1:自分の都合で遅れている仕事に対して「お待たせしました」
自分の都合で期限を過ぎてしまっている仕事を提出するときには、遅れたことに対するお詫びを伝えるのがマナー。であるにもかかわらず、「申し訳ありません」などの謝罪の言葉の代わりに「お待たせしました」と伝えるだけで済ませてしまう残念なパターンも散見されます。
よほどの大御所や大物、立場的に上の人物が使うならばまだしも、対等、あるいはこの言葉を発した本人のほうが周りより立場が低い場合に、相手に迷惑をかけておいて「待たせましたね」という趣旨だけで済ませるのは、周囲に「何様?」と思われても無理はありません。
自分では丁寧に伝えているつもりでも、感じの悪い人認定されやすい典型でもあります。
2:相手に頼んだことを断るのに「お力になれずすみません」
仕事で、自分が頼んだことに対して相手が動いてくれたとき、結果として相手が持ってきてくれた話が自分の思っていた内容と異なるケースもありますよね。そんなときには、自分の依頼に対して動いてくれたお礼を伝えたうえで、引き受けられない謝罪をするのがマナー。
「お力になれずすみません」だけだと自分の力を過信しているうえに、「すみません」が正式に謝罪していることにはならないため、ビジネス相手には不快感を抱かれやすい表現です。
「お忙しいなか、時間をさいて動いてくださったのに、私が未熟でお引き受けできず申し訳ありません」や「せっかくご尽力いただいたのに、私の力不足にて申し訳ありません」など、丁寧な言い回しを心がけたほうが、相手の気分を害さないコミュニケーションをとりやすいでしょう。
3:自分が応募した先に「大変興味があり、仕事も受注できそうです」
求人に対して応募をする際に「記載の内容に大変興味をもっており、仕事も受注できそうです」と伝えてしまうと、高飛車な印象を与えがちなので、こちらも要注意。発注元と受注先は対等であるべきではありますが、仕事をしたいから応募しているのに「受注できそうです」などと上から目線な言い回しを使うと、マナーに欠ける印象を与えやすいです。
求人内容に関心があって、ぜひともその仕事を受けたいと思っているならば、相手の求人内容を評価するかのような言い回しよりも、自身の実績や意気込みを伝えたほうが好印象を与えやすく、マナーの面からも謙虚な印象に。
ビジネスシーンで、相手が「高飛車だな」と感じる言い回しを使ってしまえば、本人には悪気がなくても自意識過剰な印象を強めます。不必要に相手をモヤつかることは、仕事を進めていくうえでいい影響を与えにくいため、気をつけておくに越したことはありません。
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。