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LIFESTYLE

2025.01.04

俳優・小芝風花さん「計画するよりも身軽に動く、というのが今の私の唯一の目標です」

元気で頑張り屋。自身の素顔でもあり、期待される役割でもあるけれど、それだけではもの足りなくなってきた。もっと重層的に、もっと深く、自分を内側から豊かにしていくことに目を向け始めた小芝風花さん。30代の自分を見据えて考える、「かっこいい」大人像とは。

俳優・小芝風花さんインタビュー

年齢より幼く見られることが自分の中の課題でした

オーディションでその存在が見出されたのは、14歳のとき。ドラマ出演からキャリアがスタートし、20代でいくつもの主演を果たしてきた小芝さん。2025年、そのキャリアに「大河ドラマのメインキャラクター」という大役が加わる。

その作品は、江戸時代を舞台にした『べらぼう〜蔦つた重じゅう栄えい華が乃の夢ゆめ噺ばなし〜』。小芝さんは吉原の伝説の遊女・花の井を演じる。史実にも残る“名妓”の色香、生き様を、小芝さんは「かっこいい」と語っている。

「私自身は、元気で笑顔のイメージを持たれることが多く、そのせいか年齢よりも幼く見られてしまうことが、課題でした。ひとりで “大人っぽくなろうキャンペーン”をして(笑)、表情や振る舞いを研究してみたりも。

小芝風花さん

少しずつ…と思っていたところに、花魁の役。それも、華やかなだけではない、後輩思いで、強くてかっこよくて。男性にもひるまない女性です。

一方、恋愛では自分の気持ちを押し殺し、遊女ならではの悲しさや苦しさも味わってきた花の井。もともと、自分と役とを重ねて考えることはありませんが、その境遇や生き様を知るほどに、胸が苦しくなって」

このように内側から満たされた感情によって、小芝さんのかわいらしさをベースにしつつ、凜とした大人の女性・花の井ができ上がった。その姿は、内側から美しさがにおい立ち、周囲を明るく照らすような存在感。どれも、小芝さんなりの「かっこよさ」を体現したものだ。

自分の目で見て、味わって、人生をしっかりと楽しみたい

「私の考えるかっこいい大人は、自分のやるべきことがはっきりしていて、それを実行できる人。花の井も、そうです。今、私のやるべきことは、目の前にある作品づくり。そして、自信を持って役をまっとうすることです。

それができているかどうかは、わからないけれど、どんなときでも不安な顔だけはしないように、堂々と、そして明るく。いつも楽しく笑顔あふれる現場であるように。私が不安な顔をしていたら、周囲にいる人も不安になってしまう気がして。

だから、自信がないときほど自分の中で事前に解決して、時間をかけて準備をしてから臨む。準備をした事実を“鎧”にして、背筋を伸ばして、そしてがむしゃらに。それが私のやり方です。

もちろん、自分だけで解決できないこともたくさんあります。演技のことなら監督に相談するし、疲れたときは友人や家族にたまったものを打ち明けます。

小芝風花さん

一方で、最近ちょっとうれしいのは、後輩から相談をされる側になってきたこと。学生時代に部活を経験してこなかったから、“先輩”って呼ばれるだけでテンションが上がります。

後輩には、『大丈夫だよ〜』って笑って言うことしかできないけれど、安心感を与える存在になれたら。それができたら、本当にかっこいい大人に近づける気がして。今はそれが目標です」

自分を鼓舞し、不安と闘うことで、周囲を明るく照らし、いい仕事にもつながると、最近気づき始めた。いよいよ、ここから30代に向けての本格的な準備が始まる。

「20歳のころは、先の目標や計画をしっかり考えて、書き出していました。それがいつしか、やりたいときにやりたいことを行動に移すほうがいいんじゃないかと思うようになって。

コロナ禍を経験して、予測できないこと、自分ではどうにもできないことは起こると、知ったからかもしれません。だから、計画するよりも身軽に動く、というのが今の私の唯一の目標です。

以前は、家にいるのがいちばん好きなインドア派だったのに、最近では、弾丸で海外旅行に行く計画を立てたり。ただ…自分で計画した韓国旅行は、空港で予約の日にち間違いに気づいて。結局行けずに空港からそのまま帰って来ました(笑)。

小芝風花さん

次の休みは、名古屋で食い倒れツアーでもしようかなと計画しています。これまでは仕事ばっかりで余裕がなかったけれど、自分の目で世界を見て、感じて、味わって、人生をしっかりと楽しみたい。ときには、ハプニングさえも楽しんで。目指すは“豊かな”大人です」

小芝さんが目指す大人像は、役づくりと同様に、内側から自分をつくりあげていく道程そのもの。外見を繕うことに比べると、時間はかかるけれど、それさえも楽しむ準備はできている。

「『30代がいちばん楽しい』と話す先輩方がたくさんいるから、それを信じて、焦らず、マイペースで。そのひとつとして、20代のうちに富士登山に挑戦してみたいです。

山登りはずっと苦手だったけれど、やらずに否定するのもよくないと思って。でも、夏しか登れないことを考えると、チャンスはあと2シーズン。行けるタイミングがありますように」

2025年1月5日(日)から大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』が放送開始!

大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』

大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』/日本のメディア産業、ポップカルチャーの礎を築いた人物〝蔦重〟こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波瀾万丈の生涯を描く。序盤では、吉原で育った蔦重の幼なじみの花の井(小芝風花)と共に、吉原の再起に向けて奮闘する様子が描かれる。2025年1月5日(日)[NHK総合]日曜 午後8:00ほか放送

[小芝さん衣装]ジャケット ¥43,900・パンツ ¥22,900(デシグアルストア 銀座中央通店〈Desigual〉) 〝IOSSELLIANI〟のイヤーカフ[右耳]¥16,500・[左耳下]¥20,900・セットリング[右手人差し指・中指]¥54,450・リング[左手中指]¥20,570・〝ALT〟のリング[左手小指]¥9,900・〝SERGE THORAVAL〟のイヤーカフ[左耳上]¥11,000(H.P.FRANCE) 靴/スタイリスト私物

***

2025年Oggi2月号「この人に今、これが聞きたい!」より
撮影/長山一樹(S-14) スタイリスト/成田佳代 ヘア&メイク/富永智子 構成/南 ゆかり
再構成/Oggi.jp編集部

小芝風花(こしば・ふうか)

1997年生まれ、大阪府出身。2012年に俳優デビュー。2014年に実写映画『魔女の宅急便』で映画初出演にして初主演。以降の代表作に、連続テレビ小説『あさが来た』、ドラマ『彼女はキレイだった』『波よ聞いてくれ』『大奥』、映画『妖怪シェアハウス─白馬の王子様じゃないん怪─』『貞子DX』『レディ加賀』などがある。『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』で大河ドラマ初出演を果たす。

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