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2021.04.05

人生は思い通りにいかない… だからこそ即プランBに切り替える回復力を!<元テレビ朝日プロデューサー転職実録#28>

仕事と自分の人生を見つめ直す社会人10年目。今回は、私が実践している精神的回復方法の話。元バラエティ番組の女性プロデューサー 古瀬麻衣子が考える「理想の人生」への近づき方。

古瀬麻衣子

脅威の精神的回復力が欲しいなら、プランBを実行せよ

これまでの連載はこちら

最近、インスタグラムに『直接話したいです!』というメッセージを頂くことが多くなりました。この連載のおかげです。皆さんと一緒にキャリアを考えるワークショップみたいなものでもやろうかなと、こそこそ考えています。

そんな今回も最近の私のエピソードをお話しします。

ひとつの結果に期待し過ぎると、ダメだった時のダメージが大きい

(c)Shutterstock.com

2021年はひとつ大きな目標を掲げることにして、それを達成するために年明けからせっせと努力をしていました(達成目前になったらその全貌はご報告します)。

やると決めたら、そこに集中する能力だけはそれなりにあるもので、真面目に努力していたら、3月の半ばには達成に近づく第一関門を突破しそうな勢いでした。

目標だったものが少しずつ現実に近づいて来て、胸が高鳴り、それが現実になった時を想像して、あれやこれやと期待を膨らませていました。誰にでも、望むものが手に入るかもしれないと、その結果を待つ時、期待し過ぎてはいけないと頭では分かっていながらも、期待してしまう自分を止められない時ってありますよね。

20代の頃は期待するだけして、結果がダメだった時、心底落ち込んで、その落ち込みから復活するまでに時間がかかったものでした。その、地に落ちている時間って、何もやる気が起きず、自分を必要以上に否定してしまう、本来は存在してほしくない時間です。

ただ36歳ともなると、その落ち込み期間を何度も経験しているがゆえに、その回復時間を何とか最短に留めようとすら努力できるようになります。

その結果が、“プランB”の存在です。

私が考えるプランBとは?

(c)Shutterstock.com

プランBと聞くと、韓国ドラマ『梨泰院クラス』で、ヒロインの好意が好きな人に予想外のタイミングでバレてしまい、時間をかけて好きにさせる作戦をその場で切り替えて、『それならプランBだ』と心の中で叫び、その場で告白をするシーンを私は思い出してしまいます。韓国ドラマの沼にいつまで入っているのか… 私は。

脱線しましたが、そうプランBとは、望むプランAが叶わなかった時に、落ち込んだり悩んだりせず、すぐ打つ次の一手のことです。

私は今回、プランAを寝る前に毎日想像しながら、しかし一方でプランBの存在も顕在化させ、心の訓練をしていました。Bになったときに、どう翌日から動き出すかも、イメトレしていました。

プランAが叶えば、何も悩むことはないわけなので、むしろプランBの練習の方が入念に行うべき作業だと思っています。

そして結果、プランAの通りにはいきませんでした。世の中、そう簡単にはいきませんね。それが分かった時は、ショックで一瞬時が止まった気がしましたが、イメトレの通りに、いつもは食べることを我慢している高カロリーのチョコレートパンをその日は食べて、すぐ昼寝をして、目覚めた瞬間からプランBに切り替えることに成功しました。

もちろん、悔しさや挫折感も襲ってきましたが、やるべき事が見えているプランBのおかげで、早々に回復を遂げたのです。

(c)Shutterstock.com

その話を友人にしたところ、ベストセラー『リーン・イン』の著者・FacebookのCOO シェリル・サンドバーグが2017年に『OPTION B』という本を出版したよねという話になりました。

誰もが羨むキャリアと私生活を手にしていた彼女に、ある日、夫の突然死という信じられない現実が突きつけられます。

人生には予期していない事態・展開が突如として巻き起こる。そんな時、次のプランを自分で作っていかなければなりません。プランB、オプションBを持って、次に進んでいくのです。

愛する人の死を常に想像することは出来ないとしても、仕事や私生活の中で、希望通りに事が進んで欲しいと思い込みすぎるのでなく、自分には広い選択肢があり、こんなやり方も、あんな考え方もあることをイメージする訓練はとても有益で、自身を安定させることに繋がります。

私は今回、プランBに切り替えた後に、さらにそこから想像を膨らませて、プランCにまで可能性を広げられました。プランAを望んでいる時には気が付かなかった方法論を思いついたのです。

やり方なんていくらでもある。自分がその領域に思考を進められていないだけなんです。

脅威の回復力“プランB”があれば自分の望む道へ進める

(c)Shutterstock.com

今回は抽象的な話になってしまいましたが、例えば、第一希望の就職先に入れなかった時、大好きな人に振られて結婚の可能性がなくなったとき、まさかの大病を患った時、あなたは思い描いていた人生のプランAをそそくさとかなぐり捨てて、脅威の精神的回復力を持ってプランBへと移行しましょう。

思い通りの人生なんて、これっぽっちもドラマチックではありませんから。その回復力の強さがあればあるほど、人は自分の望む道へ容易に進んでいけると私は思っています。

◆これまでの連載はこちら

古瀬麻衣子

1984年生まれ。一橋大学卒。テレビ朝日に12年勤務。「帰れま10」などバラエティ番組プロデューサーとして奮闘。2020年、35歳で米国拠点のweb会社「Info Fresh Inc」代表取締役社長に就任。現在NY在住。日本人女性のキャリアアップをサポートする活動も独自に行なっている。

Instagram:@maiko_ok_
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