■「君が心配だから、オンラインで」
外出や会食を控えているコロナ禍では、オンラインを通じて関係を縮めている男女が多い一方で、不倫願望のある男性も、オンラインを巧みに使って狙った女性との距離を縮めようと画策する傾向に。
彼らの勝負フレーズでは「君が心配だから」など、“僕は本当は会いたいけれど、コロナ禍だから君を思ってオンラインで”的な表現を使い、さも「思いやりに溢れる俺」を演出しているのが特徴です。
不安なご時世だからこそ、自分のことを思いやってくれる男性には、つい心を許しがちなのも女性の心理。不倫願望のある男性には、そんなところを巧みに突っついて、自分への好感を上げようとする人も少なくありません。
実はこのフレーズ、自由になるお金がそこまで多くない不倫男性にとっては、デート代を節約しつつ女性を口説けるとあって、なにかと好都合に溢れた言い回しでもあります。既婚男性からこんなLINEがきても、“優しさ”だと素直に受け止めないほうが安心でしょう。
■「そっちまで車で行くから、ランチしよう」
そこまで親しくない異性との遠出を控えたくなるコロナ禍では、従来のような誘い文句が通用しないと感じている不倫願望男性も多くなっています。そのため、口説く段階においては、巧みに“思いやりがありそうなふり”をして、女性の警戒を解こうとする傾向に。
「そっちまで車で行くから、ランチをしよう」など、従来の世界なら健全なお誘いにも見えるフレーズで、女性が外出しやすいシチュエーションをつくり、巧みに関係を縮めています。これまでは、不倫をしたい男性ほど「夜の食事×お酒の入るシチュエーション」がテッパンの誘い方だったけれど、それが難しくなった今は「ランチ」という新たなキーワードによって、狙った女性と会うきっかけづくりにいそしんでいるのも実情です。
「そっちまで車で行くから」などと、女性が出かけるのを面倒に感じにくいシチュエーションをお膳立てするあたりは、既婚者にありがちな余裕のひとつとも言えるでしょう。
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コロナ禍は不倫をはじめにくいシチュエーションでもあるものの、現実には不倫願望や不倫グセがある男性たちは、あの手この手で女性を口説いている模様です。既婚者は独身男性に比べて、女性の警戒心を解く距離の縮め方にも長けている人が多いです。
「この人、私のことを思いやってくれてる♡」などと彼らの下心を錯覚してしまうと、道ならぬ関係にズブズブと引き込まれるパターンも多いため、警戒するに越したことはありません。
並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。