【目次】
・「寄り添う」の意味、類語とは?
・相手の気持ちに「寄り添う」ことができる人の特徴
・相手の気持ちに「寄り添う」ための行動
・「寄り添う」の英語表現
・最後に
「寄り添う」の意味、類語とは?
傷ついたときや、悩んでいるとき、誰かにそっと寄り添ってもらった経験はありませんか? 友人や大事な人がそばにいてくれるだけで、少し気持ちが楽になりますよね。この「寄り添う」という言葉の意味は、物理的にそばにいるという意味だけではありません。不安そうな人や落ち込んでいる人のそばに、物理的なだけでなく、心も寄せる様子を表します。
本記事では、「寄り添う」の本来の意味や、「寄り添う」ことができる人の特徴や、そうなるための行動について、丁寧に解説していきます。
意味
「寄り添う」は、「もたれかかる、そばに寄る」というのが、本来の意味です。物理的に近くに寄る行為を指します。しかし日常的には、心情的に歩み寄ったり、共感したりする際に使われることも非常に多くあります。具体的な例文は次の通りです。
<例文>
・病気で床にふせている飼い主に、彼の愛犬はずっと寄り添っていた
・失恋で落ち込んでいる私に、友人たちが心配して寄り添ってくれた
・祖母が亡くなり悲しんでいる母に、父はずっと寄り添っていた
・ストレスで苦しんでいる人を救うには、いかに彼らに寄り添えるかが重要である
類語
では、「寄り添う」の類語をご紹介していきます。「寄り添う」の類語は以下のような言葉が挙げられます。
1:付き添う
「付き添う」は、物理的にそばに寄るという意味を表す時の「寄り添う」に似た言葉です。「病院まで付き添う」「初めての上京で、付き添いが必要だ」など、一緒についていく、同行するという意味の時に使われます。
2:共感する
「共感する」は、相手の気持ちに心を寄せるという意味の「寄り添う」の類語です。相手の考えや主張、感情を自分もその通りだと感じること。「彼女の意見に強く共感する」「彼には共感者が多数いた」などと使います。
相手の気持ちに「寄り添う」ことができる人の特徴
では、相手の気持ちに「寄り添う」ことができる人とは、どのような人を指すのでしょうか。次に、その「特徴」をいくつか解説していきます。
1:「物事を俯瞰(ふかん)して考えられる」
主観にとらわれずに、どんなことも冷静に俯瞰することが、「寄り添う」ことができる人の特徴の一つです。どんなことでも、すぐに自分の意見を主張するのではなく、まずは客観的に物事を見ることが大切です。
2:「気配りができる」
相手への気配りが、「寄り添う」ことへの第一歩です。相手がどのように感じて、今何が必要なのかを相手の立場になって考え、それに伴って行動できる人が、「寄り添う」ことができる人といえるでしょう。
3:「相手の変化に気づくことができる」
普段から、人や物事の変化に敏感に気づける人が多いことも、特徴の一つです。ちょっとした変化で、相手が今どんな状況かを察することができる人は、なかなかいないですよね。相手の変化に気づけると、悩んでいる側も心を開きやすく、相談しやすくなります。
相手の気持ちに「寄り添う」ための行動
では、日頃からどんなことに意識を向けると「寄り添う」ことができるのか、次に行動について説明していきます。
1:「相手の話に耳を傾ける」
まずはじめに、相手の話を最後まできちんと聞くことが重要です。話の途中で、自分の意見や主張を言いたくなることがあるかもしれませんが、最後までしっかり聞いてあげましょう。悩みや考えを打ち明ける友人も、相手が話を聞いてくれる姿勢を見せられれば、「あ、この人はきちんと聞いたうえでアドバイスをくれる人だ」と思い、そこで信頼関係が生まれます。
2:「様々な人と交流し価値観を広げる」
人には生まれ育った環境や、出会ってきた人々との関係性で、本当に多種多様な価値観があります。自分の価値観を大切にすることも重要ですが、それ一つにこだわりすぎると、人間関係を狭め、また自己成長の妨げになる場合もでてきますよね。
色々な人と出会い、色々な経験や知見を広げ、世の中にはこういう価値観を持つ人もいるのだなと知ることも、長い人生でとても大事なことです。ぜひ、フットワークは軽く、交流の場を増やしていってください。
3:「自分との共通点を見出す」
相手の話を聞き、価値観を理解できたら、次に自分との共通点を探してみてください。相手と同じ考えを持っていると親近感がより深まります。「私にも同じような経験があって、このように乗り切ったよ」、「私も同じ意見だよ、あなたは決して間違ってないよ」などと、実際の経験なども踏まえアドバイスをしてあげると、説得力も増し、悩んでいる相手も救われることがあるかもしれませんね。
「寄り添う」の英語表現
最後に、「寄り添う」の英語表現をご紹介します。物理的に側にいるという意味を表す“stay close to ○○”や、相手を受け入れようと、相手の話に耳を傾けるという意味の“listen to ○○”などが挙げられます。以下の例文もぜひ参考になさってくださいね。
・He always stayed close to me when I was having a hard time.
(彼は私がつらい時はいつも寄り添ってくれていた)
・My parents just listened to me to understand.
(両親は私を理解しようと、私の話にただ耳を傾けていた)
最後に
いかがでしたでしょうか? 「寄り添う」ことができると、相手からの信頼も得やすく、相談などに乗る機会も増えるでしょう。もし、辛い状況にいる人や、困難に直面している家族や友人がそばにいたら、ぜひ「寄り添って」あげてください。
たとえ自分と意見が違っても、まずは受け入れることが大切です。人はそれぞれ違います。ぜひ一人一人の価値観を否定せず、相手に「寄り添える」人になれるよう、本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
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