逼迫の読み方と、切迫との違い分かる?
コロナ禍でよく耳にするワード、「逼迫」。
この漢字、なんて読むか分かりますか?
逼迫の読み方は?
◆正解はひっぱく
逼迫は「ひっぱく」と読み、「1 行き詰まって余裕のなくなること。事態が差し迫ること。2 苦痛や危難が身に迫ること」をいいます。逼は常用漢字ではないので、ひっ迫と記載されることも多いかと思います。
福や副と同じふくという読み方を連想した方や、福からプラスの状況を示す言葉かなとイメージした方もいるかもしれません。畐は満ちるのほかに寄り添うという意味があり、逼は「事態が差しせまる。身動きできない」という意味を持つんですよ。
逼迫の意味を改めて確認すると、コロナ禍における医療の状況に危機感が募りますね。
切迫との違いは?
逼迫と似た響きの言葉で社会人になってよく使うようになった言葉に「切迫」があります。
切迫は「せっぱく」と読み、「1 期日などが間近に迫ること。2 緊張した状態になること。逃げ場のない追いつめられた状態になること。3 呼吸や脈が、小刻みに速くなること」をいいます。
対応事項の期限が切迫している… など、[1]の意味で使ったことがある方も多いのではないでしょうか。[2]の意味は逼迫と似ているようにも感じられますが、逼迫はいきづまり、事態が悪化した状況に重きが置かれ、切迫は差し迫った状況に重きが置かれています。
つまり逼迫は悪化して追い詰められた状況を指すのに対し、切迫は状況の悪化が目の前に迫っているという時間的に追い詰められているニュアンスが強くなります。
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いかがでしたか? 切迫ではなく、逼迫と表現することに、現状の厳しさが表れているように感じます。わたしたちにも毎日の生活があることは大前提ですが、それも健康であってこそ。防ぎようがないと思いつつも、逼迫の一因にならぬようにできる努力は諦めずに続けていきたいですね。
言葉の意味/デジタル大辞泉
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鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!