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2021.08.10

正しい使い方をマスター!「ご依頼」とはどんな意味? 例⽂・類語・注意点もチェック

「ご依頼」という言葉は、その言葉だけでは敬語表現にはならず、その後に続く言葉で、敬語を表します。ビジネスシーンでは頻出用語ですが、普段から正しく使えているか不安になりますよね。実際にビジネスシーンでどのように使われているのでしょうか。ここでは、「ご依頼」の意味や使い方、類語について紹介します。

【目次】
「ご依頼」の意味とは?
使い⽅を例⽂でチェック
類語にはどのようなものがある?
英語表現とは?
最後に

「ご依頼」の意味とは?

ビジネスにおいては頻出用語の「ご依頼」という言葉を、あなたは正しく使えていますか? 「ご依頼」は、実はそれだけでは敬語にならないということを知っていましたか? その後に続く言葉で敬語を表します。本記事では、これを機にきちんと使い方を整理したい「ご依頼」という言葉を、例文を用いて解説していきますので、参考にしてくださいね。

意味

「ご依頼」の「依頼」という言葉は、ご存じの方も多いと思いますが、「人に用件を頼むこと」を意味する名詞です。それに接頭辞の「ご」をつけ、丁寧に表現したものが「ご依頼」。接頭辞の「お」や「ご」は、「お約束」「ご親切」など、言葉の頭につけて語調を整えたり、丁寧に表現するという効果があります。

ビジネス等で使う時の注意点

「ご依頼」は、誰かに何かを依頼する時、される時などに使いますが、丁寧語ですので、その相手は目上の方が対象のことが多いです。言葉単体では尊敬語、謙譲語といった表現はできませんので、その後に続く言葉で判断します。

ビジネスシーンでは、目上の方からの依頼に対し、「先日ご依頼いただいた」などといったフレーズが多く頻出しますが、「していただく」は相手を敬う敬語になりますので、正しい使い方になります。

一方で、自分が依頼したことに対し、「ご依頼させていただいた」と使う方もいるかと思いますが、実はこれは二重敬語となりますので注意してください。

「ご依頼する」+「させていただく」という謙譲語が二つ重なっているためです。自分が依頼をした場合には、例えば「ご依頼申しあげた」などという言い回しが適切でしょう。「申しあげる」は他に、「ご紹介申し上げます」「ご説明申し上げます」などの使い方があります。

(c)Shutterstock.com

使い⽅を例⽂でチェック

では、具体的にビジネスシーンでどのように使われているのか、例文を用いてチェックしましょう。

1:「先日ご依頼いただきました○○の件につきまして、準備が整いましたのでご連絡致します」

目上の相手や取引先などから、依頼を受けた際に使える表現です。「ご依頼いただきました」や「ご依頼いただいた」、また「ご依頼のありました」などが、相手の行為に対し敬意を表した正しい表現になりますので、ビジネスシーンでは非常に重宝します。ぜひ、覚えておいてくださいね。

2:「○○の件に関しましては、総務部へご依頼いただきますようお願い申し上げます」

このフレーズは少しややこしいかもしれませんが、目上の方に対し、依頼すること自体をお願いする表現です。「依頼は○○へお願いします」という意味を、より丁寧に表現したフレーズになります。「ご依頼くださいますようお願い致します」と言い換えることも可能です。

3:「昨日メールでご依頼申し上げた○○の件ですが、一部依頼内容に誤りがありましたので、訂正致します」

これは、自分が依頼したことに対し使える表現です。「申し上げる」は、「言う」の謙譲語となり、自分の行為に対して使える敬語表現になります。この場合、「ご依頼しました○○の件」とシンプルな言い回しでも、間違いではありません。

(c)Shutterstock.com

類語にはどのようなものがある?

次に、「ご依頼」の言い換え表現をチェックしていきましょう。ビジネスシーンでは、場面によっては堅すぎると少し不自然な場合も出てきますので、状況に応じて丁寧度合を使い分けてくださいね。

1:「ご用命」

「用命」とは、「用事を言いつける事、商品などを注文すること」です。相手から何か用事を命じられたり、注文を受けた際に使うことができます。「先日(わたくしが)ご用命しました~」といったように、自分が頼んだりした場面では使用できません。

例文:「何かございましたら、なんなりとご用命ください」

2:「ご要望」

「要望」とは、「物事の実現を求め、強く期待すること」を意味します。「ご要望」は、目上の方や取引先などが自分や会社に対し、何かを期待したり望むことを指す言葉です。「ご依頼」は具体的な内容を指すことが一般的ですが、それよりも漠然とした内容の場合があります。

例文:「貴社のご要望にあったご提案ができるよう、誠心誠意対応いたします」

3:「お願い」

日常会話でも頻繁に使われる「お願い」は、「ご依頼」の言い換え表現といえます。「ご依頼」よりも少しカジュアルな表現になるため、フォーマルな場面での使用には向きませんので、注意しましょう。

例文:「昨日お願いした資料作成の件ですが、進捗状況はいかがでしょうか?」

(c)Shutterstock.com

英語表現とは?

英語で何か依頼したい際は、“Would you mind ~ing?(~してくださいますか?)”が一般的によく使われます。“mind”とは、「気に障る、嫌だと思う」という意味で、直訳すると“あなたは~することを嫌だと思いますか?”です。

注意する点はそれに対する返答ですが、快諾する場合は、“No.(いいえ、気に障りません)”や、“I don’t mind.(いいえ、大丈夫ですよ)”が正解になります。このフレーズは、日常会話でもビジネスシーンでもよく使われる表現ですので、覚えておくとよいでしょう。

<例文>

― Would you mind helping me with preparing the materials for tomorrow’s meeting?
(明日の会議資料の準備を手伝っていただけませんか?)

― Of course, not.
(もちろん、いいですよ)

最後に

「ご依頼」の解説は理解いただけましたか? 「ご依頼」という名詞そのものだけでは敬語表現にはなりませんので、状況に応じて、その後に続くフレーズを使い分けてください。また、紹介した類語もビジネスシーンでは頻出用語ですので、併せて覚えておくと便利です。ぜひ、正しい使い方をマスターして、社会人として一歩前進できたらいいですね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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