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そもそも「お通し」とは?
居酒屋に行くと、必ずと言っていいほど出てくる「お通し」。皆さんにも、好きな「お通し」メニューが出てきて気分が上がったことや、会計時にレシートを見たら「お通し代」が高くてびっくりしたという経験があるのではないでしょうか? そこで今回は、「お通し」の意味や由来、「お通し」のメリットや人気メニューを紹介します。
「お通し」の意味や由来
「お通し(おとおし)」とは、「お客様から最初の料理の注文を受けた後に出す、小料理」のこと。お酒を飲みながら軽くつまめるような小鉢料理であることが特徴です。居酒屋では、枝豆や漬物、ナッツ類やお刺身などが定番ですよね。
「お通し」はもともと、お客様からの注文を受けて、「お店側が注文を承りました」という意思表示のために出されるようになったそう。料理を待っている間に、「ちゃんと注文は届いているだろうか?」とお客様を心配させないよう、おもてなしの心から生まれたものなのです。
ちなみに、「お客様からの注文をお通ししました」という意味から、「お通し」と呼ばれるようになったと言われています。
「お通し」と「突き出し」との違い
お店に行くと、「お通し」ではなく「突き出し」が出る場合もありますよね。両者の違いはどこにあるのでしょうか? 「突き出し」とは、関西でいう「お通し」のこと。お客様の注文とは関係なく最初に出す(突き出す)ことから名付けられたといわれています。お客様の注文を受けてから出すのではなく、お店側のタイミングで出すところが「お通し」との違いのようです。
「お通し」代の相場とは?
多くの居酒屋や飲食店では、大体300円〜500円程度が「お通し」代の相場です。ただし、中には、200円以下のお手頃な「お通し」や、反対に1000円以上もする「お通し」を出すお店も存在しているそう! 驚きを隠せませんね。
「お通し」は断ることはできる?
もし、自分が食べられない「お通し」が出てきた場合断ることはできるのでしょうか? お店の事情にもよりますが、「お通し」には席料が含まれているため、断れないケースがほとんどです。もし断れたとしても、「お通し」代が無料になるお店もあれば、席代としていくらか取られるところもあるようです。
アレルギーなどがあり食べられないものが多い場合には、あらかじめお店に伝えてみるとトラブルを防ぐことができるかもしれませんね。
「お通し」の習慣は海外にはない?
日本の飲食店では当たり前のように受け入れられている「お通し」ですが、日本独自の文化なのだそう。近年では、日本に旅行にきた外国人観光客と「お通し」を巡るトラブルが増えているそうです。「お通し」は、店側からの説明も明確でないことも多いため、会計時になって「注文していない料理が勝手に出てきて、料金を請求されるなんておかしい」と戸惑う人が多いようです。
海外には、「お通し」という言葉がないので、「Appetizer(前菜)」や「Small appetizer(小皿料理)」と説明するといいでしょう。また、「お通し」には席料という意味合いがあるため、「Table charge(席料)」と説明するとわかってもらえるかもしれません。注文にかかわらず、全てのお客様にかかるチャージ料だと言えば、トラブルは避けられそうです。
人気の「お通し」メニューは?
居酒屋で最初に出てくる「お通し」。他の料理を待つ間に、これが出てきたら気分が上がる! というメニューはなんでしょうか?
・たこわさ
・モツ煮
・枝豆
・刺身
・ポテトサラダ
などが人気の「お通し」メニューのようです。たこわさのように居酒屋でしか食べないものや自分では作らないものが出てくると嬉しいですね。また、モツ煮や枝豆などビール合うことを重視している人も多いようです。反対に、ナッツ類やおひたしなどはいつでも食べられる・見た目が華やかではないとの理由から不人気。値段に見合っていないと感じると、印象が悪くなってしまうのかもしれませんね。
「お通し」を出す居酒屋のメリットとは?
沢山の定番メニューがある中で、どうしてお店側は「お通し」を出すのでしょうか? その理由を見ていきましょう。
1:お店の味やコンセプトを知ってもらえる
お客様がその店で初めて目にする「お通し」は、いわば「お店の顔」。「お通し」をお客様に提供することで「うちはこんなお店ですよ」というコンセプトを伝えることができます。また、使っている器や旬の食材、味付けを気に入ってもらえれば、お客様の心をぐっと掴むこともできるでしょう。
2:最初の料理が出るまでの間を持たせられる
もし、注文からすぐに提供できない料理を注文されてしまうと、お客様を待たせてしまうことになります。注文を受けてからすぐに「お通し」を出すことで、最初の料理が届くまでの間を持たせることができますね。
「お通し」のお客さんのメリットとは?
有料であることがクレームになることも多い「お通し」ですが、実はお客様にとってのメリットも!
1:お店の味やこだわりを体験できる
お客様に最初に出される「お通し」には、店主のこだわりやセンスが詰まっています。そのため、お客様は「お通し」を食べることで、お店の味や料理のレベルを簡単に知ることができますよ。
2:待つことなく料理を食べられる
注文してもなかなか料理が来なくてイライラしたことはありませんか? 「お通し」があれば、軽くつまみながら次の料理を待つことができます。いつになったら料理が運ばれてくるのだろうとヤキモキする必要がありません。
最後に
日本の居酒屋では必ずと言っていいほど出てくる「お通し」。勝手に出てくるのにどうして有料なのだろう? と疑問に思っていた方も多かったのではないでしょうか。元々「お通し」は、お客様に自分の店の味を伝えたいという思いと、料理の提供をできるだけ待たせたくないという心遣いから生まれたものなのかもしれませんね。お気に入りの「お通し」を出してくれるお店を、見つけてみてはいかがでしょうか?
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