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この記事のサマリー
・「後悔、先に立たず」は手遅れの悔しさを表す言葉です。
・後悔を減らす考え方として、「備えあれば憂いなし」があります。
・英語表現には、“It’s too late for regrets.”、“It’s no use crying over spilt milk.”があります。
「後悔、先に立たず」は、後悔しているときに思い浮かぶ言葉でもありますね。言葉の意味や類語、対義語を知っておくと、意外と「後悔」は減るかもしれません。
先人が私たちに教えてくれている知恵「後悔、先に立たず」について意味や使い方、類語、対義語を確認していきましょう。
「後悔、先に立たず」の意味
まずは意味から確認しましょう。
意味
「後悔、先に立たず」とは、後になって悔やんでも取り返しがつかないことを示します。
辞書では次のように説明していますよ。
後悔(こうかい)先(さき)に立(た)たず
してしまったことは、あとになってくやんでも取り返しがつかない。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
事をなす前にじっくり考えることの大切さを説いています。
参考:『日本国語大辞典』(小学館)

使い方を例文でチェック
意味を知っても、「どういう場面で使えるのか?」と迷うことがありますよね。ここでは、例文をもとに使い方と注意点を整理します。
過去を振り返る場面での使い方
「後悔、先に立たず」は、すでに過ぎてしまった出来事を悔やむときに使うことができます。あとになって「あのときこうしていれば…」と思っても、取り返せない気持ちを表すときにぴったりの表現です。
本当は気になっていたけれど、気持ちを伝えないまま卒業を迎えてしまった。後悔、先に立たずである。
気持ちを伝えるのは勇気がいりますが、そのタイミングを逃すとずっと引きずってしまうこともあります。動いていれば、未来が変わることもあるかもしれませんね。
気持ちを伝えそびれたあとに残る、「取り返しのつかなさ」言い表すときに使えます。
新人のころにもっと丁寧に学んでおけばよかったと今では思う。後悔、先に立たずである。
忙しさに追われていると、目の前のことに精一杯になってしまいますよね。けれど、基礎を積み上げておくと、あとから自分を助けてくれることもあります。
あとになって「先にやっておけばよかった」と気づく場面で、後悔の実感を添える言い方です。
今後への戒めとしての使い方
「後悔、先に立たず」は、これから起こることに備えて注意を促す言い方としても使われます。
うっかり後回しにしてしまいがちなことに対して、自分や相手に向けて使うこともありますよ。
「後悔、先に立たず」というように、今のうちから備えておいたほうがいいと思う。
つい面倒に感じて後回しにしてしまうこと、誰にでもありますよね。でも、ふとしたときに「あのときやっておけば…」と思う前に、今から少しずつ動き始めておくのもひとつの手です。

類語や言い換え表現にはどのようなものがある?
類語や言い換え表現を知っておくと、気持ちや状況に合わせて選びやすくなります。ここでは、意味の近いことわざや表現を、例文とともに見ていきましょう。
覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず)
一度起きたことは、もう元には戻せないという意味です。古代中国の故事に由来するとされ、一度こぼした水は盆に戻せないことから「取り返しがつかない」という意味で使われるようになりました。
例:大切なデータを保存せずにPCを落としてしまった。覆水盆に返らずとはこのことだ。
後の祭り(あとのまつり)
時期を逃してしまい、何をやっても遅いという意味です。「祭りの翌日(後宴)」を指す意味もあり、そこから転じて、時機遅れでむだなこと、手遅れという意味で使われます。日常会話にもなじみやすい表現です。
例:やっぱりやっておけばよかった… と今さら思っても後の祭りだ。
憂え身に及びて後憂うるも及ばず(うれえみにおよびてのちうれうるもおよばず)
物事が起きてから慌てても、もう手の打ちようがないという意味です。やや古風で硬い表現ですが、「事前に備えるべきだった」という戒めの意味が強く込められています。
例:憂え身に及びて後憂うるも及ばずとならないよう、事前準備に時間をかけておいた。
対義語にはどのようなものがある?
「後悔、先に立たず」には決まった「対義語」があるわけではありません。ただ、後悔を減らす考え方として、「事前に備える」方向のことわざを合わせて覚えておくと便利です。
備えあれば憂いなし(そなえあればうれいなし)
何が起きてもいいように準備しておけば、不安を感じずにすむという意味です。「悔やむより、備える」という考え方を端的に表すことわざです。
例:備えあれば憂いなしの精神で、停電時のために懐中電灯を常に置いている。
立つ鳥跡を濁さず(たつとりあとをにごさず)
その場を去るときに、きれいに整えて立ち去るという意味です。転職や引っ越しなど、終わりの場面でよく使われますが、「退き際をきれいにする」という意味のことわざで、あとに悔いを残しにくい行動として参考になります。
例:自分の担当をきっちり引き継いで退職した彼女は、まさに立つ鳥跡を濁さずだ。
一か八か
どうなるかわからないが、思い切って挑戦してみるという意味です。迷って後悔するくらいなら、行動して結果を受け入れるという前向きな気持ちが表れています。
慎重さよりも「挑戦すること」を選ぶ姿勢が、対照的に映る言葉です。
例:このチャンスを逃したら二度と来ない気がして、一か八かで応募してみた。
参考:『デジタル大辞泉』(小学館)、『故事俗信ことわざ大辞典』(小学館)

「後悔、先に立たず」の英語表現は?
英語でも「後悔、先に立たず」と同じ意味を持つことわざがあるので紹介しましょう。
“It’s no use crying over spilt milk.”は、「こぼれた牛乳のことで泣き悔やんでも無駄だ」という意味を持ちます。まさしく、「後悔、先に立たず」ですね。
そのほか、“It’s too late for regrets.”とも表現できますよ。
参考:『プログレッシブ和英中辞典』(小学館)
「後悔、先に立たず」に関するFAQ
ここでは、「後悔、先に立たず」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1:「後悔、先に立たず」の意味は?
A:すでに起きたことを後から悔やんでも、取り返しがつかないという意味です。
Q2:「後悔、先に立たず」に似た表現はありますか?
A:「覆水盆に返らず」や「後の祭り」などが、意味の近い類語として知られています。
Q3:英語ではどのように言い換えられますか?
A:“It’s too late for regrets.”、“It’s no use crying over spilt milk.”が、意味の近い表現として挙げられます。
最後に
「後悔、先に立たず」は、起きてしまったことは戻らないことを伝える言葉です。だからといって、失敗や迷いが無意味だったわけではありません。
言葉の意味を知ることで、過去を責めるより、これからを整える視点が生まれることも。肩の力を抜いて、今できる一歩に目を向けられたら、それで十分なのかもしれませんね。
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