IT関連会社勤務 C子さん(34歳)の場合
C子さんDATA
職歴:銀行に就職して営業職を5年、その後IT企業に転職して5年。広報と秘書業務を担当。
手取り給与:約19万円(持株会積立10万円の天引き後)
住まい:都内でひとり住まい
預金総額
普通預金:約88万円
会社持株会:約300万円
TOTAL:約388万円
C子さんの通帳は、こんな感じ!
1|現金引き出し
歯科医院での親知らず抜歯代のために引き出し。治療費は3,000円程度だったが、一度に2万円下ろすのはいつもの習慣。2月4日に下ろした現金からは、家賃12万円をATMで振込み。これも毎月の習慣。
2|賞与・給与
決算後の賞与が入ったけど、使わず普通預金に入れたまま。毎月末の給与は、会社の持株会積立として10万円が天引きされて振込まれる。持株会は会社からの上乗せもあってお得で、最近増額した。
3|クレジットカード支払い
年末年始の帰省代と出産のお祝いラッシュで出費がかさんだ。ほかにSuicaの交通費、ルミネでの買い物、電気料金引き落としなどに使用。これがメインで、もう一枚のエムアイカードはたまに使う程度。
未来は未定だけど、まずは貯金1000万
「久々に記帳してみたら…、私、計画性ないし、ズボラだし、あぁ…。家賃12万も払ってるし、もう少し考えないと…」
要因は、目指す生き方が定まってないからだとC子さんは思い始めている。「今の仕事が合ってるかわからないけど、社内持ち株があるから、上場するまであと2〜3年は頑張りたい。結婚の予定もないからマッチングアプリも始めました。まずは貯金1000万円を目指しながら、将来を考えようかな。そのお金でパン屋さんを始めるとか(笑)いいかも」
会社の残業規制をすり抜けて、深夜のファミレスで仕事を片づけながら、199円のグラスワインで和む時間は、至福のとき。明日は400円の区民プールでひたすら泳ぐ予定。小さな幸せを感じられるようになったら、大きな幸せもそう遠くないと思えてくるC子さんだ。
西山美紀さんが指南! マネーセンスを磨くアドバイス
貯蓄専用口座をつくり貯蓄分を分けていこう
持株会で月10万円! しっかり貯めていますね。ですが、できれば自社株の積み立ては少し減らしたほうがいいかも。会社がずっと好調ならよいのですが、そうでなくなった場合、収入も株も下がりダブルパンチに。お金の一部で、世界中の株に分散させる投資信託などを積み立てで買い、リスクを分散させると◎。
何にでも使える現金(貯金)を、まず手取り半年分目指したいですね。別の口座をつくり、メインバンクに30万円(手取り実質1ヶ月分)ほど残してそちらに移してみては。家賃振り込みには、他の銀行への振込手数料が一定回数かからない、ソニー銀行や住信SBIネット銀行の口座をもつのもおすすめです。
小さな幸せに気づけるC子さんは、家計管理アプリも楽しめそう。マネーフォワードMEなど、ぜひ試してみて!
2020年Oggi5月号「お金に困らない女になる!」より
文/南 ゆかり、西山美紀 デザイン/マミアナグラフィックス 構成/宮田典子(HATSU)
再構成/Oggi.jp編集部
TOP画像/(c)Shutterstock.com
西山美紀(にしやま・みき)
コラムニスト・ファイナンシャルプランナ Profileー。All About貯蓄ガイド担当。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎リンケージ)。
南 ゆかり(みなみ・ゆかり)
フリーエディター・ライター。
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