携帯電話を数えるとき、どのように数える?
私たちの生活になくてはならないものになりつつある「携帯電話」。複数を使い分けている人もいますよね。
では、携帯電話を数えるとき、みなさんはどのように数えていますか。「台」を使って数えるのは正しいと思いますか。
【問題】
携帯電話を数えるときに「1台、2台」と「台」を使って数えるのは正しい?
1. 正しい
2. 正しくない
正解は?
1. 正しい
2005年の6月、ジャマイカのアサファ・パウエル選手が陸上競技の男子100メートルで世界記録を塗り替えて話題になりました。彼は3年前に米国のティム・モンゴメリ選手がマークした9秒78の記録を100分の1秒更新したのです。この偉業を説明するテレビニュースを見ましたが、パウエル選手が100分の1秒縮めた距離の差というのを計算すると、ちょうど“携帯1個分”の長さに相当するということでした。携帯はあくまでも長さを測る目安。だからわざわざ“携帯1台分”と言う必要はないのです。
小型通信機器類の数え方が「台」から「つ」あるいは「個」へと変化する様子は、何も携帯電話が初めて辿る道ではありません。携帯電話以前の通信手段だったポケベルの数え方を新聞記事で調べてみると、利用者数が最高を迎えた1996年頃の記事では、ポケベルはすべて「1台」と数えていました。
しかし、その後、携帯電話やPHSへと通信手段が移行し、1998年頃からポケベルを「1つ」や「1個」と数える記事が散見されるようになりました。携帯電話に比べるとポケベルの機能は単純で、今まで通信機器として機械を数える「台」を使っていたのに、それよりも高性能の機械が出現したことによって「台」で数えない傾向が強くなっていったのです。
携帯電話の機能の進歩がまだまだ著しい今日――その数え方をみると私達の生活の中にどの程度普及して、機械として意識されないまでになっているかがわかります。まだ携帯電話は「台」で数えていますが、いずれ携帯電話も「1つ」や「1個」と数え始める日が来るでしょう。果たして携帯電話も数え方でポケベルと同じ運命を辿るのか、今後も注目していきたいです。
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