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2021.06.13

これぞ大富豪マインド!「お金は澱み、腐る。使わないままでは『紙くず』と一緒…」

ある日、大富豪の老紳士と出会った20歳の女子大生が、愛されて幸せなお金持ちに成長していく衝撃のお金持ち小説『職業、お金持ち。』。発売5ヶ月で4刷と好評の本書から、読むだけで「大富豪マインド」に生まれ変わるストーリーの一部を公開! 今回は、えびすさまが話す「お金持ちになるうえで自覚しておきたいポイント」について。

職業お金持ち 冨塚あすか

幸せなお金持ちになるには「お金」に執着しない

前回、えびす様の話から人がお金を稼ごうとするのは、『幸福感』を求めているからということを学んだ。

前回記事はこちら

(c)Shutterstock.com

「あ!」と私は、えびすさまの話が最近の体験にリンクする。

「あのね、えびすさまと約束したでしょう? 貧乏界脱出記念に、『お金がない』って言わないことにしたの。そしたらお金が『ある』ってことにすごく感謝できるようになった。資産状況は何も変わってないんだけど、二百五十円のカレーもちょっとした移動の電車賃も、全部全部ありがたいなぁって。

私がこうして楽しく生きていられるのって、お金のおかげなんだなぁって。やってること自体は何も変わっていないはずなのに、こんなに世界が違って見えるなんて、びっくり!」

お金が使えることは幸せなこと

(c)Shutterstock.com

「そうそう、素晴らしい。それなんだよ。お金が使えるって幸せなことだよね。人はお金を使うことで幸せを感じられる。例えばあすかちゃん…… お洋服は好き?」

「大好き!」

「女の子だねぇ」と笑いながら、えびすさまは続ける。

「最近欲しいお洋服はある?」

「うーん…… ちょうど一着、とっても素敵なワンピースがあって。見てからここ数日、ずっと頭から離れなくって」

「どうしてそれが欲しいの?」

「こないだ銀座でたまたま見かけたんだけどね、色も形も着心地も、私の好みど真ん中だったの。もう本当に可愛くて、思い浮かべるだけでときめいちゃう」

「それを手にしたら、あすかちゃんはどんな気持ちになる?」

「えーっとね、嬉しくって、幸せで、きっとしばらくご機嫌。そのお店のロゴが入った袋を持っていることすら楽しいし、お会計もルンルンだし、もしかしたらウキウキ気分でそのままお店で着替えて帰っちゃうかも」

「うん、良いね、それだよ。あすかちゃんはそんな自分に会いたくて、洋服ひとつ選ぶとしても『これを身に纏ったら、どんな気持ちになるかな?』『どれだけ幸せになるのかな?』と思って買い物をしているんだ。自覚していたかどうかはさておき、今までもね。

このときあすかちゃんは、この洋服『自体』が欲しいんじゃない。得たいのは感情。幸せな気持ち…… 現代は特に、モノに溢れている。人間の欲求はより高次元になり、もう、モノが欲しいという段階はとうに超えているんだよ」

(c)Shutterstock.com

えびすさまはそう言うと、あぁ、と何かを思い出したように、「少し話はずれるけど」と前置きをして、

「そういう意味では、物欲がとどまることを知らない『小金持ち』の人たちは可哀想というか、完全に時代遅れだね。そういうお金の使い方は消費であり、浪費。端的に言えば無駄遣い。買っても買っても満たされずに虚しさばかりが募るだけで、かえってその行為に余計に拍車がかかるのだけど……。

そういった人は、まず自分に丁寧に寄り添ってあげる時間が必要だ。本当は何が欲しいのか。どんな感情を得たいのか。自分が本当に求めている感情へ早めに気づくことで、人生はもっと楽に、楽しくなる

きっと、私よりも遥かにお金を持っているのに、潤沢に使えるお金があるのに…… それでいて満たされない人もいるんだ。それって何だか、すごく切ない。いつも幸せそうなえびすさまとそういった人たちとの違いは、このお金の「先」の捉え方なのかも、なんて一丁前に考えたりして。

お金は幸せへの「ツール」

(c)Shutterstock.com

「何かが欲しい、と思ったときはね、この『どんな感情を得たいのか』というところまで考えるようにすると良い。お金持ちとして生きる上で、ここはものすごく大事なところだ。

そして『幸せなお金持ち』になっていくコツはね、自分の得たい感情がわかったら、それを今のうちから先取りしていくこと。あすかちゃんは、資産状況は何も変わっていないと言ったね。でも今持っているお金、あるいは他の何かしらのエネルギーを使って『その感情』を手に入れたら良いだけなんだ。

どうやって『その感情』を手にするか? これは創意工夫が試されるところでもあるけれど、きっと今のあすかちゃんならもうできるよね。感情であれば、たとえ十分なお金がなかったとしてもいつだって身ひとつで手に入る

そう身構えずに、自分の感情を満たしていく遊びを楽しんでいこう。きっと楽しめると思うよ。少なくとも、『貧乏で居続けるごっこ』よりは、遥かに気持ちも良いはずだしね」

「もー、それはちゃんとやめたってば」

私は思わず苦笑い。本当ね。同じようにゲームをするのであれば、こっちのほうがよっぽど楽しそうだし、お金持ちへの道をちゃんと歩んでるって感じ。

「お金を求めるのはもちろん、悪いことではないよ。ただ、『お金』に焦点を当てるのではなくその先の『感情』を手に入れたいということを、お金持ちになるんだったらしっかりと自覚しておく必要がある。

ここを誤解していると、お金を得るほどお金に固執してしまうし、なくなるのが怖くなる。結果として、全くと言っていいほど、お金を巡らせることができなくなってしまう。

循環しないお金はどんどん澱み、腐っていくだけだね。どれだけお金を得ても滞らせるだけ。そんな状況は、とても豊かとは言えないだろう?」

「使わないとダメってこと?」

「そう。正の循環によって豊かさをどんどん広げていくのが、幸せなお金持ちになる秘訣だ。お金はあくまでも『交換券』。決してそれ自体を追い求めることのないように。どれだけお金を得たとしても、使わないままでは紙くず』と一緒なんだよね。

通帳に数字が無機質に並んでいるのを見るだけで満足していて良いの? 今世の寿命が訪れたとき、大量の札束に囲まれていたい?…… きっと、あすかちゃんが求めている状態は違うよね。

お金は、あの世までは持っていけない。ちゃんとお金を巡らせて、生きているうちにたくさんの豊かな体験をしてほしい。お金はそれを叶えてくれる、とても優秀なツールなのだから」

今回の学び

・お金が欲しいのではなく、得たいものは幸せな感情

・お金がなくても幸せにはなれる

・幸せを先取りするのが、今すぐ「幸せなお金持ち」を体感する方法

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TOP画像/(c)Shutterstock.com

職業お金持ち 冨塚あすか

個人投資家。1988年生まれ、仙台出身。慶應義塾大学卒。「お金を理由に何かを諦める、という事態とは生涯無縁でいよう」と決め、20歳のときに10万円から資産運用を始める。紆余曲折ありながらも持ち前の分析力と嗅覚、人当たりや運の良さで資産を順調に拡大。会社員を辞めてからは2年ほど、専業投資家として資産運用のみで生活をする。現在は、オンラインサロンを通じて、投資の仕方や生き方、女性がお金持ちになるために必要な「お金の帝王学」について指南している。趣味は旅行と食べ歩き、お金持ちの話を聞くこと。

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
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