「でしゃばり」とは?
例えば、職場などで頼んでもいないのに場を仕切りはじめたり、お節介を焼いたりする人に悩んだ経験はありませんか? ありがたいこともありますが、「小さな親切、大きなお世話」になっている場合も少なくありません。
そんな、いわゆる「ありがた迷惑」な人を「でしゃばりな人」と呼ぶことがあります。本記事では、「でしゃばり」の意味や類語表現を紹介しましょう。そして記事の後半では、でしゃばりな人の心理や特徴を解説します。
「でしゃばり」の意味
「でしゃばり」とは、「余計な口出しをすること」という意味です。口出し以外にも、お節介を焼いたり、過保護になりすぎたりすることも「でしゃばり」の行為に当たるでしょう。ちなみに、「でしゃばり」の由来は明らかになっていないようです。人々の営みのなかで、自然と生まれて広まった言葉なのかもしれませんね。
「でしゃばり」の類語表現を紹介
続いて、「でしゃばり」の類語表現について見ていきましょう。例文もあわせて紹介しますので、ぜひ実生活に活かしてみてくださいね。
1:押しつけがましい
「押しつけがましい」とは、「自分の意見や親切をこれみよがしに相手へ押し付けること」という意味です。「でしゃばり」は、自分が何でもかんでもやりたいという行動に重きが置かれていますが、「押しつけがましい」はどちらかというと、相手に自分の言動を受け入れさせるというニュアンスが強くなります。
例えば、「彼女の押しつけがましい親切は、周りをうんざりさせる」などというように使われる言葉です。
2:しゃしゃりでる
「でしゃばり」から派生したと言われている表現に、「しゃしゃりでる」という表現があります。「でしゃばり」と同じで、でしゃばりな行動をすることという意味です。「しゃしゃるな!」と使われることもあり、「でしゃばり」よりも、攻撃的な印象を与える言葉になります。
乱暴さが感じられる言葉なので、好んで使われることは少ないでしょう。「素人がしゃしゃりでないで」などと使われ、喧嘩腰の言葉遣いになることが多いです。
3:差し出がましい
「でしゃばる」や「しゃしゃりでる」をビジネスシーンで使うのは控えましょう。しかし、自分が目上の人に意見を言いたいときなどでも使える表現があります。それが、「差し出がましい」です。
「差し出がましい」は、自分がでしゃばりな言動をするかもしれないというときに、あらかじめへりくだりながら断りを入れるための表現になります。
例えば、「差し出がましいこととは存じますが、提案させていただきます」というように、前置きとして添えることで、相手へ敬意を払いながら自分の意見を述べることができますよ。
でしゃばりな人の心理や特徴を解説!
ここまでは、「でしゃばり」の言葉の意味や使い方について紹介してきました。続いては、でしゃばりな人にフォーカスをあててみていきましょう。でしゃばりな人は、周りから煙たがられてしまいがち。うっかり自分がでしゃばりな人にならないように、特徴をしっかり押さえておきましょう。
1:自己中心的
でしゃばりな人は、自己中心的なところがあります。自分の思う通りに物事を進めたいという気持ちが強いため、場を仕切ろうと、でしゃばってしまうのです。
2:ちやほやされたい
場を仕切ったり、自分から人に働きかけたりすることで必然的に注目を集めることになります。でしゃばりな人は、このようにして注目を集め、ちやほやされたいという気持ちが強いようです。自己承認欲求が高いともいえるかもしれませんね。
3:計画性がない
でしゃばりな人のなかには、とにかく口を出さないと気が済まないというタイプの人もいるようです。そのため、後先考えずにでしゃばって、事態を悪化させてしまうこともしばしば。計画性がなく、引っ掻き回すだけ引っ掻き回して責任は他人に押し付けるなんて場合もあるようです。
4:会話に割り込む
空気を読まずに会話に割り込んでしまうことも、でしゃばりだと思われる原因のひとつでしょう。自己中心的な傾向のあるでしゃばりな人は、周りが話している話題と関係なく自分の話したいことを話しだしてしまうことがあるのです。
5:自信家である
自分に自信があるというのは良いことです。しかし、自信があるからと言って周りから頼まれてもいないことをしたり、自分の優秀さをアピールしたりするのは控えましょう。
でしゃばりな人とはどう関わったらいい? 対処法を紹介
でしゃばりな言動をしてくる人は、自分がでしゃばりなことをしているという自覚を持っていない人が多いです。むしろ、「良いことをした!」と思い込んでいることも。したがって、それらの行動を指摘すると、反感を買う恐れがあります。
では、でしゃばりな相手とは、どのように関わっていけばいいのでしょうか。
1:適度に受け流す
相手に悪気がない場合も多いので、「結構です」などと邪険に断ると険悪ムードになってしまうかもしれません。「面倒だなあ」と思うかもしれませんが、「そうですね~」「確かに!」など、適度な相槌で受け流しましょう。
2:断るときは理由を添えて
でしゃばったお節介を断りたい場合もあるでしょう。そんなときは「たまたま○○さんが手伝ってくれることになったから大丈夫だよ、ありがとう」など、理由を添えてお断りするのがおすすめです。
理由があれば、相手も引き下がってくれるのではないでしょうか。
最後に
本記事では、「でしゃばり」の意味や類語表現を改めておさらいしました。他にも、でしゃばりな人の特徴・心理や、でしゃばりな人の対処法も解説しています。大人になると、どうしても避けられない人間関係もありますよね。
そんなときは、本記事で紹介した対処法を用いて、良好な関係を築けるように意識してみてください。
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