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LIFESTYLE

2017.02.15

築地で、移動手段のシェアについて考えてみた

「都心の足」に関する実験的な試みが始まっています

1月30日から東京23区と武蔵野市、三鷹市のタクシー料金が改定になりました。これまでの2キロまで730円が1.052キロまで410円に。ちょい乗り需要の喚起が目的で1.7キロまでは値下げ、6.5キロ以上は値上げになるそうです。

今回の料金改定は交通事情活性化のひとつの施策ですが、実は現在、都内では官民共同で「都心の足」に関する実験的な試みが始まっています。

それはカーシェア、サイクルシェア、つまりは移動手段の「シェアリング」。今回はいつものテーマである街歩き=築地ローカルからは外れますが、昨今のトレンドである「シェアリングエコノミー」の1ジャンル、移動手段のシェアについて筆を進めることにしましょう。

約2年前、築地に転居するにあたって多くの持ち物を手放しました。ひたすら断捨離です。そんな中、最後まで迷ったのがマイカー。引っ越しをする時点で、買って1年半ほどのほぼ新車だったため、かなり逡巡しました。しかしながら休日以外はほとんど置きっぱなしという使用頻度、そして自宅周辺の交通事情の至便さを併せて考えると、ここは冷静に「割り切りが必要」と、30数年続いたマイカー所持に区切りをつけることになったのです。

【カーシェア】注目はひとり乗りEV

最大手のタイムズが事業を拡大していることもあって、かなり一般的になりました。わが家の近辺でも2年前は徒歩圏内に2か所しかなかったタイムズのカーシェアですが、現在は8か所に増加。会員登録をして会員証を手にすればあとはスマホで簡単予約。予約時にスマホで目的地設定をしておくと乗車時にカーナビに反映されるという便利機能もあります。料金はベーシックな国産車で15分206円(ガソリン代込み)。プレミアムの輸入車でも15分412円です。

このカーシェアで昨今注目なのが、タイムズとトヨタのハーモを組み合わせて行っているひとり乗りEVを使った実証実験です。車種は2種類(i-ROADとCOMS)あり、i-ROAD(3輪)に乗るには講習を受けなければなりませんが、COMS(4輪)は、タイムズの会員ならば登録をすれば誰でも乗車可能。料金は15分206円。2月10日現在、都内に94か所あるステーションでどこでも貸出・返却(乗り捨ても可)ができます。

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▲ひとり乗りEVのCOMS《スペルチェック》。エアコンはついていませんが、左右のキャンバスドアで風は防げます。

会社至近の神田神保町にステーションがあるので、築地4丁目にある東劇ステーションまで乗ってみることにしました。スマホで予約すると、「30分以内に乗車を開始してください」との指示です(開始しないと自動的にキャンセルされます)。ステーションでは、まず充電ケーブルを外し、予約時にメールで送られてきたパスワードを入力してボックスの扉を開きケーブルを収納。クルマにカードをかざすとロック解除。さあ出発です。

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▲神田神保町の専用スペースで駐車、充電中のCOMS。トランクボックス付きですが施錠はできません。

シフトレバーの切り替えは、N(ニュートラル)、R(リバース)、D(ドライブ)のみ。ほかスイッチ類はライトとウインカー、ワイパー、パーキングブレーキぐらい。最高速度は60キロ。乗り心地はいいとはいえませんが、短距離移動が目的なので気にするほどではありません。途中やや渋滞しつつも築地には約30分で到着。指定位置に駐車し、カードをかざすとロックがかかり返却完了です。ひとり乗りEVでの初走行が楽しめたドライビングでした。この実証実験は現在、2018年3月末までとアナウンスされていますが、過去にも期間が延長されているだけにおそらくは続くものと思われます。

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▲こればタイムズではなく、近所にある会員制カーシェア、カレコの車両。こんな車種もあるんです。

【サイクルシェア】コミュニティサイクルが便利

半径2~3キロ圏内への移動では自転車が活躍。サイクルシェアの動きが拡大しています。2012年から江東区臨海部、2014年から千代田区、港区、2015年から中央区で始まったサイクルシェアリング「コミュニティサイクル」。昨年2月から4区の相互乗り入れが実施され、新宿区、文京区も加わって、現在では都心6区215か所(1月17日現在)のどこのサイクルポートでも貸出・返却ができるようになっています。

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▲神田神保町のビル内のサイクルポートに並ぶコミュニティサイクル。カラー、デザインは統一されています。

料金プランは1回会員、月額会員、1日パスの3つ。1回会員は月額基本料無料で最初の30分が150円、以降30分ごとに100円。月額会員は月額基本料2000円で最初の30分0円、以降30分ごとに100円。会員登録はスマホとクレジットカードさえあれば、Webで簡単にできます。交通系ICカードやおサイフケータイを鍵として会員証登録すれば暗証番号登録なしに自転車の開錠が可能。専用ICカードを複数人で共有できる法人会員プランもあります。1日パスは各地に設置してある無人登録機でパスを購入。購入日の23:59まで使えて1500円。観光地のレンタサイクルのイメージですね。

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▲サイクルポートにある無人登録機。会員登録、会員証登録や1日パスの購入が可能。

自転車はすべて電動ハイブリッド自転車。サイクルポートが多数あるだけに、片道だけ乗る「乗り捨て」が自在にできるのが便利なところです。

実は中央区には一時利用駐輪場が多い

サイクルシェア、マイサイクル、どちらの場合も、街中で心配になるのが駐輪場。実は東京・中央区には、一時利用駐輪場が多くあります。代表的なのが銀座4丁目の三越銀座店。地下1F・2Fには約200台を収容する地下駐輪場があるのです。晴海通りに面したエレベーターに乗って駐輪場へ。最初の2時間は無料。入庫後6時間まで100円、以降4時間ごとに100円と実にリーズナブル。銀座のど真ん中で安心して自転車を置いておくことができるのがうれしいですね。

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▲三越銀座店の地下駐輪場へ向かうエレベーター。2基が並んでいます。

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▲三越の駐輪場は日曜日の午後でもこんな感じ。あまり知られておらず「穴場」です。

昨年オープンした東急プラザ銀座にも50台収容の駐輪場があります。ビルの裏側=数寄屋橋公園側に専用エレベーターがあり、地下3Fへ。最初の2時間は無料。以降4時間ごとに100円です。三越以上に存在が知られていないらしく、ガラガラです。
この他、八丁堀、茅場町、人形町などにある区立駐輪場の一時利用も昨年1月から可能になりました。こちらも最初の2時間は無料。以降8時間ごとに100円で、最大72時間、駐輪OK。4月20日にオープンする銀座松坂屋跡地の大型商業施設「GINZA SIX」の地下にも中央区立駐輪場が設置されるようです。春になって風が心地よい時季の自転車は快適この上なし。都心での移動も渋滞知らず。おすすめです。

カーシェア、サイクルシェアに加えて、ライドシェアの解禁に向けて政府の規制改革審議会が検討を始めたとの報道もあります。トヨタやホンダも海外でシェアサービスへの出資を始めています。すでに70以上の国・地域でライドシェア事業を展開しているウーバーが日本に本格上陸する日は来るのか。自動運転システムの進化とも相まって、2020年、東京オリンピック開催時の都市交通は、現在とは全く違った様相を呈しているかもしれないですね。

初出:しごとなでしこ

T.KOMURO

編集者。主として男性向け情報誌の編集長を歴任。2015年5月、住居を築地に移し、愛犬の悟空とともに週末TSUKIJIライフを楽しんでいる。

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