柵の読み方と意味を確認!
世間の柵… 過去の柵…。「柵」は何と読む?
柵の読み方は?
◆正解は「しがらみ」
柵は「しがらみ」と読みます。柵とは「1. 水流をせき止めるために、川の中にくいを打ち並べて、それに木の枝や竹などを横に結びつけたもの。2. 引き留め、まとわりつくもの。じゃまをするもの」の意味を持ち、例に挙げたのは[2]の意味ですね。しがらみと聞いてぱっと思い浮かぶ意味も[2]ではないでしょうか。
しがらみはもともとは[1]の意味である川の流れをせきとめるための柵(さく)のことをいいました。
現在はダムや水門などがあり、木や竹を使う柵(しがらみ)を見かける機会はあまりないかもしれませんが、昔は柵(しがらみ)によって川の氾濫などが防がれたことから、悪化しそうな状況をくいとめるという意味でしがらみという言葉は使われていたようです。
明治時代にも森鴎外らが『しがらみ草子』を創刊していますが、これは「文壇の俗流にしがらみをかける」という意図からつけられたといわれています。
しがらみは強い意志を感じる言葉だったんですね。しかし、その強さが流れを妨げる抵抗勢力や反乱分子と思われる場面が増え、まとわりついてじゃまをするもの、というマイナスな意味が主流になっていったのかもしれませんね。
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いかがでしたか? しがらみがあるということはとてもやっかいなこと、なければいいもの、とばかり思っていましたが、語源を追うと自分が意志を持ってしがらみになることは、信念あってこそにも感じますね。それが相手から見たらしがらみでしかなくても。物事の両面を感じさせる深い言葉ですね。
言葉の意味/デジタル大辞泉
鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!