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LIFESTYLE

2026.04.18

土地の記憶、光の輪郭、身体の再起動、色彩の記憶。感性がひらくアメリカ南西部の旅〈旅コラムニスト・山下マヌー〉

砂漠の光と影が感性を磨く──。山下マヌーさんが今回向かったのは、“感性の4つのレイヤー”が最も鮮やかに立ち上がる土地、アメリカ南西部。フェニックス、セドナ、スコッツデール、サンタフェへと続く旅は、大地の色、光の輪郭、身体の速度、食の香りが、旅人の感覚を静かに、しかし確かに揺さぶっていく。自分の感覚が「研ぎ澄まされた」と感じた旅を覚えているだろうか。この旅はそんな旅。

山下マヌー Manoue Yamashita

1|土地の記憶 ― アートが語る、大地の時間

美術館に入る前から、すでに旅は始まっている。

土地を歩くとき、旅人は風景を見ているようでいて、実は“土地が抱えてきた時間”に触れている。フェニックスの美術館で見た砂漠色の作品は、先住民族の工芸、現代アート、移民文化が折り重なり、作品そのものが“土地の記憶”を語る。

アルバカーキでは、Route 66の空気が街の骨格をつくる。KiMo Theatreや古いモーテルの看板── 街そのものが記憶を更新し続けている。

サンタフェのGeorgia O’Keeffe Museumでは、大地の曲線と光の揺らぎが抽象化され、土地の記憶がアートに変換される瞬間を目撃する。The Inn of the Five Gracesのアドビ建築は、土地の記憶と世界の手仕事が響き合う“文化の結晶”だ。

この旅で訪れたアートスポット

Heard Museum(フェニックス)
Phoenix Art Museum
KiMo Theatre(アルバカーキ)
Georgia O’Keeffe Museum(サンタフェ):Georgia O’Keeffe Museumはプライベートガイドツアーの予約がおすすめ。混雑を避け、作品の背景を深く知ることができる。

2|光が描く輪郭 ― 風景を彫刻する光と影

最初に向けるのはカメラではなく視線。

この旅で驚かされたのは、土地ごとに“光の性格”が違うということ。Taliesin Westでは、砂漠の強烈な光がフランク・ロイド・ライトの建築に深い影を刻む。その直線まるで彫刻。空間そのものを彫刻するように、光が働いている。

Old Town Scottsdaleの木造の軒先やギャラリーの光と影は、それ自体が一枚の静物画だ。

一方、ニューメキシコの光は柔らかい。アドビ建築に落ちる影は角ばらず、曲線に沿って滲む。そしてRoute 66の真昼の光は、旅人たちが西へ向かった時代の気配を、旅の文化の線として浮かび上がらせている。

光を最もよく感じられる時間帯

・セドナ:早朝6〜7時台と日没前後のマジックアワー。赤い岩が燃えるように色づく。
・スコッツデール:午後2〜4時、低くなった陽光が建築の影を長く伸ばす。
・サンタフェ:午前中の柔らかい光が、アドビ建築の曲線を最も美しく見せる。
_Taliesin Westは音声ガイドツアーへの参加がおすすめ。建築と光の関係をライトの言葉で体感可能。

3|身体の再起動 ― 自然の中で、身体が思い出す”本来の速度”

身体とデジタルをデトックス。

セドナに入ると、身体の速度が変わるのがわかる。自然が癒やすのではなく、身体が本来のリズムを思い出す。Sky Rock Sedonaの部屋から見える赤い岩肌は、朝と夕方でまったく違う色をしていて、その変化を眺めているだけで呼吸が深くなる。

トレイルやジープでボルテックスの奥へと進む途中、風の乾き、土の感触、太陽の熱が、身体のセンサーをひとつずつ起こしていく。また、ヒーラーによるSound BathやShamanic Drummingは身体の中心を揺らし、自分の軸を深く整える時間となる。朝の瞑想から始まる最終日の朝。誰もいない赤い大地に立ったとき「これが本来の自分の速度」と、身体が理解する。

セドナで体験できるウェルネスメニュー

Sound Bath(音響浴):クリスタルボウルの振動が全身に響き、深いリラクゼーションへ導く。
Shamanic Drumming:シャーマニックなリズムで意識の深部に触れる体験。
Red Rock Western Jeep Tour:ボルテックスポイントへのガイド付きジープツアー。Airport Mesa、Doe Mountainなどのトレイルハイキング。

4|色彩の記憶 ― 色と香りが、旅を記憶に変える

旅の記憶はなぜ、いつも「色」と「香り」で蘇ってくるのか。

旅の最後の記憶として残るのは、断片的な色と香りではないだろうか。ここで生まれたというArizona Biltmoreのテキーラサンライズは、砂漠の朝焼けをそのまま閉じ込めたような色。旅の途中で出会ったニューメキシコ料理の赤と緑の色から立ち上がる香りを料理と一緒に取り込んだ時、土地の文化と気候を身体全体で感じる。

セドナ初のランドスケープホテルAmbienteのレストラン、Forty1の料理はセドナの自然風景と食をひとつの体験へと昇華させ、Route 66のダイナーでは、ネオンの青とミルクシェイクの甘さが“レトロな記憶”として残る。

アメリカで最も古いストリートに建つサンタフェのThe Inn of the Five Gracesのタイルやテキスタイルは、外の大地の色と響き合い、色彩の記憶をさらに深めてくれる。

この旅で出会った、記憶に残る食と宿

〈食〉
Renata’s Hearth(フェニックス)
Wren & Wolf(フェニックス)
Mesa Grill Sedona(セドナ)
Dahl & Di Luca(セドナ)
Ambiente Forty1(セドナ):Ambienteはセドナ初のランドスケープホテル。レストランForty1の予約は早めに。眼前に広がる赤い岩を見ながらの食事は、今回の旅のハイライトのひとつ。
The Mission(スコッツデール)
Tomasita’s(サンタフェ)
Palace Restaurant(サンタフェ)
〈宿〉
Arizona Biltmore(フェニックス)
Sky Rock Sedona(セドナ)
Grand Hyatt Scottsdale(スコッツデール)
The Inn of the Five Graces(サンタフェ)

5|旅の終わりに

旅の終わりに近づくと、訪れた場所が一本の線でつながっていく瞬間がある。

New Mexico Rail Runner ExpressとRoute 66。南西部を貫くふたつの線は、今と過去を確かにつないでいる。スタインベックが『怒りの葡萄』で描いた移動の線は、今もアメリカの文化と記憶を象徴している。今回の旅で出会った光、影、大地の呼吸、文化の層、色と香り── それらは別々の体験だったはずなのに、やがて一本の線となって、旅人の奥深くに刻まれていく。

「感性を磨く旅」は、特別な人だけのものではない。ただ、正しい土地を選び、正しい速度で歩くだけでも感性は磨かれる。アリゾナとニューメキシコはそのための場所として、これ以上ない答えを持っている。

旅のルートと日程目安

フェニックス2泊(Arizona Biltmore)→ セドナ2泊(Sky Rock Sedona)→ スコッツデール1泊(Grand Hyatt Scottsdale)→ アルバカーキ経由サンタフェ2泊(The Inn of the Five Graces)。合計8日間。

旅の感性は空から整う。日本発台北経由フェニックス。スターラックス航空が導くアリゾナ旅

アリゾナへの長旅。その最初の一歩を“心地よさ”から始められたら、旅の質は驚くほど変わる。今回の旅で選んだのは、日本発台北経由フェニックス着のプレミアムエアライン、STARLUX(スターラックス航空)。“ラグジュアリーを空に”というコンセプトの通り、搭乗した瞬間から、上質な時間が流れ始める。

■身体と意識を整える、余白のシート

ビジネスクラスのフルフラットシート。身体が自然に沈み込むような柔らかさと、プライベート感のあるパーソナル空間が魅力。長時間のフライトでも、移動しているという感覚を忘れさせてくれる。

■映画、音楽、光。すべてが”旅の前奏曲”になる

STARLUXの機内エンタメは、最新映画からアジアの話題作まで幅広く揃う。画面の発色が美しく、ヘッドホンの音質もクリア。

■旅のテンションを上げる、機内食の美しさ

STARLUXの機内食は、空の上とは思えないほど丁寧で美味。前菜からデザートまで、盛り付けの美しさと味のバランスが絶妙で、旅人が求める”旅の高揚感”をしっかり満たしてくれる。ワインやお茶のセレクションも豊富。

■アメニティは旅の気分を整える道具

台北=フェニックス間のアメニティは、ポール・スミスとコラボのナイトウエア、THREEのポーチ、Oneluxe Deep X ファーミング エッセンス マスク。乾燥が気になる機内環境でも、旅の気分をそっと整えてくれる。ポーチは旅先でも使いたくなる上質さ。

取材協力/Visit The USAスターラックス航空アリゾナ州政府観光局フェニックス観光局セドナ観光局スコッツデール観光局アルバカーキ観光局サンタフェ観光局

山下マヌー Manoue Yamashita

雑誌編集者を経て旅行文筆家に。渡航回数400回超、著作数は65タイトル。2022年よりANA「翼の王国」スーバーバイザーを務める。

After a career as a magazine editor, became a travel writer, embarking on over 400 journeys and authoring 65 books. Since 2022, has served as a supervisor for ANA’s 「Tsubasa no Ōkoku」

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