大ですよ。
付け足すならば、ポケットに物をたくさん入れている人を見かけますが、スーツの形が崩れる原因にもなりますし、ポケットがパンパンに膨らんでいるのは見た目もブサイクなのでなるべく控えましょう。
スーツのボタンは留めておく? はずしておく?
スーツをかっこよく着こなすモデルのファッション写真では、ジャケットのボタンを外していることが多いですよね。これはあくまで服をかっこよく見せる撮影用。実際、商談やプレゼン、フォーマルな場ではボタンを留めるのがマナーです。
男性と女性ではスーツのボタンマナーが異なります。女性は基本的に立っている時も座っているときもボタンは全て留めたままが好ましいとされています。逆に男性は立っているときはボタンを留めたまま、座ったときはボタンを外すのがマナーとなっています。この動作がスマートな男性はとてもかっこいいですよね。
それから男性のアンボタンマナー。これはジャケットやベストの一番下のボタンは留めないというもの。実は一番下のボタンは飾りボタン。留めてしまうとスーツにシワがよってシルエットも崩れてしまいます。もしも彼氏や旦那がボタンを全部留めてスーツを着ていたら優しく教えてあげてくださいね。
スーツの着こなし、新入社員はあなたのココを見ている!
新入社員はあなたのフラップやボタンのことまでは見ていないかもしれません。いちばん目につくのは、パッと見たときの印象でしょう。スーツのサイズは大きすぎたり小さすぎたりしないか? 伝線したストッキングに気づかないフリをしていたり、汚れたパンプスを履き続けたりしていないか? せっかくスーツがきれいでも、だらしない印象を与えないようにしたいものです。
もうひとつ気をつけておきたいのが、スーツのシワ。特にジャケットの背中側に大きなシワが残っているとカッコ悪いですね。着用するたびに洗うものではないので、お手入れをしないとシワだらけになってしまいます。またシャツの襟は目が行きやすい場所です。シワや汚れがついていないか注意しておいてくださいね。大人女子のしごとなでしこの皆さんなら大丈夫ですよね?
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身だしなみは無言のメッセージ。話さなくても外見である程度判断されてしまいます。信頼を得るのか、信頼を失うのか、身だしなみを整えることは信頼関係の重要な要素です。礼儀作法も同時に身に付けて、憧れの先輩・上司として新入社員を引っ張っていきましょう!
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初出:しごとなでしこ
【現役ホテルマンに習うマナーの真髄】古岡めぐみ ホテルマン・マナー講師
沖縄「カヌチャベイリゾート」や、大阪「大阪マルビル大阪第一ホテル」など、名だたるホテルでの勤務経験をもつ現役ホテルマン。お客様からの多くの支持を集め、また後輩育成にも力を注いできたことを認められ、過去に社内表彰されること多数。
現在は富山県内のホテルフロントスタッフとして勤務しながら、これまでの自身の経験をもとに接客マナーやホスピタリティなどのセミナー講師としても活動している。