朝ドラ『風、薫る』1週間の見どころと感想をレポ
朝ドラ『風、薫る』、ご覧になられてますか? 明治時代の日本で看護の道を切り拓いた、一ノ瀬りんと大家直美の物語。見上愛さん、上坂樹里さんのダブル主演です。
朝ドラ大好きOggiチームきってのNHK「連続テレビ小説」ウォッチャー、ライター・朝 ドラ子が、毎週グッときたポイントを自由きままに語りたいと思います!
先週のレビューはこちら:突然のプロポーズに悲鳴! 距離感バグ男の暴走でラブコメ展開が急加速|『風、薫る』第18週
第19週「黎明(れいめい)の翼」を振り返ります
伝染病の恐怖、ふたたび。りんの暮らす新潟で、赤痢の流行が発生します。この街で、訓練を受けた看護婦はりんしかいません。医師・黒川は流行の拡大を阻止するため、りんに手助けを求めます。
しかしりんは患者の死をきっかけにトラウマを抱え、看護の現場を離れていました。一度は黒川先生の依頼を断るものの…やはり、病に苦しむ人を放っておくことは、りんにはできません。看護婦の手は、数百、数千の人を助ける手である──恩師・バーンズ先生の言葉を胸に、荷物をまとめて、黒川先生を追いかけるりんなのでした(無事落ち合えてよかったー!)。

赤痢の猛威に、りんが再び立ち上がる。そして待望の“あの人”が登場
「ラブコメだ〜!」と浮かれていた先週から一転、月曜から緊迫した空気に! 第1週にコロリの大流行でたくさんの人が亡くなり、村がパニックに陥ったことを思い出します。患者は隔離され、感染者を出した家族は責められ…コロリの時とまったく同じ状況に、つらい気持ちになります。医療従事者であるりん&黒川も石を投げられる始末。それでも、流行を食い止めるため、自分たちにできることはすべてやる。彼らの使命感に、心が震えます。
りんもかつてコロリの流行で父上を亡くし、心に深い傷を負いました。患者と向き合うこと、伝染病と戦うこと。このふたつの壁を彼女は無事乗り越えることができるのでしょうか!? しかしドラ子の心配をよそに、苛烈な現場でりんはテキパキと看護にあたり、チームに的確な指示を出します。りんが、失いかけていた力を取り戻している(涙)。誰かのために立ち上がる、たとえ恐怖が消えなくても。りんはそういうヒロインなのですね。
とはいえ、赤痢の猛威に現場は手が足りず、このままでは八方塞がりか? …と、思ったその時! 『風、薫る』史上もっともでかい音の風が吹き荒れまして(風が吹く=大事なシーンというのが今作のお約束)、あ、あ、あの人が颯爽と登場しました!!
そう、東京に帰ったかと思われていた直美です。待ってましたーーー!!! まじ救世主すぎて「!」も増えますわ(涙)。赤痢の流行を聞きつけ、きっとりんも現場にいると信じて戻ってきてくれたのです。「私がいなかったらどうしてたの?」「でも、いた。」からの、りんニッコリの一連の流れが尊すぎました。いいですよね、支え合うバディ…。
軍師すぎる直美、村人の空気を変えていく
直美は持ち前の機転を利かせ、新聞記者・横沢への協力を提案したり、村人に危機を訴えて人手を確保したりと奔走します。単身、村を訪ねて頭を下げるシーンにはグッときました。なかなか直接人に頼ることができなかった直美が、心からまっすぐ「助けてください」と訴える。彼女の成長を感じる、名シーンのひとつになったと思います。
強い意志を持って、人を動かすことができるのが、直美というヒロイン。赤痢を怖がって疑心暗鬼になっていた村人たちの心も次第に揺さぶられ…最後には、村一体となって伝染病に立ち向かいます。協力者が少しずつ増えていく展開、胸熱です。病気のせいで離れ離れになった母へと、病院の外から力一杯呼びかける息子のシーンも泣けました。会えなくても、医療従事者でなくても、できることがある。そして一人ひとりの想いが、患者の生きる力を呼び覚ますことだって、きっとあるのです。
まあドラ子は根に持つタイプなので、村人たちがりんに石を投げてきたこと、忘れてないからな!と一瞬だけよぎりましたが、、、誰かの思いをちゃんと受け取って、考えと行動を改めることができるのも、大事なことですよね。未曾有の事態が恐ろしいのはみんな同じ。でも正しい知識があれば立ち向かえる。「怖くていいんです。ちゃんと怖がって看護しましょう」というりんの言葉も、とても象徴的でした。
突然の中村倫也! そしてりん、もう一度看護の道へ
さて、今週は突然の主演級キャスト登場も大きな話題になりましたね! 中村倫也さん演じる赤痢患者・柳生。東京から新潟を訪問中に発症、ゆえに自身が赤痢を持ち込んだと決めつけられ、他の病人からも差別されるというキャラクターでした。第1週のコロリの時もそうだったけど、コロナ禍を思い出し、悲しい気持ちになります。
この柳生という男、りん&直美たちの看護によって無事元気になりまして、実は内務省衛生局から来た役人だったことが判明しました! ふたりの看護力を高く評価し、上にも報告してくれるとのこと。これで直美の派出看護会も軌道に乗るかも!? 何事も一生懸命やっていれば、こういう思わぬ出会いがあるものなのかもしれませんね。
赤痢流行を乗り越え、りんはふたたび看護の道に戻る決心をします。りん&直美、ギュッと手を握り合って喜びを分かち合うシーンはキュンとしました! 誰に促されるでもなくりん自身が、「直美さんと、看護婦としてもう一度一緒に働きたい」と言うのがとてもいい。そして本当は直美も、りんを誘うために新潟に来たことを打ち明けるわけですが(笑)。素直じゃないんだから〜!
そして、物語はふたたび東京へ…!
次週は「家族のかたち」今度は恋愛パートかな?
そんなこんなで次週からはふたたび東京編がスタートです。次週予告を見ると、またまた恋模様が加速するのか!? 距離感バグ男・横沢もこのタイミングで東京に行くらしく、ラブはいっそう波乱の予感です。とはいえ横沢は今週、伝染病対策のためにたくさん協力してくれたのでちょっと見直しましたが! 彼の新聞記事のおかげで、世間の風向きも変わったみたいですしね。でもドラ子は油断していませんからね。
タイトルも超直球、「家族のかたち」。それは朝ドラの永遠のテーマであり、今作がどのように見せてくれるのか、期待が高まるところです。看護学校の同期たちが一同に集っていたのは何事かも気になります。もしかして誰か、結婚するとかですか…!?
「朝ドラウォッチャー」ライター・朝 ドラ子
NHK「連続テレビ小説」(通称・朝ドラ)をこよなく愛するアラフォー。毎日退勤後にNHK ONEでじっくり観るのが日課。会議でのアツい朝ドラコメントが「天才的なウォッチャー」と編集長に認められ、この連載を開始。歴代ナンバーワン朝ドラは『スカーレット』(2019年度後期放送)。『ひよっこ』再放送にもワクワク!



