もしも東京に巨大な穴が現れたら? …から始まる“穴”ドラマ
4月16日深夜にスタートしたドラマ『滅相も無い』。これまで観たことのない構成、体験したことのない展開で、早くも話題になっています。この前代未聞の“穴”ドラマ、1話を見逃した人のためのおさらいと、今後の楽しみ方をご紹介します。
――ドラマの世界は、7つの巨大な穴が現れた日本。「穴」といっても、小屋のような大きさのものから高層ビルを上回るものまであり、巨大な岩のようでもあるし、何かの卵のようでもあり、得体が知れない。さまざまな調査が行われたものの、正体はわからず、穴に入って行く者もいるが、帰って来た者はいない…。
やがて、「穴に入れば救済がある」と説く団体が現れ、そこに引き寄せられた8人の男女が教祖の元に集まる。団体の教祖は小澤(堤真一)。小澤の説くルールでは、穴に入る前にそれぞれ「なぜ入ろうと思ったか」を話し、記録に残すことになっている。緊張感ただよう中、8人が順に自分の人生・抱えているもの…などを語っていく。――
▲穴に入ることを志願し、その経緯を順に「告白」していく8人。演じるのは、中川大志 、染谷将太、上白石萌歌、森田想、古舘寛治、平原テツ、中嶋朋子、窪田正孝と、“超”演技派ぞろい。
演劇+映像の新手法に注目
どんなドラマとも似ていない、特異なストーリー展開はもちろん、今回の見どころは演劇と映像の手法をミックスさせたところにもあります。自分の過去を振り返るシーンでは、子供時代も含めて役者自身がそのまま演じ、第1話では中川大志さんがランドセル姿で小学生時代を振り返る一幕も!
▲第1話より。言いたいことが言えないまま大人になった川端(中川大志)は、そんな自分の変えたいと穴に入ることを志願。「SFとリアルが混在し、現実と非現実の境目がわからなくなる」と中川さん。
第2話では菅谷(染谷将太)が、そして第3話では東京でのブラックな職場を辞めて地元に戻り、オルゴール記念館で働く松岡(上白石萌歌)の人生が語られます。松岡の独白は、随所に「働く女子」の共感ポイントもたくさん。さて、どんな心の奥が、どんな言葉で語られるのでしょうか。
▲第3話より。「リアリティとフィクションが交差する世界観」と表現する松岡役の上白石萌歌さん。
自分の人生を吐き出し、悩みを打ち明ける8人は、穴とどう対峙していくのか? タイトルが意味するものは? 回を追うごとに、謎が解明されるどころか深まるばかりの異色続きのドラマ『滅相も無い』。不気味さ満載の教祖・小澤役の堤真一さん、独特の世界観をつくる津田健次郎さんのナレーションもお見逃し・お聞き逃しなく!
「滅相も無い」製作委員会・MBS
ドラマイズム『滅相も無い』/毎週火曜日、MBS深夜0時59分〜、TBS深夜1時28分〜放送中。Netflixで見放題配信。監督・脚本/加藤拓也
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