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LIFESTYLE

2025.10.31

第6次!?「ドーナツ」ブーム到来中!日本での歴史や今気になるお店を深掘り♡

次々と新しいお店がオープンして話題となっている「ドーナツ」。生ドーナツからフレンチクルーラー、グルテンフリーやプラントベース… などなど、ブーム到来中のドーナツの歴史や、スイーツライターがおすすめする、今注目のお店をお届けします!

ようこそ! 甘くて罪深い、ドーナツ沼へ♡

手でつかんでラフにかぶりつける愛着感、だれにとっても思い出がある懐かしさ。ドーナツならではの魅力をスイーツライターのchicoさんに伺いました!

ドーナツについて教えてくれるのは…

スイーツライター・chicoさん
モデル、イラストレーターを経て、スイーツライターに。女性誌を中心に執筆するほか、セレクトショップやECサイトのスイーツ監修も。監修書に『東京の本当においしいスイーツ探し』シリーズ(ギャップ・ジャパン)、共著に『東京最高のパティスリー』(ぴあ)など。

意外と長い⁉ 日本におけるドーナツの変遷

Oggi編集部(以下Oggi):ここ数年、ドーナツ専門店が一気に増えた印象があります。中には長〜い行列ができているお店も!

chicoさん(以下敬称略):人気ですよね! 最近は特に多種多様なドーナツが次々に登場していて、何度目かわからないくらいのブームですね。強いて言えば第6次ブーム⁉ とにかく多様化していることが特徴で、パティシエが手がける高級感あふれる一品から、グルテンフリーやプラントベースなどのヘルシー系、台湾ドーナツやイタリアのボンボローニなど世界のドーナツまで、選択肢がグッと広がっています。近年ブームとなった生ドーナツもすっかり定番化して今なお根強い人気ですし、さらに昨年はフレンチクルーラーの専門店も相次いでオープンしています。

Oggi:種類が増えて、好みのドーナツを選べるようになったなんてうれしい! 働く女性の手土産としても、最近ドーナツの存在感が増している気がします。

chico:常温で持ち運べるものも多く、基本的にお皿もカトラリーも不要なドーナツは、もともと手土産としても大人気です。高価すぎずほどよくカジュアルなので、受け取る側にも気を使わせませんし。特に最近はおしゃれなものもたくさん増えているから、センスがよく、スマートな印象を与えられますよ。

Oggi:ドーナツの箱って、開けるとみんなが歓声を上げますよね。

chico:手でつかんでラフにかぶりつける愛着感や、だれにとっても思い出がある懐かしさはドーナツならではの魅力ですよね。

〝ミスド〟から生ドーナツまで… 繰り返すドーナツブーム

Oggi:第6次ブームだということでしたが、これまでにはどんなブームがあったんでしょうか?

chico:多くの日本人がドーナツと出合うきっかけになったのは1971年、アメリカのドーナツチェーン店「ミスタードーナツ」の日本1号店が大阪にオープンしたことです。それを機に、ドーナツが日本人にとって〝身近なおやつ〟として定着したのが第1次ブームだと言えるのでは。

Oggi:〝ミスド〟がブームの元祖だったんですね! そういえば、小さいころドーナツといえば、ミスタードーナツでした。

chico:子供のころに親に買ってもらった記憶や、学生時代にイートインでコーヒーを何回もおかわりして、友達と話し続けた思い出や(笑)。だれにとっても身近で特別なミスタードーナツは、もう別格! 流行りのドーナツショップとは一線を画していますが、ミスタードーナツによって形づくられた〝ドーナツ=ワクワク〟という原体験のベースがあるから、日本で新しいドーナツブームが広まりやすいのかもしれません。

Oggi:それってすごい功績!

chico:ミスタードーナツの登場から30年以上飛んで、2006年には「クリスピー・クリーム・ドーナツ」が上陸。アメリカンでボリューミィだけどふわっと軽いドーナツが流行し、ドーナツに行列ができる文化が生まれたのもこのころ。これを第2次ブームと呼ぶなら、第3次は’00年代後半。同じ’06年にすでに店舗がオープンしていた、素朴で優しい味わいの「haritts」に加え、’08年には豆乳とおからを使った「はらドーナッツ」も登場し、ちょっとおしゃれなナチュラル系ドーナツ店が一大勢力に。’10年代後半に入ると、コーヒーカップの上に派手なドーナツをオンした「DUMBO Doughnuts and Coffee」をきっかけに、〝映えドーナツ〟がSNSで大流行。’20年代には中目黒にオープンした「I’m donut?」を火付け役に、生ドーナツが爆発的人気に。これが第5次ブームとなって、多様なドーナツを楽しめる現在の第6次ブームにつながるんです。

Oggi:ちなみに、ずっと気になってたんですが、生ドーナツって何が〝生〟なんですか?

chico:はっきりした定義はないようなんです。生クリームを生地やフィリングに使用しているから、とするお店もあれば、「生地の食感がしっとりレアでなめらか」だから生ドーナツと謳っているお店もあるのが実状です。たとえば8月清澄白河にオープンしたばかりの「UN DONUT」の生ドーナツは、イタリアの伝統的な菓子パン「パネトーネ」から着想を得た珍しい生地で、長時間じっくり発酵させることでとろけるような食感を生み出しているそうです。

Oggi:ひと口にドーナツといっても、生地もつくり方もいろいろなんですね。

chico:ちなみに生ドーナツをヒットさせた「I’m donut?」の平子良太シェフは、実はマリトッツォブームの仕掛け人でもあるんですよ! もともとはイタリアンのシェフとして活躍し、柔軟な発想でこの1年だけでもブリオッシュ生地をピザ窯で焼いたナポリドーナツが人気の「dacō?」やグルテンフリーのドーナツ専門店「I’m donut? グルテンフリー」もオープンさせています。今の〝ドーナツの多様化〟ブームを担うキーパーソンといえるかもしれません。

Oggi:かっこいい!

chico:平子シェフのように、別の料理からドーナツづくりに参入するケースは実は他にもあって、プラントベースのドーナツを提供する六本木ヒルズの「オスカー ワイルド」は精進料理店出身のシェフがプロデュースしています。

Oggi:プラントベースって… 動物性の食材は使っていないということですか?

chico:そうです。「OSCAR WILDE」のドーナツは卵や乳製品を使っておらず、アレルギーのある人にも〝ご褒美感〟を楽しんでもらえるラインナップ。ほかにも「HOCUSPOCUS」のように揚げドーナツだけでなく、焼きドーナツや蒸しドーナツを売り出すお店も増えているので、今は「揚げ物はちょっと…」というときでもドーナツを楽しめますよ。

日本のドーナツ・ヒストリー

ミスタードーナツ

1971年 「ミスタードーナツ」第1号店オープン
2006年 「クリスピー・クリーム・ドーナツ」上陸
2000年代後半 「haritts」「はらドーナッツ」などナチュラル系ドーナツが人気に
2010年代後半 「DUMBO Doughnuts and Coffee」など〝映えドーナツ〟がSNSでブームに
2022年 「I’m donut?」が火付け役となり、生ドーナツがブームに
現在 フレンチクルーラー、プラントベース系、世界のドーナツなどラインナップが多様化

気になるお店が続々オープン! 今後のブームは?

Oggi:ほかにもchicoさんが注目しているドーナツショップを教えてください!

chico:オーガニックな素材を使った「WARU WARU DONUT」に、驚くほどふわふわで軽やかなボンボローニの味が忘れられない「Litus」、独特のかりふわ食感がユニークな「台湾ドーナツ oh!!」などが印象的でした。フラワーアーティストのニコライ・バーグマンがプロデュースするカフェ「ニコライ バーグマン ノム」の、7月に登場したオリジナルのドーナツも味見してみたいですね。どんどん気になるショップがオープンしていて、正直チェックが追いつかないくらいです!

Oggi:では、今後〝来そうな〟ドーナツブームは?

chico:近年、アメリカで〝Mochi-Donut〟と呼ばれるドーナツが人気だそうです。米粉やタピオカ粉を使用したモチモチした食感で、フレーバーの種類も豊富。もしかしたら近いうちに日本にも入ってくるかも。また、ドーナツは、今や〝表現の媒体〟としても注目されているんです。

Oggi:… というと?

chico:人気ドーナツショップと、アーティストやファッションブランドとのコラボが話題になるなど、新しい動きが次々と生まれています。デザインやフレーバーの自由度が高いドーナツは、独自の世界観を表現しやすいうえに、手軽に手に取れることもあって発信力も抜群なんです。

Oggi:なるほど。ドーナツのポテンシャル、無限大ですね! 最後に、Oggi世代がもっとドーナツを楽しむためのメッセージをお願いします。

chico:仕事の合間にリフレッシュできる気軽なおやつとして、ふだん甘いものを我慢している方にはチートデイのご褒美として。どんどんバラエティが豊かになって、いろんなシーンに合わせて楽しめるドーナツ。ぜひ、自分だけのお気に入りの一軒を見つけて、忙しい毎日に、ちょっとした幸せを取り入れてくださいね!

Oggi:どのドーナツから食べよう? 週末は教えていただいた人気店に足を運んでみます!

chicoさんの推し! 今、注目のドーナツはこちら!

【I’m donut?グルテンフリー】カスタード ¥529

【I’m donut?グルテンフリー】カスタード ¥529

大人気ショップから、グルテンフリー登場!
米粉にかぼちゃやバナナを練り込んだしっとりと優しい生地に、卵の香り豊かな米粉カスタードがとろり。「カスタードが生地と一体となって、なめらかな口溶けです!」(chicoさん)

住所:東京都渋谷区神宮前5-53-4
HP:https://peaceput.com/

【OSCAR WILDE】ブルーオランジェ ¥350

【OSCAR WILDE】ブルーオランジェ ¥350

罪深いルックス、実はプラントベース
老舗料亭「精進料理 醍醐」の4代目・野村祐介さんによるプラントベースのドーナツ。「オレンジが香るブルーオランジェは、見た目の背徳感と軽やかさのギャップが◎。わがままを叶えてくれる味」(chicoさん)

住所:東京都港区六本木6-2-31六本木ヒルズ ノースタワー1F
TEL:03-6271-5368

【Equal】フレンチクルーラー プレーン ¥400

【Equal】フレンチクルーラー プレーン ¥400

三つ星仕込みの洗練クルーラー
フランスの三つ星レストランでシェフ・パティシエを務めた後藤裕一シェフによる人気店。「米油で揚げる生地は軽やかな仕上がり。外はサクッ、中はふんわりで食感のコントラストが際立ちます!」(chicoさん)

住所:東京都渋谷区西原2-26-16
TEL:03-6407-0885

【UN DONUT】あんこ&クリーム ¥540

【UN DONUT】あんこ&クリーム ¥540

和と洋が出合う、あんこの新定番
8月末、清澄白河にオープン。「生地にパネトーネ種と濃厚な味わいの那須御養卵を使用し、もっちり食感となめらかな口どけを実現。生クリームとあんこが調和し、どこか懐かしく上品な味」(chicoさん)

住所:東京都江東区白河2-6-11
HP:https://www.instagram.com/undonut_kitsune/

【ランディーズドーナツ 渋谷代官山店】ピンクレイズド スプリンクルズ ¥440

【ランディーズドーナツ 渋谷代官山店】ピンクレイズド スプリンクルズ ¥440

LA気分で頬張りたい、豪快ドーナツ
「今年5月に初上陸した、LA発の人気ショップ。ボリュームもインパクトも抜群の〝the アメリカン〟なドーナツ! チートデイにぜひ♡」(chicoさん)
※9月17日に新宿 イイトルミネ店もオープンしたばかり!

住所:東京都渋谷区代官山町13-1 LOG ROAD DAIKANYAMA L2棟
HP:https://randysdonuts.jp/

【HOCUS POCUS 表参道】フライド フレンチクルーラー キャラメルナッツ ¥550

【HOCUS POCUS 表参道】フライド フレンチクルーラー キャラメルナッツ ¥550

「ドーナツの研究所」から、〝揚げ〟登場!
生地にハーブを練り込むなど実験的なアプローチの蒸し&焼きドーナツで有名なお店。揚げドーナツは今年4月オープンの表参道店限定!「香ばしいナッツとキャラメルのパリパリ感がたまりません」

住所:東京都渋谷区神宮前6-1-4 内藤表参道ビル4F
TEL:03-6427-7655

覚えておきたい「ドーナツ」のキーワード

1. ヘルシー系

主に植物由来の素材を使用したプラントベース、小麦粉を避け米粉などでつくるグルテンフリーのほか、卵・乳製品・はちみつを含む動物性原料を使わないヴィーガン、農薬や化学肥料を使わないオーガニックも登場。

2. 世界のドーナツ

ハワイ名物 マラサダ

ポルトガル生まれのマラサダは、ふんわり生地に砂糖をまぶし、ハワイ名物として親しまれている。台湾ドーナツは、生地に衣をつけて揚げる夜市発祥のストリートフード。イタリアのトスカーナ地方発祥のボンボローニはクリームが詰まった丸ドーナツ。

3. フレンチクルーラー

卵を多く使用したシュー生地をベースにつくるフランス発祥の揚げドーナツ。ねじった輪の形とふわっと軽い食感が特徴。〝クルーラー〟は、「ねじれた」「曲がった」という意味のオランダ語〝kruller〟に由来。

4. ミスタードーナツ

ミスタードーナツ「ニューホームカット」

アメリカで1955年に創業。日本では’70年に創業し、翌’71年に第1号店の大阪・箕面ショップが開店。創業55周年記念として、創業当時の商品を現代風に進化させた「ニューホームカット」を期間限定販売中。

2025年Oggi11月号「Oggi大学」より
撮影/辻郷宗平(Bebop/静物) 構成/中村茉莉花、酒井亜希子・武居時子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部

Oggi編集部

「Oggi」は1992年(平成4年)8月、「グローバルキャリアのライフスタイル・ファッション誌」として小学館より創刊。現在は、ファッション・美容からビジネス&ライフスタイルテーマまで、ワーキングウーマンの役に立つあらゆるトピックを扱う。ファッションのテイストはシンプルなアイテムをベースにした、仕事の場にふさわしい知性と品格のあるスタイルが提案が得意。WEBメディアでも、アラサー世代のキャリアアップや仕事での自己実現、おしゃれ、美容、知識、健康、結婚と幅広いテーマを取材し、「今日(=Oggi)」をよりおしゃれに美しく輝くための、リアルで質の高いコンテンツを発信中。
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