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2021.01.25

小学生も起業する時代… 年功序列型の思考では衰えていくばかり?<元テレビ朝日プロデューサー転職実録#22>

仕事と自分の人生を見つめ直す社会人10年目。今回は、アメリカにきて本当の多様性に気づいた話。元バラエティ番組の女性プロデューサー 古瀬麻衣子が考える「理想の人生」への近づき方。

古瀬麻衣子

日本にいたら気づけなかった“無意識のバイアス”、取り除くためには…

2021年に入ってから、“あなたのストーリー”を考えましょうという話を2回に渡ってしてきました。

これまでの連載はこちら

そこについてじっくり考えてみた方が多いようでして、私のオンラインサロンに「自分を見つめ直したい」というご相談が多く寄せられています。

内心は日々の中で似たような事を考えることが誰しもあるわけですが、それを言語化して、初めて会った人にも伝わるように話せるようになるまでには結構な労力が必要です。

それを外注しようと、みなさん連絡してくるんだろうなと。アウトソーシングって案外大事です。なんでも自分でやっていたら、効率も悪いし、新しい事に気づけない時もあるので。

多様性、年下の彼女と働いて実感した

(c)Shutterstock.com

そんな前回の振り返りはこの辺にして、話は変わりますが… あなたにとって年下の存在って、どんなものですか? 特に職場においての後輩、年下の同僚、もしかしたら年下の上司。

最近、私は“年下”という存在のことをよく考えます。

これまでは明らかに後輩であり、部下であり、私が何かをサポートしたり、教えてあげたり、上下関係の中で成立している存在だと思い込んでいました。

年功序列の企業内にいると、あたかも自然にそんな感覚が備わってしまう訳ですが、この半年くらいで私にとっての“年下”が存在感を変化させていきました。

(c)Shutterstock.com

10歳年下の女性と今プロジェクトを進めているのですが、社会人経験が1〜2年と思えないほど、物事の進め方を理解しているし、相手に気を遣えるし、むしろ私をうまいことマネージメントしてくれて、一緒に仕事をするのがとても楽なんです。彼女が私の上司みたいな感じが妙に、たまらなく良い。

海外生活が長い彼女は、とても多様性があるというか、人を年齢やバックグランドで見ていないので、今一緒に働く仲間として私を受け入れているのがよく分かります。私を10歳年上だと思っていない

私が作った企画書にガンガン赤入れしてくるし、会議をしていても、「それは今必要な事じゃないです!」とハッキリ言ってくれる。

そうなってくると、私も彼女を年下だと考えなくなり、お互いに学び、切磋琢磨する仲間に変わっていく。「あ〜これが多様性を持つってことかも」と実感するまでに。

無意識のバイアスに囚われていないか?

(c)Shutterstock.com

経験を積み重ねるには時間が必要ですが、経験だけで仕事は成り立ちません。

小学生でも起業する時代に、こんな初歩的な多様性ですら、今ようやく体感している私は、よほど凝り固まった意識の中で生きていたなと思います。

人は何かと向き合うときに自分の中に勝手に築き上げられた無意識のバイアスというものが必ずと言っていいほど存在しています。そして、そのバイアスを通して物事を見たとき、当てはまらないものには違和感を感じたりする訳です。

しかし、できるだけそのバイアスが消えていくことで、無意識の内に消し去っていた様々な瞬間の可能性を取り戻すことができるなと思うわけです。

そしてそれをいかに意識的に取り除くことができるか。今この瞬間にバイアスがあった事に気づき、外す作業ができるか。この筋肉を私は今年一年をかけて鍛えていこうと思っています。

この感覚って、この意見って、この気持ちって、本当に私にとって間違いないものなのか?」と強欲に立ち止まっていきたいと思っています。

今年あなたが鍛えたい内面の筋肉はどこか考えてみてください!

◆これまでの連載はこちら

古瀬麻衣子

1984年生まれ。一橋大学卒。テレビ朝日に12年勤務。「帰れま10」などバラエティ番組プロデューサーとして奮闘。2020年、35歳で米国拠点のweb会社「Info Fresh Inc」代表取締役社長に就任。現在NY在住。日本人女性のキャリアアップをサポートする活動も独自に行なっている。

Instagram:@maiko_ok_
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