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2020.10.28

大人なら知っておきたい!「お心づかい(お心遣い)」の意味や正しい使い方・お気づかいとの違いについて解説

「お心づかいありがとうございます」とビジネスで言われたことはありますか? よく用いられる表現ですが、どのような場面で、どのように使うのが適切なのでしょうか? 今回は、「お心づかい」の正しい使い方・例文やお気づかいとの違いについて解説していきます。

【目次】
「お心づかい」の意味と使える相手とは?
「お心づかい」とお気づかいの違い
「お心づかい」の使い方の例文とは?
「お心づかい」の類語や言い換え表現にはどのようなものがある?
「お心づかいありがとうございます」への返答の表現
「お心づかい」の英語表現も知ろう
最後に

「お心づかい」の意味と使える相手とは?

「お心づかい」という言葉をご存知ですか? 「お心づかいありがとうございます」と言われたことがあるかもしれませんね。ビジネスシーンでよく用いられる表現ですが、どのような場面で用いるのが適切なのでしょうか? 今回は、そんな「お心づかい」の正しい使い方・例文やお気づかいとの違いについて解説していきます。

(c)Shutterstock.com

まずは、「お心づかい」の意味と、どんな相手に対して使うのかを解説します。

◆お心づかいの意味

「お心づかい」は、「あれこれと気を配ること、心配り、配慮」という意味。相手のことを思いやったり、心配したりする気持ちを表すことができます。「お心づかい」は「心を遣わせる」と書きます。つまり、自分の心を相手に寄り添わせるという意味。相手の感情を思いやった上で、言葉を掛けたり、行動を起こしたりすることを指します。

また、「お心づかい」には、「お金」の意味があります。「お金」を「心」と言い換えて表現することで、直接的に、「お金」という言葉を出すことを避けることができますね。

例えば、「お心づかいをいただき、ありがとうございました」という表現。飲み会の席で上席の方から少し多く会費をいただいた際に使えるフレーズです。この場合、「お金をいただきありがとうございました」という意味で、「お心づかい」を用いて「お金」という直接的な表現を避けることができます。

ひとつ注意したい点があります。漢字で表記した場合、「心使い」ではなく、「心遣い」と書きます。「使う」は、物理的に働かせることを表します。「心遣い」で働かせるものは「心」ですよね。心は目に見えたり、手に取ったりできず、物理的に働かせることができません。心に対しては、相手に遣えるという意味を持つ「遣い」を用います。もちろん、平仮名で「お心づかい」と表記しても、問題ありません。

◆お心づかいを使える相手

「お心づかい」は、目上の相手に使うことができます。ビジネスシーンでもよく用いられていますね。目上の方から特別な配慮や支援をいただいたとき、「ありがとうございました」だけでは、感謝の気持ちを表し切れないと思いませんか? そんな時は、「お心づかいをいただき、誠にありがとうございました」とすると、よりお礼の気持ちを伝えることができるでしょう。相手の言動にだけでなく、思いやってくださったという気持ちに対してもお礼を伝えられますよ。

さらに、改まった場での挨拶や文章などでも、「お心づかい」を活用することができます。相手との立場関係によらず、「お心づかい」を使い、お礼やお詫びの気持ちを伝えていきましょう。

「お心づかい」とお気づかいの違い

(c)Shutterstock.com

「お心づかい」と「お気づかい」は、非常によく似た言葉です。「お気づかい」は、「あれこれ気をつかうこと」という意味。どちらも相手を思いやる言動に対しての表現ですね。「お心づかい」には「思いやり」「配慮」というニュアンスが多く含まれているのに対し、「お気づかい」は「心配」「懸念」というニュアンスで用います。

また「お心づかい」は、間接的な言動に対して用いられます。対して、「お気づかい」は、直接的な言動に対して用いられます。例えば、訪問した際にお茶を出して頂くことありますよね? そんな時、「お気づかいなく」と言うことはできますが、「お心づかいなく」という表現できません。つまり、「お心づかい」は、思いやりを示すこと、「お気づかい」は、気をつかうことに対して用います。

「お心づかい」の使い方の例文とは?

(c)Shutterstock.com

「お心づかい」の使い方を例文を用いて確認していきましょう。

1:「お心づかいありがとうございます」

「心づかい」の意味は「気を配ること」「心配り」「配慮」でしたね。相手が心を配ってくれたことを、丁寧に表現したものが「お心」です。相手の思いやりを感じた時に、感謝の言葉とともに使用しましょう。

2:「お心づかいに痛み入ります」

より丁寧な表現が「お心づかいに痛み入ります」です。「痛み入る」とは「申し訳ない・恐れ入る」などの意味。相当な金品をいただいたり、目上の人から心を配ってもらった時などに用いることができる丁寧な表現です。

3:「あたたかなお心づかいをいただきまして、ありがとうございました」

贈り物などを頂いたときに使える表現です。心は温度で表すことができます。相手からの心づかいがうれしかったということを「あたたかなお心づかい」と表現することで、やわらかな印象とともに感謝が伝わります。相手の思いやりに対して、感謝を伝えていきましょう。

「お心づかい」の類語や言い換え表現にはどのようなものがある?

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「心遣い」の類語も合わせて覚えておきましょう。

1:ご配慮

「ご配慮」は、「心を配ること」「気をつかうこと」という意味。「心づかい」を使うとやさしい印象になりますが、「ご配慮」は、少しかしこまった表現として使用できます。場面によって、使い分けられると良いですね。

【例文】:「格別のご配慮を賜り、恐縮に存じます」

2:心尽くし

「心尽くし」は、「相手のために、心を込めてすること」という意味。例えば「心尽くしの料理」と言えば、相手においしく食べてもらいたい、喜んでもらいたいという、心を尽くして作る料理のことです。具体的な形になるものを指して、用います。

【例文】:「このたびは、お心尽くしのお料理をいただき、誠にありがとうございました」

3:ご温情

「ご温情」は、相手から受けた情けや深い思いやりの意味。相手からの「情」に対して感謝をするときに使う言葉です。ビジネスシーンではなく、個人間でのお付き合いがある相手に向けられます。ビジネスシーンでは用いませんので、注意が必要です。相手が恩師の場合は、「ご恩情」という漢字を使いましょう。

【例文】:「皆様方のご温情に深謝いたします」

「お心づかいありがとうございます」への返答の表現

(c)Shutterstock.com

「お心づかいありがとうございます」と言われたら、なんと返答したらいいでしょう? 「配慮してくださってありがとうございます」と言ってくれたのに、「どういたしまして」と返答してしまうのはなんだか不自然ですよね。思いやりの行動に対して感謝を述べられたときは、謙遜した表現を用いるのが適切です。

この場合の返答は、「とんでもない」や「滅相もない」が適しています。相手から褒められたりした時や感謝された時に、謙遜や遠慮の意味も含めて「褒められるほどではありません」「感謝されるほどではありません」といった意味合いで返答すると良いでしょう。丁寧に返答する場合は、「とんでもない」は、「とんでもないことでございます」と言い換えましょう。「滅相もない」の場合は、「滅相もないことです」とします。

ただし、言葉としては否定の意味合いがあります。相手から「感謝したのに否定されてしまった」と思わせないよう、言い方には注意してくださいね。

「お心づかい」の英語表現も知ろう

「お心づかい」の英語表現を例文を用いて解説します。

1:I reapply appreciate your kindness.(お心づかいに感謝申し上げます)

「kindness」は優しさという意味。「お心づかい」の「相手が心を配ってくれたこと」という意味合いをkindnessで表現しています。また、ビジネス英語では、「thank you」よりも「appreciate(~に感謝する)」をよく使います。

2:Thank you for your concern.(お心づかいありがとうございます)

「concern」は、配慮という意味。「相手が心を配ってくれたこと」という意味を表現することができますね。直訳すると、「あなたの配慮に対して感謝します」となります。

3:Thanks for keeping an eye out for me.(お心づかいありがとう)

カジュアルな表現になります。友人に対し「見守ってくれてありがとう」「心配してくれてありがとう」という意味。心配も「相手が心を配ってくれたこと」という意味ですよね。

最後に

いかがでしたでしょうか? 思いやりをもって接してもらえると、嬉しい気持ちになりますよね。そんな「お心づかい」をできる人でありたいし、また、「お心づかい」に気付いて感謝できる人でありたいと思います。

TOP 画像/(c)Shutterstock.com

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