Oggi読者に話を聞くと、「結婚」という形にこだわらない人が増えている様子。一方で、実際に独身で年を重ねるって、寂しくないのか不安…という声も。リアルなところを直撃しました。
シェアハウスで生活中 S・Mさん(38歳)の場合
新卒でメーカーに就職後、数度の転職を経て昨年フリーランスに。20代での結婚・離婚を経て、現在はシェアハウスで男性3人、女性11人とともに暮らす。9歳年下の彼と交際中。趣味はお酒とひとり旅。数年後には北海道に移住してみたいと画策している。
▶︎フリーランス
▶︎年収700万円(額面)
▶︎シェアハウス暮らし
▶︎家賃9.2万円
▶︎恋人あり
依存しないけど助け合うシェアハウス
「シェアハウス生活は4年目。最初は広いキッチンやシアタールームなど、ひとり暮らしの物件にはない設備に惹かれて入居したんですが、今は、仕事から帰ると住人同士で『ただいま』『おかえり』と言い合えて、仕事モードがオフに切り替わる、そんな暮らしが気に入っています」というSさん。
実は20代なかばで結婚したものの、「仕事をもっと頑張りたい」というSさんと、すぐにでも子供を望む元ご主人との価値観の違いが埋められず、2年半で離婚している。
「もともとそこまで結婚したかったわけではなかったのに、彼の転勤を機に結婚したこともあって、ちょっとトラウマになりました(苦笑)。離婚した後は『ひとりで生きていかなくちゃ』と、それまで以上に必死に働きました。でも頑張りすぎたのか、33歳で心身のバランスをくずしてしまって。そのとき職場の後輩が支えてくれて、ようやく『人を頼ってもいいんだ』と肩の力が抜けたんです。シェアハウスで暮らし始めたのも、ちょうどそのころ。さまざまな職業や年齢、考え方の人と知り合い、頑なになっていた価値観がほどけていきました」
函館LOVE♡ 年に4~5回ひとり旅を。
何が起きるかわからないひとりの人生が楽しみ
一見、人間関係が複雑そうに思えるシェアハウスだけれど、「住人はみんな精神的に自立しているので、めんどうなことはほとんどない」とか。
「たまに、時間が合えば一緒にテレビを見たりごはんを食べたり、だれかが風邪を引けば部屋の前に飲み物を置いておくくらいの助け合いはありますが、必要以上に期待したり依存したりはしない。シェアハウスは家族や、精神的な「居場所」とは違う存在だけれど、そのほどよい距離感が私には心地いいんです。以前住んでいたシェアハウスで一緒だった友人とは、『老後、シェアハウスで一緒に暮らすのもいいね』と話しています。最近、年下の彼が、『将来の結婚も見据えて、同棲したい』と匂わせてくるのですが、聞き流し中(苦笑)。仕事中心の生活スタイルはくずしたくないし…慎重になっちゃいますね」
シェアハウスの住人たちと飲み会をすることも。
ひとりで生きていくことに不安はないのか尋ねてみると「ないですね」と即答。「今の彼と一緒にいられたらいたいし、別れたら次の恋愛があるかもしれないし、ないかもしれない。今の仕事が続けられなくなったら、アルバイトでもなんでも食べてはいけると思うし…。むしろ、どう生きていこうかワクワクしています」
Oggi5月号「ポジティブソロ充ライフのすすめ」より
メイン画像/Shutterstock 構成/酒井亜紀子・佐々木 恵(スタッフ・オン)、大椙麻未、菊谷まゆ(本誌)
再構成/Oggi.jp