非日常へトリップ! 嵐山にたたずむ【星のや京都】に魅せられて#2
前回は、星のや京都のアウトラインやディナーをお届けしました。今回は、“朝鍋”スタイルの絶品朝食や、2日間限定の紅葉の宴「星のや紅葉賀」を紹介します!
平安貴族が興じた嵐山にたたずむ水辺の私邸「星のや京都」は、専用の船に乗ってアクセスするのもユニークですが、“朝鍋”朝食や瓦と白砂で川の流れを表現した枯山水がテーマの「奥の庭」など、京都に息づく日本の伝統と斬新な発想が組み合わさった風雅な空間でした。
体が整うヘルシーな朝食は“朝鍋”スタイルで
嵐山の朝のひんやり澄んだ空気は、はっとするほど新鮮で、あたりには静寂が満ちていました。
汽笛を鳴らして対岸を走るトロッコ列車や川を行き来する船を眺め、ぼーっと過ごすのも贅沢な時間。
「星のや京都」の朝食は、お部屋でいただく“朝鍋”スタイル。朝から鍋!? と驚きましたが、出汁の良い香りが食欲をそそる、とびきりの朝食が待っていました。季節の野菜を上品でやさしい味わいの出汁でいただく朝鍋のシメは、あおさと卵を入れて作る雑炊。
あまりの美味しさに、家に帰ってからも「もう一度あの味を…」と研究を重ねるほど。豊富な小鉢やご飯とともに朝から活力が沸いてくるメニューです。
2日間だけ現代によみがえる源氏物語の紅葉の宴「星のや紅葉賀」
樹齢400年の大きなもみじが広がる「奥の庭」は、瓦と白砂で川の流れを表現した、枯山水がテーマの庭園。
この「奥の庭」で、今年はじめて開催されたのは、源氏物語の紅葉の舞を鑑賞する2日間限定のイベント「星のや紅葉賀」。
『源氏物語』の中に描かれた主人公・光源氏が紅葉の下で舞を舞う優美な場面を再現。平安貴族の風流な一幕へと誘います。
日本で約1200年前に誕生した「雅楽(ががく)」は、いくつもの楽器で合奏する音楽として一番古い起源を持ち、“世界最古のオーケストラ”と言われています。演奏形式や音色はほぼ変わらずに現在まで伝承され、はじめて目にする楽器なのに、どこか懐かしさも感じる不思議な感覚がありました。
それぞれの楽器や音色、華やかな装束について詳しく解説を伺い、最後には質問コーナーも。ユネスコ無形文化遺産にも登録されている日本の伝統文化「雅楽」を宿の敷地内で鑑賞できるとは、なんと贅沢なのでしょう。
嵐山で贅沢なおこもりステイが叶う「星のや京都」
京都らしい和のおもてなしと、素晴らしいお部屋。施設内にいながらにして、日本の伝統的な文化を体験できる「星のや京都」。
きっと秋の季節が訪れるたびにあの心地よい時間を思い出すことでしょう。
「星のや京都」
住所:京都府京都市西京区嵐山元録山町11-2
アクセス:阪急嵐山駅より徒歩約10分、京都南ICより車で約30分
電話番号:0570-073-066(星のや総合予約)
チェクイン15:00~/チェックアウト~12:00
料金:134,000円~(1室1泊あたり、食事別、税・サービス料込)
窪 咲子
編集者・トラベルライター。芸能雑誌編集部を経て、1年8カ月の世界一周の旅へ。これまでに訪れた国は76ヶ国。趣味はホテルステイと旅先のマーケット巡り。著書『GIRL’S TRAVEL』、『恋する世界一周』。
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