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2022.01.21

「行き掛けの駄賃」の意味とは? 類語や対義語、使い方も解説

「行き掛けの駄賃」とは、「いきがけのだちん」または「ゆきがけのだちん」と読みます。もともとは、「馬子(まご)が問屋に荷物を取りに行く途中に、他の荷物を運んで得る駄賃」という意味の言葉でした。本記事では、「行き掛けの駄賃」の意味や使い方、類語や対義語について解説します。

【目次】
「行き掛けの駄賃」の意味とは?
「行き掛けの駄賃」の言い換えや類語
「行き掛けの駄賃」の対義語には、どのようなものがある?
「行き掛けの駄賃」の使い方を例文でチェック
英語表現とは?
最後に

「行き掛けの駄賃」の意味とは?

(c)Shutterstock.com

「行き掛けの駄賃」とは、<いきがけのだちん>または、<ゆきがけのだちん>と読みます。「あることをするついでに、別のことをして利益を得ること」という意味があります。本来の目的を達成する過程で利益を得た場合に使われる言葉です。

「行き掛けの駄賃」は、もともと「馬子(まご)が問屋に荷物を取りに行く途中に、他の荷物を運んで得る駄賃」という意味の言葉でした。「馬子」とは、荷物や人を運ぶ馬をひく職業のことで、昔の運送業のことです。このことが転じて、「事のついでに他の事をすること」という、現在の使い方が生まれました。

「行き掛けの駄賃」の言い換えや類語

「行き掛けの駄賃」は、日常生活ではあまり使う機会のない言葉なため、似た意味の言葉を覚えておくと、いざという時に役立ちますよ。似た意味を持つことわざやフレーズを紹介します。

(c)Shutterstock.com

1:海老で鯛を釣る

「海老で鯛を釣る」とは、「少しの元手や労力で、大きな利益を得ることのたとえ」です。小さな海老で立派な鯛を釣ることからできたことわざです。簡単に得することができたときなどに使われます。「とんとん拍子で話が決まり、海老で鯛を釣るようなものだった」「海老で鯛を釣るようなうまい話は、ビジネスの世界ではなかなかあるものではない」という使い方をします。

2:一石二鳥

「一石二鳥」とは、「一つの事をして、同時に二つの利益・効果をあげること」です。こちらのことわざの方が馴染みがありますよね。ある事をして利益を得ることが、「行き掛けの駄賃」と共通しています。「上司から一石二鳥の名案だと褒められた」「引っ越しのアルバイトは、お金も稼げて運動にもなるから、一石二鳥だと兄は言った」という使い方をします。

3:〜がてら

「行き掛けの駄賃」とは、「ある目的のついでに、別のことをして利益を得る」という意味です。そのため、「〜がてら」「〜のついでに」「〜に便乗して」という表現に言い換えることもできるでしょう。

いずれも、「ある事をするときに、それを利用して他の事柄もする」という意味があります。「祖父の家に行くついでに、ドライブでもしようか」「夕飯の買い物がてらに、銀行で支払いを済ませた」というような使い方をします。

4:機会を利用して

「行き掛けの駄賃」は、「悪知恵を働かせて、得をすること」といったニュアンスもあります。もし、ビジネスシーンで使いたい場合には、「この機会を利用して」「機会を借りて」などの表現を使うと、相手に印象よく使うことができるでしょう。

「行き掛けの駄賃」の対義語には、どのようなものがある?

「行き掛けの駄賃」は、利益を得て、得をした時に使われる言葉です。それでは、反対に損をしてしまった時には、どのようなことわざがあるのでしょうか? 一緒に見ていきましょう。

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1:骨折り損のくたびれ儲け

「骨折り損のくたびれ儲け」とは、「苦労しても疲れるだけで、少しも成果が上がらないこと」を指す言葉です。自分が行ったことが何の利益も産まなかったという点が、「行きかけの駄賃」とは正反対といえますね。

「はるばる遠方からやってきたのに、施設が混んでいて全く楽しめなかった。これでは骨折り損のくたびれ儲けだよ」「ダイエットを3ヶ月頑張ってみたが、体重が全く減らなかった。骨折り損のくたびれ儲けだ」

2:二兎追う者は一兎をも得ず

「二兎追う者は一兎をも得ず」とは、「欲を出して同時に二つのことをうまくやろうとすると、結局はどちらも失敗することのたとえ」です。大抵はどちらかに絞っておくべきだったと後悔するときや、目上の人からの戒めの言葉として用いられます。

「二兎を追う者は一兎をも得ずという言葉の通り、仕事か恋愛の1つに絞るべきだ」「二股をかけたら、二兎追うものは一兎も得ずで、両方の人にフラれてしまった」

「行き掛けの駄賃」の使い方を例文でチェック

「行き掛けの駄賃」は、あまり馴染みのない言葉であるため、普段の生活の中でどのように使えばいいのかわからない方も多いはず。主な使い方を例文を挙げて解説します。

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1:別の用事で祖父のところに出かけたら、行き掛けの駄賃でお小遣いをもらえた。

本来の目的とは別のことで利益を得た時に使われる「行きかけの駄賃」は、このような使い方ができますね。

2:この間出張にいったら、ご当地のグルメを食べることができた。まさに行き掛けの駄賃だったよ。

この例文のように、金銭的な利益を得るとき以外にも「行き掛けの駄賃」は使用できます。思いもよらずラッキーだったというようなニュアンスが含まれた例文ですね。

3:親戚の住んでいる都会に出かけたついでに、ショッピングモールで買い物をした。行き掛けの駄賃とはこのことだ。

このような出来事は、日常生活の中でよくあることですよね。せっかくだから、ついでに〜しようという発想から、「行き掛けの駄賃」という言葉が生まれたのかもしれません。

英語表現とは?

それでは「行き掛けの駄賃」は、英語でどのように表現すればいいのでしょうか? 「行き掛けの駄賃」は日本特有のことわざであるため、ぴったりと当てはまる英語表現はありません。そのため英語では、「本来の目的とは違うことで利益を得る」という事を文章で説明する必要があります。早速みていきましょう。

1:She went out to eat my way home.(彼女は家に帰るついでに外食をした)

「I went out to eat」=「外食をした」。「my way home」=「家に帰るついでに」という意味です。家に帰るという目的のついでに外食をするのは、一石二鳥であるともいえますね。

2:I stopped by a bar while driving.(私はドライブのついでにバーに寄った)

「stopped by」=「〜に寄った」。「while driving」=「ドライブのついでに」という意味になります。本来の目的とは別に、自分にとって利益になる事をするという意味として使用できますね。

最後に

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「行き掛けの駄賃」の意味や使い方、類語・対義語などはお分かりいただけましたか? 「行き掛けの駄賃」とは、「あることをするついでに、別のことをして利益を得ること」。由来は、昔の運送業にまつわることから、古い慣用句であると考えられますね。

現在では、類義語である「一石二鳥」や「海老で鯛を釣る」といった言葉の方が、馴染みのある表現です。日常生活やビジネスシーンで「利益を得た」事を伝えたい場合には、「この機会を利用して」「〜のついでに」という言い換え表現を使いましょう。似た意味を持つ言葉をいくつか覚えておくと、いざという時に役立つはずです。

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