妊活の本当の目的は…【30代からの不妊治療】
妊活を始めて3年。現在34歳の私の体験から、妊娠を考えているカップルにとって少しでも役に立つような情報をレポート形式でお届けします。
前回は、人工授精した話をお届けしました。今回は、人工授精後の検査をした話。
人工授精後の検査の結果は?
高齢出産の壁が気になる年ごろの私と40歳の大台に乗ろうとしている夫。妊活をはじめて2年が過ぎようとしていた2019年の夏、私たち夫婦は人工授精をしました。
自然周期での人工授精を行った3日後、改めて採血とエコーの検査をして、排卵がきちんと起きていたことを病院で確認しました。
医師「よかった、生理周期ピッタリなんですね。排卵は無事にできていました。今回の人工授精のタイミングとしてはバッチリです」
うーん。よかったは、よかったけれど、排卵時期をあわせることがゴールではなく、しっかり妊娠できてないと成功ともいえないので、なんだか複雑な気分でした。これだったら、タイミング法を続けているのと物理的にやってることは変わらないしな~。
ネットで人工授精の成功確率とかをいろいろ検索してみたのですが、平均的に6~8回くらいで妊娠できることが多いみたいです。でも6回も人工授精をしたら単純に半年がすぎてしまう。この作業を繰り返す前に、なにか根本的な原因を究明できないものかという気持ちもありました。
私「私、人工授精ではぜんぜん妊娠できる気がしなくって…。ほかに、先に受けといたほうがいい検査とかないんですか? 夫とも話して、年齢的な問題もあるので、体外受精も視野に入れているんですが、そうなったとき、あとから『あの検査しておけばよかった』って後悔したくないので…」
医師「正直、ここから先は、体外受精してみないとわからないことが多いのです。精子と卵子が単純に出会えていないのか? それとも受精できていないのか? 受精卵になっても、着床ができないのか? どこに問題があるか、先にわかればいいんだけれどね。体外受精してみて、初めて『あ、ここがネックだったんだね』ってわかることがあるんです」
目指しているのは妊娠ではなく元気な子を育てること
検査としての体外受精かぁ。もういったい私は何をしに病院へきているんだという気分になってきました。するとS先生が私のカルテを見ながら言いました…。
医師「クロサワさんって、ダイエット的なことしていますか?」
私「あ…、体重ですよね」
そうだった。この病院に転院してきて、最初に指摘されていた体重問題。忘れていたわけではないけれど、すっかりそのまま何も改善することなく1年が過ぎてしまっていました。私の体重は増えるどころか夏バテして当初よりも2キロほど落ちていたのです。
医師「もう少し増やした方がいいですよ」
私「ですよねぇ。なかなか普通に食べていても体重増やすのって難しくって」
医師「少し運動をしてみてはどうですか? 下半身の筋肉つけておくとお産や子育てしていくときにも有利ですし」
私「お産!」
私はいつの間にか妊活脳になってしまっていてすっかり忘れていたけれど、目指しているのは妊娠ではなく、元気な子どもを産んで育てることだった! 受精とか着床とか、目の前のハードルにばかり気がいってしまって、一番大事なことをすっかり失念しそうになっていました。
妊活のためにアレしなきゃコレしなきゃって考えること自体が憂鬱になっていましたが、この時、視界がパッと開けた感じがしました。お産や子育てのためならば、スグに運動しよう! 下半身の筋肉を強化しよう!
そしてそんな私の様子を隣でみていた夫は、「不妊治療、少し休まない?」と提案してきました。
これまでの記事▶︎不妊治療体験レポ
TOP画像/(c)Shutterstock.com
クロサワキコ
34歳・主婦ライター。妊活歴3年目。男性不妊の治療や人工授精に体外受精、ステップアップを重ねていくなかで感じた不妊治療のリアルな本音を発信しています。