エグゼクティブ派オッジェンヌが“憧れの人”に聞く!
エグゼクティブのおしゃれの美学
エグゼクティブ派オッジェンヌ・大枝千鶴さんが、〝憧れの存在〟である株式会社ポーラの及川美紀社長と対談! 会社を代表するエグゼクティブ派ならではの悩みとともに、日々のおしゃれについて伺いました。
お話をしてくれたのは…
▲株式会社ポーラ 代表取締役社長 及川美紀さん
おいかわ・みき/1969年生まれ。1991年にポーラ化粧品本舗(現・株式会社ポーラ)に入社。営業部、商品企画部を経て、2012年に執行役員に。取締役を経て、2020年より現職。ポーラ初の女性の経営トップとなる。著書に『幸せなチームが結果を出す』(共著/日経BP)。
インタビューしたオッジェンヌは…
▲Oggi専属読者モデル・オッジェンヌ IT関連会社勤務 大枝千鶴さん
おおえだ・ちづる/1986年生まれ。IT業界の営業職を経て、現在はフードデリバリー事業の会社で執行役員として活躍。無類のおしゃれ好きで、エグゼクティブ派の読者代表として「3大通勤スタイル特集」でもリアルな体験談とファッションを披露。自分らしいおしゃれを効率よく楽しむ姿は、Oggi編集部でも一目置かれている。
失敗からたどりついたシンプルな装い
大枝さん(以下、敬称略):知性を感じる及川社長のファッションにずっと憧れていました。こうしてお話しする機会をいただけて光栄です。
及川さん(以下、敬称略):そう言っていただけて、とてもうれしいです! ありがとうございます。
大枝:今日のコーディネートもこのまま真似したいくらいです…! 日々のビジネスシーンにおけるファッションは、どのようなことを意識されているんですか?
及川:いちばんは〝TPO〟ですね。だれに会うか、どんな場所に行くのか…その日のスケジュールをいちばん大切にしています。でも、着心地がいいとか、好きなデザインであるとか、そういうポイントも大事。洋服を着ているときの居心地が悪いと、仕事の効率も上がりませんから。
大枝:月曜は新調した服やお気に入りの服を着ることが多いんです。週の初めは気合いを入れたくて(笑)。
及川:そうやって気持ちを高めるって大事ですよね。私もベーシックな装いを土台にしつつ、華やかなポイントをどこかに取り入れるようにしています。今日であればブラックパール。それからスカーフもよく使いますね。
大枝:スカーフを活用したおしゃれ、エレガントで憧れます。同時に〝華やぎ〟の難しさを感じさせられるアイテムでもあるのですが…。
及川:華やかと派手のさじ加減って難しいですよね。以前、カラフルな装いをしていたら「色がうるさくて話に集中できない」と言われてしまったことがあって(笑)。会社を動かす仕事をしていると、人前で話す機会が多いでしょう? 話に集中してもらえるように…とシンプルな装いを意識するきっかけになりました。
大枝:年上の経営者の方と商談をするときは対等に渡り合えるような風格を身につけたい…自分を上手に印象づけるって、難しいなと改めて感じます。
及川:リクルートスーツのような装いではつまらないですし、ステレオタイプな服装では相手の印象に残らない。どこかに自分らしさをワンポイント効かせたおしゃれをしたいですよね。私は化粧品会社の代表としても、華やかさを大切にしたいと思っているんです。
大枝:風格が欲しい一方で、年下の部下には怖がられたくない…同時にそんな悩みも抱えています。
及川:それも永遠の課題ですよね。私自身は役職を気にせずフレンドリーに接しているつもりでも、私が乗っているエレベーターにはだれも乗ってくれなくて、ちょっぴり傷ついたりしてね(笑)。
大枝:真剣に話を聞いているだけなのに、怒っていると勘違いされてしまったり…(苦笑)。
及川:人から持たれる印象ばかりは、自分では決められないですからね。口角が上がって見えるアウトカーブのリップラインや疲れて見えない血色のいいベースメイク…ヘアメイクでも意識できることって多いはず。おしゃれを含めた〝見た目〟って、ノンバーバルなコミュニケーションとして大事なんですよね。
でもやっぱり最後は、佇まいや立ち振る舞いにその人らしさが出るもの。自分に自信を持って過ごす、発言をする。それで大丈夫よ、だって、今もとっても素敵なんだから!
大枝:ファッションやヘアメイクをコミュニケーション術のひとつと捉えて、自分の佇まいに自信をつける…! これからも研究していきたいなと思います。
2024年Oggi7月号「エグゼクティブ派おしゃれの美学」より
撮影/田中 瞳 ヘア&メイク/Moe Morioka(Sui) 構成/旧井菜月
再構成/Oggi.jp編集部