ちゃんと食べているつもりでも、栄養の“摂り”こぼしをしている可能性が!
米ワシントン大学などの研究によると、昨今、野菜や果物の栄養価が数十年前と比べて減っているという。
その背景のひとつとして考えられるのが、農作物の品種や収穫量の増加。それにより土壌から吸収できる栄養分が減り、土壌を消耗させているのだとか。さらに、温暖化による悪影響も!
そのため私たちが毎日野菜や果物をしっかり食べているつもりでも、実は栄養が不足している可能性があるのです。
そこで書籍『完全版 その調理、9割の栄養捨ててます!』より、最新の調理科学をもとにした、栄養価をアップさせてお得に食べるコツを紹介。
物価高が続く今こそ、買った食材は賢く扱って栄養の“摂り”こぼしなしを目指して!
【キャベツ】外葉や芯のポイ捨てNG! 3枚めまでがビタミンC最大
キャベツの外葉や芯は、捨ててしまう人が多い部位ですが、実は栄養豊富なのはこの2カ所。
ビタミンC、β-カロテン、カルシウム、マグネシウムは外側の葉3枚めまでに含まれ、特にビタミンAが8割、ビタミンCももっとも多い量を含んでいるのです。
一方、カリウム、リンなどは芯に3〜4割が含まれています。そのため芯や外葉を捨てると、栄養の多くを捨ててしまうことに。
部位によって栄養素も食感も大きく変わるので、それぞれに適した食べ方をしましょう!
キャベツの芯はお宝! 買ってきたらまず取り外して
キャベツの芯には成長点があり、収穫した後も蓄えた栄養を葉に送ろうとします。
半分にカットしたキャベツが、時間が経つと芯を中心に盛り上がってくるのはそのせい。芯の豊富な栄養が抜けてしまうだけでなく、葉先から栄養がどんどん消失し、傷みも早くなってしまいます。
そのため、買ってきたらまずは芯をくりぬいて外しましょう。キャベツのビタミンは保存中の減少が少ないので、5日ほどを目安に食べ切れば栄養ロスもほぼなし!
また、「栄養価が高いとはいえ、芯はおいしくない」と思うなかれ。キャベツの芯は旨みのもと、実はアミノ酸が葉の8倍以上も含まれるおいしい部位なのです。
茶色くなった部分はくさみが出やすいので切り落としますが、それ以外は細かく切って炒め物やカレーに入れるほか、そのまま漬物やマリネにするのもおすすめ。芯こそ、旨みの宝庫です!
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TOP画像/(c)Adobe Stock
『完全版 その調理、9割の栄養捨ててます!』(東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部 監修/世界文化社)
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