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岩室温泉街で見つけた絶品カレー
旅先で土地土地の名物を食べるより、その土地で自分の好きな料理を食べた方が満足度が高いという自らの経験から生まれた「カレーおじさん\(^o^)/カレー旅」。第一弾の前編は、新潟の岩室温泉と南インドカレーの名店をご紹介しました。
後編は岩室温泉からもタクシー圏内である彌彦神社とスリランカカレーの名店をご紹介します。
2400年以上もの歴史を誇り、「おやひこさま」として親しまれる彌彦神社。電車で行く場合は新幹線も通る燕三条駅から乗り換え、弥彦駅から徒歩15分ほどの位置にあります。
玉の橋、重軽の石など見どころも多いですが、厳かでありながらも全てを受け入れるような強さと優しさが同居した大鳥居がとにかく圧巻です。
一礼して鳥居をくぐれば、中はピンと空気が張り詰めたというよりは引き締まった空気感。参拝は一般的な二礼二拍手一礼ではなく、出雲大社などと同様に「二礼四拍手一礼」がこちらの参拝作法となっています。
日々の感謝を神様にお伝えしたら、この土地ならではのスリランカカレーを食べに行くのがおすすめです。
「すりらんかかれー えいじま」は、彌彦神社から歩いても30分程度。前編でご紹介した岩室温泉からも歩いて30分弱の場所にあるので、どちらから行ってもいいでしょう。
朝10時から開店するので、個人的には朝に神社へ行き参拝してから山を感じながら歩いて行くのがいいと思います。交通量もそれほど多くなく、道はしっかり舗装されているので歩きやすいです。
辿り着いたお店はどう見ても日本の家屋。本当にここで合ってる? と不安になりますがカレー&コーヒーの看板と、門の暖簾でそれが間違いではない事を確認できます。
おうちにお邪魔するような気持ちで店内へ。清潔感があり、落ち着いた雰囲気です。
メニューはチキンカレーとシーフードカレーがラインナップ。これをセットにするか、単品にするかという方式です。
セットは、Aセット(サラダ・スープ付き)、Bセット(サラダ・スープ・ドリンク付き)、スペシャルセット(サラダ・スープ・ドリンク・ケーキ付き)の3つがあります。今回はチキンカレーのスペシャルセットをオーダーしました。
まずは前菜的にサラダとスープが提供されました。どちらも丁寧な仕事をうかがえる仕上がり。カレーへの期待が一層高まります。
そしてメインのカレー。チキンカレーのみならず、ジャガイモとキャベツのツナカレー、レンズ豆カレー(パリップ)、大根のスパイス炒め、厚揚げのスパイス和えが日本米のターメリックライスの周りを彩る、ボリュームたっぷりのワンプレートです。
スタイル的には確実にスリランカであるものの、和を感じる食材が随所に使われているのがお店の雰囲気とあいまって素晴らしいです。スリランカカレーなのにライスが日本米? と思うマニアの方もいるかもしれませんが、ここは日本一の米どころ・新潟。ご飯自体が非常においしく、このご飯と相性のいい料理をスリランカ式で合わせているのだと考えるとたまりません。
塩分が控えめでほどよくスパイシー。奥行きのある味わいで心も体も癒やされます。
また、デザートのさつまいもケーキが出色のクオリティ。クリーミーなさつまいもはレアチーズケーキのような柔らかい食感で、言うならばレアスイートポテトのよう。セイロンティーとの相性も抜群です。
味だけで考えても、都内にこのお店があれば通いたくなるレベルの高さですが、この場所の雰囲気があってこそ、さらに素晴らしい食体験となるといえるでしょう。
それにしても何故この地でスリランカ料理を? と気になったので、店主さんに聞いてみました。
「スリランカ料理の教室を見つけて行ってみたら、こんなにおいしくて健康にいいものがあるのかと驚いたんです。私は体調面で塩分を控えめにしないといけないのですが、塩が少なくてもスパイスによってしっかりとおいしい! ということもうれしくて。そこから一生懸命勉強して、スリランカ料理の素晴らしさを新潟の皆さんにも広めたいと思って開業しました。最初はここでそんなマニアックなものは売れないよと反対されたんですが、何とかお客さんも増えてくれて、今では皆さんに応援してもらっています」
とのこと。そんなストーリーも素敵ですね。
神社参拝で気持ちもスッキリ。和風スリランカ料理で体調もスッキリ。最高の組み合わせでした。
【すりらんかかれーえいじま】
新潟県新潟市西蒲区石瀬3402番地
* * *
新潟は近年「カレー県」として売り出し中で、三条カレーラーメンやカレー味の鶏の半身揚げなどご当地カレー料理もあり、全国的なカレーの有名店も存在します。今回前後編でご紹介した2店舗は全国的な知名度はまだ高いとはいえないものの、全国的な有名店に引けを取らない実力店であり、今後新潟を代表する名店となり得るポテンシャルを秘めたお店といえるでしょう。
気になった方は、ぜひ新潟カレー旅に行ってみてくださいね!
AKINO LEE カレーおじさん\(^o^)/
ヴォーカリスト、パフォーマーとして自身の活動の他、様々なアイドルの作詞作曲振付プロデュースを担当。ヴォイストレーナーとして後進の育成にも力を注いでいる。
音楽ライターとしても各種雑誌、ムック本などで執筆を担当。また、カレーおじさん\(^o^)/としても知られ、年間平均1000食以上のカレーを食べてきた経験と知識を活かしてTVや雑誌など各種メディアにおいてカレーについて語っている。