アパレル会社勤務 D子さん(34歳)の場合
D子さんDATA
職歴:コスメ販売員、オペレーター、IT企業勤務を経て、1年半前に現在のアパレル会社に転職。経理担当。
手取り給与:約25万円
住まい:都内でひとり住まい
預金総額
普通預金:約10万円
郵便貯金:約30万円
楽天銀行:約100万円
投資信託:約150万円
TOTAL:約290万円
D子さんの通帳は、こんな感じ!
1|クレジットカード支払い
洋服代や定期代、Wi-Fiなどの支払い。いつもは3万円ほどだけれど、年始に金沢へ旅行したため、この月は通常より多め。そのほか細かな買い物はLINEPayで支払う。
2|投資信託
お金の管理はざっくりだが、残高を見ながら月1.5〜3万円の間で投資信託に回している。現在は大きく値下がりしているが、長い目で見ているので、ショックはない。
3|給与
残業が多い月は27〜28万円の手取りになることも。大きく使う予定は今後もないけれど、手取りが増えたら、貯金に回し、引っ越しもしたいと考えている。
今は貯金を増やしつつ、やる気と適職を待つ
転職して1年半、仕事はひと通り覚えた今、D子さんはふと考える。「私のやりたいこと、なんだろう?」と。経理の仕事は合っているけれど、楽しいのとは違うし、かといって転職する理由もない。
「好きなアイドルがいたときは、遠征して散財して、でも楽しくて充実してました。気持ちが離れた今、さみしいのと先行き不安なのと、なんだろうこの感じ…」ぽっかり空いた心の穴を見つめていると、「ずっと独身だったら」「もっと貯金しないと」と守りにどんどん入っていく。でも、久々に体を動かして気分転換したら、不思議と未来は明るいような気にもなった。
通帳の残高より、今は自分のやる気レベルの上下が気になるD子さん。さて、次の推しアイドルとやりたい仕事、どっちが先に見つかるか。あるいは7年住んだ家を引っ越すのが先か…。
西山美紀さんが指南! マネーセンスを磨くアドバイス
未来は現在と地続き。未来へ種まきをしておこう
「夢に向かって一直線」ではなく、日々迷い、将来に悩むD子さんと同じような方、多いと思います。未来は現在と地続きなので、やりたい方向へ種まきを。ずっと独身の場合、貯蓄も大切ですが、長い人生、稼ぎ力や趣味も重要。投信積立を続けつつ「自分の価値を上げるため」にお金を使ってみて。
今の仕事が合っているなら関連資格の取得を目指し、その過程をSNS等につづれば励みになるかも。将来の収入増にも、いい出会いにも◎。住む場所を変えると、気分や生活パターンが変わるし、不要なものを売ってすっきりするいいチャンスに。家賃は手取り3割未満を目安に、健康や節約のため自炊を心がけ、近隣のスーパーも確認して物件をじっくり探しましょう。
後で「あのとき、一歩踏み出してよかった」と思えそうなこと、始めてみてください。
2020年Oggi6月号「お金に困らない女になる!」より
文/南 ゆかり、西山美紀 デザイン/マミアナグラフィックス 構成/宮田典子(HATSU)
再構成/Oggi.jp編集部
TOP画像/(c)Shutterstock.com
西山美紀(にしやま・みき)
コラムニスト・ファイナンシャルプランナ Profileー。All About貯蓄ガイド担当。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎リンケージ)。
南 ゆかり(みなみ・ゆかり)
フリーエディター・ライター。
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