あなたは大丈夫? 三点リーダー症候群に気をつけよう
三点リーダー症候群をご存知ですか? なんだかリーダーシップを発揮していそうだけど、症候群とつくと病気のような…? 一時期、ツイッターのトレンドにもなっていましたね。今回はそんな三点リーダー症候群について解説します。
三点リーダー症候群とは?
三点リーダーとは「記号活字の「…」。多く、文章の省略や余韻、会話の間(ま)や無言などを表すのに用いる。また、索引などで、項目とページ数とをつなぐ記号としても用いる」ことをいいます。
つまり、三点リーダー症候群とは文末に「…」を多用してしまう症状のことをいうんです。
三点リーダーは文章の省略や余韻、会話の間(ま)や無言などを表すのに用いるとあるように、言いづらいことなどを相手に察してもらいたい場面や、断言しづらいなど自信がない場面などで用いられることが多いものです。
また、文字だけだと読み手にキツく感じられてしまうこともあるため、語尾をやわらげるべく三点リーダーを使っているケースもあるかと思います。
コロナ禍でテレワークが推奨された結果、対面でやりとりをする機会が減っていますよね。そのため、電話やメール、チャットでのやりとりが増えていると思います。そこで気にされだしたのが三点リーダー症候群なんです。三点リーダーを自分もよく使ってしまっているな、と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ビジネスシーンでは控えよう!
三点リーダーは使い手としては語尾をやわらかくしたい、という意図で使っていた場合でも、読み手は三点リーダーから困っている、引いているなどのネガティブな印象を受けます。少なくとも積極的・意欲的な表現には使いませんよね。
また、語尾を濁すことにもつながり、どうしたいのかはっきりせず、相手に判断を丸投げしていると捉えられかねません。
例えば、「こうしたいと考えているのですが…」では「こうしたいと考えているのですが、すすめてもよろしいでしょうか?」と続くのか、はたまた「こうしたいと考えているのですが、修正したほうがよろしいでしょうか?」と続くのか、真意を掴みかねます。
それではやりとりが滞ってしまいますよね。たとえ社内のやりとりであっても、語尾を相手に想像させる、最後の決断を相手に委ねるのではなく、きちんと伝えることを心がけましょう。
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いかがでしたか? 文字だけでやりとりすると、相手がどういった印象を受けるか心配になってしまうこともありますよね。そのために緩衝材としても三点リーダーを使いがちです。ビジネスシーンでは絵文字やスタンプなども使わないので、より三点リーダーが便利ですよね。
しかし、三点リーダーを使わなくても、「お手数をおかけしますが、よろしくお願い致します」と付け加えるだけで印象をやわらげることはできますし、「判断つきかねますのでご指示いただけますと幸いです」と状況をしっかり伝えたうえで指示を仰ぐこともできますよね。
三点リーダーを使いそうになったら、立ち止まってみてくださいね。
言葉の意味/デジタル大辞泉
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鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!