「それは違う」とできるだけ言わない
人はさまざまな価値観を持っています。
超情報化社会で、以前より簡単に情報を手に入れることができるようになりました。たくさんの情報が手に入るということは、同時にたくさんの価値観を知るということとイコールになります。
ですから、こうした「それは違う」といった言葉が生まれてくるのは当然のことでしょう。それを受け入れるのはなかなか難しいことかもしれません。
実際に、日本全国至るところで今この瞬間も、上司が部下に、親が子どもに、先輩が後輩に対し、一方的に責めてしまうやりとりは、昔からずっと変わらずに続いていることだと思います。
自分の常識が相手にとっても常識と思っていると、思わぬ価値観に出合った時、人は思わず「それは間違ってるだろ!」と指摘したくなるのは当然のことです。よほど人に危害を加えることは別として、正確に表現すると、それは
「間違っている」のではなく、「自分とは違う」
ということなのです。
あなた自身も自分の大切にしている価値観を否定されると嫌なように、相手にとってもそれは同じこと。コミュニケーションをとる際に、気をつけたいですね。
最後にまとめです。
・100%好かれる聞き方のコツ
「相手を否定するのではなく、相手との価値観の違いを理解する」
次回も引き続き、嫌われない聞き方を紹介します。
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永松茂久(ながまつ・しげひさ)
株式会社人財育成JAPAN代表取締役。大分県中津市生まれ。「一流の人材を集めるのではなく、今いる人間を一流にする」というコンセプトのユニークな人材育成法には定評があり、全国で数多くの講演、セミナーを実施。「人のあり方」を伝えるニューリーダーとして、多くの若者から圧倒的な支持を得ており、講演の累積動員数は延べ45万人にのぼる。2021年1番売れた本『人は話し方が9割』(すばる舎)をはじめ、著書多数。