結婚報告とは
めでたく結婚したら周囲に報告する「結婚報告」。「入籍報告」という言い方もされていますが、違いはあるのでしょうか? 最近ではどちらも同じ、「挙式後もしくは入籍後の報告」の意味で使われていることがほとんどです。
「結婚報告」とは、結婚のお知らせと共に日頃の感謝と「今後も変わらぬお付き合いをお願いします」という気持ちを伝えるもの。相手との関係性や環境に合わせた方法で、心を込めて二人の気持ちをしっかりと伝えましょう。
結婚報告をする相手は、大きく分けると「会社」「友人」「親戚」ですが、それぞれ相手別に報告するべきタイミングやマナーも存在します。この記事では、結婚報告をする時に把握しておきたい報告方法や文例を紹介。
結婚報告する方法
一口に結婚報告すると言っても様々な手段があります。状況に合うベストな方法で報告しましょう。
1:対面で
職場の同じ部署の人や、普段から連絡を取り合う仲の良い友人であれば、顔を合わせて直接伝えたいものです。親戚への報告の場合、帰省のタイミングで挨拶回りを兼ねるのも良いですね。直接での報告に、相手も「ちゃんと報告してくれた」と嬉しくなるでしょう。
2:電話
遠方などの理由で対面での報告が難しい場合、電話での報告でもOKです。ただし、電話は声が聞けても相手の表情までは見えないので、一方的な報告にならないよう気を付けてくださいね。
声のトーンだけでは、相手が今どんな状況なのか分かりにくいもの。結婚報告が目的でも、相手の体調や近況などを気遣う姿勢を見せましょう。
3:報告ハガキを出す
目上の人への報告は、メールやラインより手がこんでいてきちんと感のある、ハガキでの報告もおすすめです。結婚報告のハガキを出すなら、「入籍から1~3か月以内」がベストと言われています。遅すぎると今更感が出てしまうので、なるべく早い段階でお知らせしましょう。
ただし、ハガキを出す時期によって多少の変動はOK。新居のお知らせも兼ねたいのであれば、引っ越が完了して落ち着いてからでも問題ありません。結婚したタイミングが秋から冬であれば、年賀状と兼ねるのもGOOD。春から夏にかけての時期なら、「暑中見舞い」や「残暑見舞い」を使うと、季節のお便りを兼ねて自然な形で結婚報告をすることができます。
4:SNS
最近では何かと報告する手段として、SNSを使う人が多いですよね。友人の数が多いなら、一斉に報告できるので便利な手段ではあります。しかし、今後のお付き合いのためにも特に親しい人たちには、電話や対面など個別で直接報告するのがベスト。
多くの人はSNS上で繋がっている全員と、信頼関係が築けていないのではないでしょうか? 中には結婚報告を「幸せ自慢」のように批判的に思われてしまう可能性も。SNSで報告したいなら、そのようなデメリットもあることを覚えておいてくださいね。
5:ライン
ラインでの報告なら、手軽に好きなタイミングでグループにもまとめて文章を転送できるので、遠方で対面が難しい友人への報告の際に便利な手段です。
しかし、本来「結婚報告」は個別に伝えたい大切な話。複数の人にまとめて送ってしまうと、受けとった方は、「その他大勢だと思われている」と失礼に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ラインで結婚報告するなら、手間ではありますが、できるだけ個別にそれぞれへの簡単なメッセージも添えて送りましょう。
結婚報告の文例
親族にも友人にも使えそうな、報告手段別の文例を紹介。なお、年賀状や結婚報告ハガキの場合、厳密なルールはありませんが一般的な文章の順番として、
・挨拶文
・本題
・新居のお知らせ
・締めくくり
の順で文章を構成していきます。文章を作成する時に気を付けたいのが、結婚式の招待状と同じく句読点を付けないこと。空欄や改行で工夫してくださいね。
年賀状など季節のお便りと兼ねる文例
年賀状や暑中見舞いなどと結婚報告を兼ねる場合、それぞれの挨拶の定例分を冒頭に入れます。
・「謹んで初春のお慶びを申し上げます 私たちは昨年○月○日に結婚し 二人で新たな人生を歩み始めました
下記が新住所になります お近くにお越しの際には ぜひお立ち寄りください
本年も宜しくお願い致します」
・「暑中お見舞い申し上げます ご無沙汰していますが お変わりなくお過ごしでいらっしゃいますか?
私たちは今年の○月○日に結婚しました 未熟者の二人ですがこれからは力を合わせて頑張っていきます
こちらが新居の住所になります お近くにお越しの際にはぜひお立ち寄りください
暑い日が続きますのでお体を大切にお過ごしくださいませ」
結婚報告ハガキの文例
ハガキでも挨拶を入れます。
・「拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます いかがお過ごしでしょうか
私たち二人は 令和○○年○月○日に入籍したことをご報告させて頂きます
これからは力を合わせて 明るく楽しい家庭を築いていきます
下記住所にて新たな生活を始めました お近くにお越しの際はどうぞお立ち寄りください
今後もご指導のほど 宜しくお願い申し上げます」
ラインの文例
ラインで報告する場合、親しい相手であることがほとんど。報告だからと言ってあまりにもかしこまった敬語だらけの文章だと、相手も違和感を持つかもしれません。
普段の自然な口調で、心を込めて丁寧に報告しましょう。一方的な報告ではなく、相手の様子を伺う気遣いも忘れずに。
・「お久しぶりです、元気にしてるかな?
本当は直接伝えたかったけれど、早く報告したかったから取り急ぎラインでの報告となりごめんなさい。
〇月〇日に無事入籍して、名字も△△に変わりました。結婚式は身内だけで行う予定です。
また会った時にゆっくり話そうね。今後も変わらず仲良くしてもらえると嬉しいです。
どうぞこれからも宜しくお願いします」
結婚報告する際の注意点
幸せな結婚報告ですが、報告時に気を付けるべきポイントを紹介します。
報告する時期は揃える
会社や友人などのグループやチームに報告する場合、できるだけ同じ時期に報告することが大切です。後から人づてに知らされてしまうと「直接結婚の報告をするほど、大切な存在と思われていないのかも…」など、関係がこじれてしまう可能性も。
同時の報告が難しいなら、「直接報告したいから、他の人にはまだ言わないで欲しい」旨を伝えておくと安心です。
報告のタイミングを伺う
こちらは幸せな報告をしたくても、相手はそのような話を聞ける心理状態ではないことも考えられます。例えば、「身内に不幸があった」「破局や離婚後」のように、相手が辛い状況におかれているなら、結婚報告は少し間を開けるか直接会って、相手の状況を把握した上で話すのがベスト。
しかし、必要以上に言いにくそうに気を遣いすぎると、相手も反応に困ってしまうケースも。その場合逆に失礼に当たる可能性もあるので、自然な話し方で報告するのが良いでしょう。
最後に
結婚報告をするなら、最低限のマナーは守りつつ自分らしい、報告を受けた相手も幸せな気持ちになるような報告を目指しましょう!
TOP画像/(c)Shutterstock.com
執筆/吉川沙織(よしかわさおり)さん
結婚式場内の衣装室や路面店にて衣装スタイリストとして勤務。挙式当日の着付けや、前撮り撮影などに携わる。趣味はピクニック。海外・国内ウエディングの流行チェックも好きです。
ライター所属:京都メディアライン