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2021.01.03

後輩を注意して泣かせてしまった… 人材育成に必要なのは正論よりも○○!

テレビやラジオなどで活躍する精神科医の名越康文さんが、Oggi読者の悩みに答えてくれる本誌の人気連載。今回は、今の人材育成に必要な考え方をお届けします。

今の時代の人材育成に必要なのは「正論」よりも「方便」です!

入社2年目の後輩が同じ失敗を繰り返すので、指導のつもりで注意したら泣かれてしまった…。以前にも、別の後輩に、少し厳しい口調で注意して泣かせてしまったことがあります。人前で泣くことに抵抗のある自分としては、すぐに泣く後輩に、どう対処するか考えあぐねてしまいます。

私は“コワイ先輩”でしょうか今後、どう指導していけばいいのか… 正直、こちらのほうが泣きたい気分。すぐに泣く人の心理ってどうなっているの?

名越さんが回答!

(c)Shutterstock.com

例えていうと、普通の人が1回言われて覚えることも、その後輩は3回以上は教えないとのみ込めないタイプなのでしょうね。これ、どちらが優秀だと思いますか? 器用な人は世間的には物覚えがよく“できる人”と言われます。一方、不器用な人は物覚えが悪く“できない人”とレッテルを貼られがちです。

でも、不器用な人は物覚えが悪いが故に、なんども咀嚼して自分なりに研究するからしっかり身について、5年もしたら頼れる人物に育っていたりするのです。一方、半分教えただけで理解できる器用な人は、早く飽きてすぐ辞めたりします。つまり世の中一長一短なのです。

単に後輩を泣かせない方法を工夫するより、もう少し欲を出して、そうしたタイプの人をどう指導したら一人前になってくれるか、仕事の楽しさをわかってもらえるかを考えるほうが建設的です。僕の心理学ってすごくシンプル。お説教のような精神論は無駄だと思うからです。

さて、持続力に長けている長距離走者は遅筋が、瞬発力に長けている短距離走者は速筋が発達しているのをご存じですか? こうした身体的な違いは実際に目に見える違いがあるのでわかりやすいのですが、心の問題となると納得するのが難しいのです。でも、考え方は同じです。

後輩にも、もの覚えが早い人と遅い人がいて、それぞれの持ち味があるということに気付きましょう。きっと優秀な先輩の中にも、新人のころはドジだったという人が多くいるはずです。

今は「点」でしかものを見ない時代になっていますが、もっと「線」で物事を判断したいところです。どうしたら後輩がその人なりに伸びるかを考えることは、人材不足が叫ばれる今、会社自体が伸びることと同義です。

先ほども申しましたが、物覚えの悪い不器用な人は、初めに覚悟して我慢強くなんども教えてあげる。そして、一見器用な人は、すぐにタカをくくって仕事に飽きたりしないように、都合よく使うのではなく、その仕事の意味、やりがいについてじっくり話して聞かせてあげる。

これらは決して甘やかしではありません。タイプを見わけて指導することこそが、賢い人の指導だからです。

そうすれば不器用な人ほど、基礎力が身につくと実力がグングン出てきますし、器用な人はその仕事の意義を理解して、地道にやる自覚が高まるでしょう。ほんの少しだけ、人間に興味をもつことで解決に結びつく場合もあるのです。

2019年Oggi11月号「名越康文の奥の『ソロ』道」より
イラスト/浅妻健司 構成/宮田典子(HATSU)
再構成/Oggi.jp編集部

TOP画像/(c)Shutterstock.com

名越康文(なこし・やすふみ)

1960年、奈良県生まれ。精神科医。臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオでコメンテーター、映画評論、漫画分析など幅広く活躍中。著書に『SOLO TIME「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』(夜間飛行)ほか多数。


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