「生意気」とは?
「生意気」は、人の性格を表す言葉として使います。しかし、そもそも「生意気」とはどういう意味なのでしょうか。まずは、言葉の意味から迫っていきましょう。
「生意気」の意味
「生意気」は「なまいき」と読みます。「生意気」とは、自分の能力や立場を弁えずに、行き過ぎた言動をすることです。
「意気」には、「意気込み」「意気揚々」という言葉から分かるように、「やる気」のニュアンスが含まれています。「生意気」の「生」は接頭語で、「生乾き」「生半可」のように「中途半端であるさま」を表しているため、「中途半端で実力の伴わない人」というニュアンスで使われる言葉です。
「生意気」の類語
「生意気」には、いくつかの類語表現があります。この機会に、「生意気」に関する語彙を増やしてみましょう!
1:厚顔
「厚顔」は、「こうがん」と読みます。「厚顔無恥」という四字熟語を聞いたことのある方も、多いのではないでしょうか。「厚顔無恥」とは図々しくて恥知らずなさまのことです。つまり、「厚顔」とは、あつかましくて図々しいことを指します。鉄面皮(てつめんぴ)と言ったりもしますね。
2:不躾
「不躾」はビジネスシーンでも用いられることがあります。「ぶしつけ」と読む熟語ですが、礼儀をわきまえていないことという意味で、自分のことを謙遜する際に使うことが多いです。
例えば、「不躾な質問で恐縮ですが」というように使うことによって、「大変失礼だとは思いますが」というニュアンスを含めることができます。
3:身の程知らず
「身の程知らず」は、聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。ドラマの捨て台詞などで「身の程を知れ!」と言ったりもします。「身の程知らず」の「身の程」とは、「自分の立場、身分」という意味です。「自分の立場を知らない」というのが「身の程知らず」の意味になるので、「生意気」の類語だと捉えることができそうですね。
「生意気」な人の特徴とは?
続いて、「生意気」な人がどういう人なのか、具体的な特徴を見ていきましょう。悪印象に繋がることもあるため、当てはまる項目が多い人は要注意です。
1:自信過剰
自分に自信を持つことは大切ですが、根拠のない過剰な自信は、「生意気だ」と捉えられる場合が多いでしょう。
実力が伴わないにもかかわらず、自信過剰がゆえに的外れのアドバイスをしたり、上から目線で指摘したりすることから、悪印象を持たれる傾向にあります。
2:「ありがとう」などが言えない
挨拶をしない人、感謝をしない人も、「生意気」な人といえるのではないでしょうか。
挨拶や感謝の言葉は相手への敬意を示すものであり、人として最低限のマナーといえます。したがって、これらができない人は、相手を敬う気持ちのない「生意気」で非常識な人だと思われてしまうことが多いです。
3:自慢話が多い
自分の話や自慢話が多い人は要注意です。「生意気」な人は、自分の良いところを知って欲しいという自己顕示欲が強い傾向にあります。そのため、話を大げさに盛ったり、相手や他のことを下にしたりして、自分を高めるような話し方をしがちです。
4:自己中心的
「生意気」な人は、自己中心的な気分屋が多いのも特徴のひとつといえるのではないでしょうか。自分の都合で行動をするため、周りのことを考えられない「生意気」な人だと捉えられます。
「生意気」な人の原因や心理とは?
「生意気」な人の特徴を見てみると、なかなかいい印象は持てません。ではどうして、「生意気」な態度をとってしまうのでしょうか。次は、「生意気」な人の心理について迫ってみましょう。
1:固定概念に捉われていない
「生意気」な人は、自己中心的だという特徴を紹介しましたが、一方で、世の中の常識に囚われない自由さがあるともいえます。
「生意気」な人は、「どうして従わないといけないの?」というような考え方をする傾向があります。そのため、実力主義の社会では成績を残せたり、クリエイティブな仕事で能力を発揮できたりする場合も多いです。
2:自分を持っている
「生意気」だと言われる人の多くは、自分の軸を持っています。他人によって左右されない確立した自分の軸があるので融通が利かなかったり、反感を買ったりすることもありますが、信念があるという見方もできますね。
「生意気」な人への対処法を紹介
「生意気」な人はプライドが高い人も多く、コミュニケーションを取るのが難しい場合も。そこで、「生意気」な人に対して使える対処法を紹介します。人間関係で困っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1:相手を肯定する
先述しましたが、「生意気」な人はプライドが高い人が多いです。そのため、相手と話すときは相手を肯定する姿勢を見せながら話すように心がけると、上手にコミュニケーションを取ることができるでしょう。
2:協調することのメリットを伝える
「生意気」だと言われる人は、そもそもなぜ人と協力し合わないといけないのかを理解できていないところがあります。そこで、協調することのメリットなどを交えながら話してみましょう。
メリットが伝われば、譲歩してくれる部分も出てくるのではないでしょうか。
3:程よい距離感を保つ
人それぞれ感じ方も価値観も違います。気が合わないなと感じたら、距離をとることも一つの手です。難しい場合は、適度に受け流すスルースキルを駆使しましょう。
無理に相手に協調性を求めたり、性格を直すよう迫ったりしても、その人が変わる可能性は低いでしょう。そうであるならば、お互いが干渉しすぎない距離を保つことで、未然にトラブルを避けることができます。
最後に
「生意気」とは、「自分の能力や立場を弁えずに、いきすぎた行動をすること」でした。これまで見てきたように、良い部分もありますが相手に悪印象を与える場合もあります。
今、「生意気」な人に悩まされているという方は、対処法を参考に、よりよい方法を実践してみてくださいね。
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